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YouTubeにアップしている動画の紹介です。 基本的にSIGMAfpでの撮影になります。
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このご時世、不便すぎるフィルムカメラで写真を撮ることの意味とは?

このご時世、不便すぎるフィルムカメラで写真を撮ることの意味とは?

ライカM3、もう半世紀以上前のカメラだ。
スマホ世代には意味がわからないだろうが、フィルムカメラでただ景色を撮ることはかなり面倒である。
まずフィルムを入れる。そのフィルムのISOとやらを念頭に置き、景色の光量を鑑み、シャッタースピードとレンズの絞りを調整してシャッターボタンを押す。
もちろんピント合わせはマニュアルフォーカス、全部自分で行うこととなる。
そして撮れた写真がこれだ。

ざらっざらで

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プラウベルマキナ67 & Kodak portra160で撮った1ロールを振り返る

プラウベルマキナ67 & Kodak portra160で撮った1ロールを振り返る

中判フィルムカメラ「プラウベルマキナ67」とKodak portra160で撮った1ロール一挙公開!
ということですが、毎度おなじみ露出オーバーの連発、レンジファインダーの宿命構図ずれまくり、それでも楽しいマキナ67との10枚。

このフィルムは大分県は国東半島旅行の際にぶち込んだ。
眠い目をこすりながら撮った宇佐神宮の鳥居。
レンジファインダーカメラってのは、とにかく水平を合わせるのが非常に難し

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くじゅう連山で写真登山 中判フィルムカメラとFoveonと超広角、そしてビール

くじゅう連山で写真登山 中判フィルムカメラとFoveonと超広角、そしてビール

1日目:長者原→法華院温泉→大船山→小屋泊
2日目:法華院温泉→すがもり越→久住分かれ→久住山→すがもり越→長者原

写真登山ってなんでしょう?
それは写真がメインの登山。撮影登山とかの方が良さそうだが、写真登山の方がニュアンスが軽いのでそちらが合っていると思う。
ガチガチの山岳写真を撮るんや!という意気込みはなく、かといってただひたすら登山がしたいというわけでもない。
山嶺をバックに星空を撮った

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標準と超広角レンズで撮る桜

標準と超広角レンズで撮る桜

PENTAX 645D
smc PENTAX-D FA645 55mmF2.8AL[IF] SDM AW
SIGMA fp
SIGMA 20mm F2 DG DN | Contemporary

PENTAX645Dはいわゆる中判デジタルカメラなので、レンズは換算43.5mm。
SIGMAは20mmの超広角レンズ。
全くタイプの違うカメラかつぜんぜん違う画角のレンズで桜を撮り比べ。

PENTAX

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福岡写真旅 Leica M monochrom & RICOH GR 都市スナップとは?

福岡写真旅 Leica M monochrom & RICOH GR 都市スナップとは?

福岡県というか、博多・天神辺りをLeica M monochromとRICOH GRで写真旅。
福岡県、割と近い都会ながら、殆ど行ったことがなかった。
やはり鎮西の乙事主のように海を渡るというのは、心理的な徒労感というものはあるのだろうか?
久々の大都会ということで、とりあえず我が家のスナップカメラを手にしてみたところ、あえなくモノクロ写真縛りの旅になったのはいつもの御愛嬌。

エゴだよ、それは!

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ライカMモノクロームとSIGMA dp2 merrillで最強モノクロ写真決定戦

ライカMモノクロームとSIGMA dp2 merrillで最強モノクロ写真決定戦

Leica M Monochrom typ246(Leica Summilux 35mm 2nd)とSIGMA dp2 Merrillで最強モノクロ写真決定戦と題しまして、ただ海を撮りに行きました。
ライカが誇るモノクロ写真しか撮れない変態カメラ VS 変態SIGMA。
カメラ会最強のブランド力が成せる貴族の戯れと、JAPANが生んだ変態技能集団(褒めている)SIGMAのFoveonセンサー搭載d

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GRでフォトランとご褒美酒

GRでフォトランとご褒美酒

最近運動不足過ぎて体調が芳しくない。
極度の寒がりのため、基本的に冬季は半冬眠している。
故に読書と酒を飲むくらいしかドーパミンが誘わず、よって体調がますます芳しくないのである。
春の切っ先が見えそうで見えない3月、やっとこさ走り出す決心をした。
しかし、元来集中力が継続できない質であるため、黙々と走ることは辛いことこの上ない。走ることは好きなのだが、初めて見る景観や登山のように何かしら要所要所で

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ぶらりおっさん写真旅+酒 『長門湯本温泉』

ぶらりおっさん写真旅+酒 『長門湯本温泉』

おっさんがカメラ片手に温泉と酒を求めての一人旅。
今回は山口県長門市にあります長門湯本温泉。
おっさんは日々疲弊している。それはブルシットジョブと晩酌による肝臓疲労とシンプルに老化によるものである。
おっさんの疲れを癒やすもの、それは一人の時間、そして温泉と酒と趣味しかない。
おっさんはこれでしか癒せないのである。かのウィトゲンシュタインが言ったとか言わないとか。
故におっさんは、愛する家族を置い

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写真の中の時間の写真

写真の中の時間の写真

写真というのは、時間を写すものである。
そこにあった景観を、カメラの技術的・時間的制約のもと、一枚の写真に押し込める。

シャッタースピードを操作することで、人間の目では追いきれない「速い時間」や、人間の目という機構では再現できない「遅い時間」をメディア化することができる。

有名な話であるが、馬が疾走する姿を連続写真で撮影したことにより、初めて走る馬の脚の位置関係がわかったという。だから近代以前

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RICOH GRとLeica M Monochrom(typ246)、最高のスナップカメラとは?

RICOH GRとLeica M Monochrom(typ246)、最高のスナップカメラとは?

RICOH GRとLeica M、スナップカメラの両雄、姫路城にて会敵す!!
ということで、2台のカメラを引っ提げて最高のスナップカメラとはなんぞやを考えながら、モノクロスナップに勤しむ。
スナップといえばモノクロであろう。森山大道、アンリ・カルティエ=ブレッソン、ジョセフ・クーデルカ、エリオット・アーウィット・・・僕の好きなスナップ写真家はモノクロばかり、ということでカラーでエモいスナップ写真が

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SIGMA fp 動画と写真の狭間で

SIGMA fp 動画と写真の狭間で

SIGMA fpといえば、動画と写真をいわゆるシームレスに行き来できる、しかも手に収まるサイズで、というカメラであると思われていよう。
左様、まさしくfpはビデオでもカメラでもない、だがビデオでありカメラでもある、しかしスマホのように合理的配慮は持たず、それでいて世界と身体の関係性を繋ぐ道具ではある。

時間、それは流れ、止まり、逆行したり、幻覚だったり、機械的で、法的拘束力もあれば、胡蝶の夢だっ

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ウジェーヌ・アジェへの憧憬〜Leica M Monochrom(typ246)で商店街を撮る。

ウジェーヌ・アジェへの憧憬〜Leica M Monochrom(typ246)で商店街を撮る。

つくづくこのカメラ、Leica M Monochrom(typ246)は路上を撮るカメラだと思う。
割りとポピュラーな被写体、例えば観光地やモニュメント的象徴を撮るとなんだか気の抜けたモノクロ写真になってしまう。
コントラストがやんわりしているからなのか?まあ、オールドレンズしか使っていないから、アポズミクロンならカリッとするに違いない。
して、このカメラ、なんでもない路上の風景、しかも人物のいな

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出雲大社に初詣と見せかけてただ写真を撮りに来た異邦人

出雲大社に初詣と見せかけてただ写真を撮りに来た異邦人

クリスマスツリーを片付けて紅白歌合戦を見たあとに神社で深々とお辞儀するのが日本人である。
かくいう僕も日本人なのだが、子供の頃から初詣という儀式にほぼ参加したことがない。
無神論でも、宗教はアヘンな共産主義者でもなく、我が一族は基本的に家から出たくないのであった。
人混みがこの世の何よりも嫌いなのが遺伝的アルゴリズムによって決められているらしく、ド田舎に生まれたからという環境的要因だけなわけでは無

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「モノクローム考」 Leica M Monochrom(typ246)で廃校を撮る。

「モノクローム考」 Leica M Monochrom(typ246)で廃校を撮る。

モノクローム専用カメラだからって、モノクロームに合う景色を求めがちになるのは、こりゃあ人間の業というものじゃよ。
ジブリキャラっぽいセリフのままに、モノクロームらしい景色を求めてヤックルと共にアシタカせっ記。

モノクロームしか撮れない糞変態カメラは、撮るものをそれはそれはよく選ぶのである。
もちろん何を撮っても良い。
しかし、カラーの失せた暗い写真を見ると、それは間違いであったと気づくのである。

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