オニクマ•トダルナ

狂官じゃないほうのおにくまが雑記するノート/ toda luna=「すべての月」

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最近の記事

中学受験をふりかえる⑦

そんなわけで結局小4の夏も小5の夏も講習には行かない夏を過ごした娘。 30年近く前の話ではあるが、自分自身が中学受験をしたときは小4の夏期講習から受験勉強を始めた記憶もあり(同じく中学受験経験者の夫も小4から開始したそうだ)、小4のみならず小5の夏にも講習未参加と言うことはもう受験はできないね、と夫婦でも話していたし、娘にとっても家族にとっても内部進学することでピアノだけではなく、他に興味のあることに挑戦できるし、最適な進路だと思った。 とはいえ、せっかく身についた勉強習

    • ダイエットの話

      体はライフスタイルによって作られている 旅行、式典、結婚式のご招待… 非日常のイベントが近づくたびに焦っては、 「1ヶ月で5キロ痩せる方法」 「最短 ダイエット」 などの検索ワードを使い楽して早く痩せる方法ばかり模索していた、かつての私。 しかし、約半年かけて-17キロのダイエットをし、現在キープして7ヶ月を過ぎた今、中年以降のダイエットにおいて大切なのは、健康的かつ綺麗に痩せることであり、そのためには「楽して早く」だけはあり得ないと断言できる。 体は自分にしか作れない

      • 中学受験をふりかえる⑥

        「娘の持つキラキラ」というのはY先生の表現だ。 キラキラしている時は音の粒もキラキラするよ、と先生はよく仰るのだが、当時はレッスンに行くごとに娘が明らかに疲弊しているのが見てとれたようで「本当に大丈夫?」とよく聞かれた。Y先生の配慮によって、教本を減らし練習時間はかなり短くなっているにも関わらず、音の覇気は失われていく。 塾とピアノの両立をしようとがんばるほど娘がどんどん疲れていくのを感じた。 A先生は、ピアノとの両立を応援してくださると言いながらも、持ち前の熱血漢さとなん

        • 憧れたひとのこと

          憧れた人がいる。 片思い、とかそういう意味ではなくて。 あんな風になりたいなあ、 あんな風に生まれたかったなあ、 の憧れだ。 高校時代に塾で出会った帰国子女の彼女は、 聞いたこともない個性的な名前を持っていて、 無造作なベリーショートヘアが目を引いた。 スリムな体を包むギャルソンのレザージャケットはとても似合うし、 「父親がアメリカ土産でくれた」というバックパックはイニシャル入りのTUMIだった。 穏やかで面白くておしゃれで優しくて賢くて、そしてなによりチャーミング。

        中学受験をふりかえる⑦

          中学受験をふりかえる⑤

          内部進学か、外部受験か。 当初はこの二択であったのに、音大を見据える、という第三の選択肢が浮かび上がってきたことで、個人塾ライフはますますハードなものとなっていった。学校は、個々の家庭でオンラインと通学、毎日どちらかを選んでいい、というスタンスのため、クラスの子どもたちが全員揃うということもあまりなく、行事はまだ再開しないまま。我が家はなるべく通学させるようにしていたが、娘はというと、帰宅すると学校に対する愚痴めいたことを漏らす日も少なくはなく、内部進学という選択肢は既に外

          中学受験をふりかえる⑤

          中学受験をふりかえる④

          コロナ禍であってもピアノコンペは出場していたし、先生(以下Y先生)との関係性もいい中で教本も着実に進めることができていた。何より本人がピアノを好きだったので、この道に進む可能性は十分にあり得た。 しかし、Y先生にピアノの道も考えてみない?と言われたときは、ちょうど通塾開始から1ヶ月ほどが経過していて、厳しい個人塾ライフにやっと慣れてきた頃でもあった。 本人に聞くと「ピアノも続けたいし、塾も行きたい」となんともやる気に満ち溢れた答えが。大事なのは優先順位だ・・・。 狡猾だ

          中学受験をふりかえる④

          中学受験をふりかえる③

          小4の秋に入った個人塾。クラスは1つで約10人。 体験授業の際に難関を目指す子が多いことは聞いていたので、夏期講習を経ないまま入塾した娘はフルスロットルでのロケットスタートを余儀なくされた。引っ越してきて日も浅く、私立小に通っていることで近所に友達もいなかったので、通っている知り合いが誰もおらず、入塾してからそこが猛烈スパルタ塾だということを知ったのだった。 一応の授業時間はあれど、可能な限り早く来ること、そして授業が延長するのは当たり前。いつ終わるかもその日次第。22時を

          中学受験をふりかえる③

          中学受験をふりかえる②

          これはあくまでも主観なのだが、それなりに伝統のある私立校には「はっきりと表現はできないけれどなんとなくあるカラー」みたいなものが存在する、気がしている。それは決して学校が掲げているもの、という意味ではなく、生徒や卒業生から感じる雰囲気というか、全体に漂う空気感のことを指す。 東京に生まれて40ン年暮らしていると、都内近郊の様々な一貫校出身の人々と出会うもの。その中で、〇〇出身の方からは芯の強さを感じるなぁ、とか、△△出身の方って自由だなぁ、とか、そういうことは中学受験を意識

          中学受験をふりかえる②

          中学受験をふりかえる①

          2/1、といえば。 駅に掲げられる「がんばれ、中学受験生」のポスターでおなじみ、東京近郊の中学入試の一斉開始日。 駅や街中では例年、この日から始まる決戦に向けて長い月日を過ごしてきたたくさんの親子を見かける。御守りをつけたリュックを背負った子どもとその横をまるでシェルパのように付き添って歩く親を目にするたび、かつて自分もこの日にこうして親と臨んだ試験を思い出し、心でエールを送ってきた。 だけど今年は少し違う。 我が家もワンノブゼムなのだ。 この日、娘も一戦へ臨んだ。 娘

          中学受験をふりかえる①