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セントビンセント日記

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カリブ海はセントビンセントでの日々のブログ。青年海外協力隊(JICA海外協力隊)2019‐2021 として駆け抜けた2年間で見聞きして考えたことをつらつらと。南国の風を添えて。 … もっと読む
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#毎日投稿

協力隊トークライブで話したこと(たぶんこれが最終報告になるんだろうな)

協力隊トークライブで話したこと(たぶんこれが最終報告になるんだろうな)

先週行われたJICA関西主催の協力隊トークライブでぼくが話したことを例によって、noteで文字起こし的に置いておきます。(思い出しながらなので当日とは多少違ったことを書いてます)

Microsoft Teamsを使ってやったのですが、画面にカメラオンの人が見えず、反応が探れなくて自分の話がウケてるのか、スベってるのかわからないのがしんどかったですが、その前に行われたリハーサルで、JICAの推進員

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2週間も実家で過ごすのは実に15年ぶり

2週間も実家で過ごすのは実に15年ぶり

今朝、実家の中庭を眺めていてすごいことに気づいた。

14泊も連続して実家で過ごすのは15年ぶり。ぼくは中学卒業後、高校の野球部の寮という名の収容所に入っていた。その大学も1人暮らし、卒業後も拠点は神戸か東京だったから、中学を卒業してから実家に長期滞在してなかった。正確には14年か。

とにかく、すごい久しぶりであることに変わりはない。だって高校の部活やってたころはほぼ休みなんてなかったから、年末

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君は全然不満を言わないね、なんでそんなにポジティブなの?バーンアウトしないの?

君は全然不満を言わないね、なんでそんなにポジティブなの?バーンアウトしないの?

よくそんなことを言われる。

現場を知ってもまだ国際開発・国際協力続けようと思うの?、なんで地球の裏側まで来て日々ぼったくられて差別されて小ばかにされてても現地の人のために働こうと思えるんですか、虚しくならないですか?だってぜんぜん変わってないじゃないですか…。

一時退避中の暇な身分だから隊員同士で通話をする機会がそれなりにあって、これからどうする?みたいな話のときにはこうなる。

ごもっともだ

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基本的にヘラヘラしてるのは単なる仕様じゃありません

基本的にヘラヘラしてるのは単なる仕様じゃありません

noteでは小難しいことを書いてみたり、泣き言をつらつらと吐き出してばかりだけれど、対面ではだいたいヘラヘラしてます(詳しくはポッドキャストをチェック!)。基本設定が軽薄だからかもしれないけれど、それだけじゃないんです。

アラサーという分類に片足が入ったころに、学生気分が抜けていないと気づきました。精神年齢が学生のときと変わっていないと衝撃を受けました。考えてみれば、環境は変わってもやってること

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ちょっと視力を貸してくれないか?健常者と視覚障害者をつなぐアプリ

ちょっと視力を貸してくれないか?健常者と視覚障害者をつなぐアプリ

ー Yuki, ちょっとお前の目を貸してくれ

視覚障害者協会のオフィスにいるとちょくちょくそんなことを言われる。

たいてい、いま手にしているお札が何ECドル札なのかの確認だ。最近導入されたプラスチック系の新札は点字がしてあってわかるけれど、旧札は点字がなくサイズも同じなので端っこを折っておくなどの区別をしておかないとわからない。

それで、お釣りもらったときとか、わからなくなったときに「これっ

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あれ、検便の容器デカくね?

あれ、検便の容器デカくね?

11月の報告会の時、調整員さんから「年末か年始あたりに健康診断受けてもらうことになると思うのでよろしくお願いしますね」というお知らせがあった。

協力隊の人は個性的な人が多くて「検便は容器に目一杯詰め込んで日本男児が何たるかを見せつけてやりますよぉ!」というアツく過激な人がいたりしたけど、「日本人がみんなそうだと思われたらあれだから、それはほんとにやめてね」と返されていた。

ぼくは健康診断で検便

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いやぁー、日本の国籍を取るのも悪くないと思ってるんだよねぇ

仲の良い東京在住の台湾人の友人が昔そんなことを言った。

彼は大学教授の両親の下、アメリカで生まれアメリカ国籍を持ってる。彼の兄はアメリカで働いている。その話をした当時、アメリカの大統領が変わったばかりだったかで彼の兄は街を歩いていたり、スーパーに行くと「国へ帰れ!」と言われてたようだ。

そうでなくとも彼はアメリカはそれほど好きではないらしく、取れるものなら日本の国籍も欲しいらしい。

当時、国

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グローバルクオリティとローカルクオリティ。商品設計の話

グローバルクオリティとローカルクオリティ。商品設計の話

先週末にとったバナナの繊維を今週中に1つの商品として試作したいなと思っていたけど、繊維を柔らかくする工程を飛ばしていたり、どうやったって製糸作業が避けて通れない、つまりは編み物を覚えないといけない(ぼくがここに来て即挫折したもの)というので、もう何度目かの絶望をしている。

ただでさえ、バナナの繊維を細かく糸のようにちぎって、3本くらいで巻き取って糸の玉を作るのにも苦労しているというのに。(今日の

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帰国を惜しんだり、任地が恋しくなる日は来ないと思う

帰国を惜しんだり、任地が恋しくなる日は来ないと思う

けっこう驚かれるけれど、「あと1年なんて、寂しく思ったりしないですか」みたいなことを聞かれるけれど、全然そういうエモーショナルな気持ちは起こらない。凪。ほんとに。

ぼくが冷たい人間だと言われる所以だろうなあと思う。

これは別に任地が、任国が嫌いだからとかそういうわけじゃない。好きなところもあるし、嫌いなところもある。それは日本やイギリス、アメリカなど他の国に対して思うことと同じ。

たぶん意識

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ごめん、環境の違いには戸惑わなかったわ。本音と建前の話

ごめん、環境の違いには戸惑わなかったわ。本音と建前の話

ぼくはきちんと空気が読める人を自認しているのでパブリックの場で何か発言を求められると、質問者が期待してるであろう回答をする。オーディエンスが欲しそうな回答をする。

「どうですか、1年途上国で生活してみて?」みたいなことを聞かれると、たいしたことなくても「いやぁー大変ですよ」ときちんと言える。ぼくはそういう人間だから。だって大変かどうかなんて主観的なことだから。客観的に判断できないから。ファクトと

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キューバはイタリアとインドを足して2で割ったような観光地

キューバはイタリアとインドを足して2で割ったような観光地

ー ナチュラルにボラれるけど自分のスタイルが楽しいと思うよ、キューバ

キューバに渡航する前、昨夏渡航したばかり友人にどんな国か聞いたときの言葉だ。あと、Sをあまり発音しないからふがふが聞こえる(estasが 「えたッ」みたいに)けど、話すスピードはゆっくりで聞き取りやすいよみたいなことを言われたけれど、あ、ナチュラルにボラれるんだと思った。

市場経済を取り入れ始めてからずいぶんと文化が変わって

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2年目にやりたいこと、できそうなこと

2年目にやりたいこと、できそうなこと

昨日は1年目にできたことと当時思ってたことを書いたので、今日はラストイヤーの2年目やりたいことを。

テレビ取材を受けるという幸運に恵まれたのと、ぼくがやりたいことっていうのをいろんな人に知ってもらえたので、実現するかどうかはともかく、結構いろんな話をもらってる。その中で、うまく手広くやりたいなと思ってる。

エクスカーションの一部に組み込みたい協会のオフィスが首都にあって、その首都には欧米から巨

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大丈夫、メディア毎の書き分けと住み分けはできます!

大丈夫、メディア毎の書き分けと住み分けはできます!

さっそくですが、告知を。

クロスロード2020年1月号に寄稿しました (※いつ配布されるかはまだ未定)。
クロスロードは協力隊を育てる会が毎月発行してる雑誌で、JICA事務所や支所的なところで配布されてます。ウェブからもダウンロードできます。

そして、今月末からJICA世界日記でも毎月寄稿することになりました (※まだ寄稿してないのでぼくのページはないです)。

なんでもセントビンセント隊員の

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ある日のロンドン観光の1日。伝統と歴史を訪ねて

ある日のロンドン観光の1日。伝統と歴史を訪ねて

2週間くらいロンドンにいる。東京で観光で何をしていいかわからないようにロンドンも2週間いると何もすることがない。行きたいところはあるんだけど、ぼくら日本人の典型的な旅行の「今日は〇〇行って、その後○○それからちょっと遠いけど○○も行こう。早起きすれば大丈夫だよね」的な1日にぎゅっといろんな予定を詰め込んだスケジュール感で動いていないから非常にゆったりしてる。なにせ2週間。時間はたっぷりある。

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