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【概要】発達障害/精神疾患の治療法ざっくり3つ


本来3つどころかたくさんありますが、
それらを分類して解説します。

患者の主訴

患者:
先生、うつ状態で一日布団から起き上がれないことがあります。
かろうじて就労していますが、同時に複数のことを考えられず、ちょっとしたミスを指摘されるとパニくってしまいます。
家に帰ると嫌なことばかり思い出してよく死にたくなります。
夜はあまり眠れません。

精神科

医師:
うつ状態は脳内のセロトニンの量が少ないと起こります。(仮説なんですけどね。)
なのでセロトニンを増やす薬と睡眠薬を処方します。
ストレスを発散するために休日は気晴らしをしましょう。
軽い運動もおすすめです。
あまり気に病まないようにして毎日を過ごしましょう。

…こんなこと言われて効かない薬を飲み続けてる人、たくさんいると思います。

医師と教師は聖職者、みたいな感覚がありますが、残念ながら精神科は開業費用最低ランク、ストレスは最高ランク。

結果的に「それしか選べない開業医」が集中します。

期待しすぎても彼らが気の毒です。

治療法その1:内科治療

医師:
脳は臓器で、神経伝達物質は物質です。
精神症状はドーパミンやセロトニンという物質の化学反応の異常です。
まず採血と尿検査で根本原因を絞りましょう。
(…検査結果を見て)
あなたの場合、リーキーガット症候群が陽性ですね。
腸壁の穴が拡大して有害物質が血中に流れ込んでいます。
水銀やヒ素が多いですね。
これらは神経伝達物質の生産を不安定にし、水銀は血中にあるだけでも疲労感の原因になります。
まず腸壁を治療し侵入を食い止めましょう。
内服薬とサプリを処方するので食事制限を必ず守ってください。
順当に行って数か月かかります。
その後は体調の変化を見つつ必要に応じて金属デトックスを行いましょう。

【解説】
オーソモレキュラーバイオレゾナンスという一部の学会に所属する内科医はこのようにして精神症状を治療します。
若干ある遺伝的要因への対処も確立しています。
マイナーなので非保険治療が多いですが、 のアプローチって精神科以外のすべての医療で行われてますよね?
問診から必要な検査を行い、原因となる病態を絞り、それを叩くための処方をする。
真っ当というか、ごく当たり前の病気の治療です。

発達障害/精神疾患は機能性疾患です。
「患部が見えない病気」という意味です。

対して、日本の主流は器質性疾患の治療です。
炎症・感染症・ガンなど悪性腫瘍…
レントゲン、CT、内視鏡等を使って患部を「見える化」し、手術や薬で治療する技術はトップクラスです。

が、神経伝達物質やホルモン、そして酵素が働いている様子はどうしても目には見えません。

日本の医師は機能性疾患の治療が極めて苦手なので、認知度も低いです。

治療法その2:神経治療

医師:
うつになったり不安や恐怖が強い人は、脳の偏桃体という部分が働きすぎています。
偏桃体の役割は身の危険を察知することですが、海馬という記憶を司る部位とタッグになって働きます。
海馬がネガティブな記憶を伝えすぎて、些細なことにも偏桃体が反応しているんです。
不眠症状もそのせいかと思います。
対処はTMS療法による前頭前野という部位の活性化です。
前頭前野は理性や冷静な思考をもたらします。
ここの活動を強化して、ちょっとした動揺で思考・判断の力が落ちないようにしましょう。
パニくることが減れば、それを思い出すことも減っていって、うつ状態はなくなります。

【解説】
TMS療法は、前頭前野に磁気刺激を与えて働きを活発にする治療法です。
一定の条件を満たせば保険適用もされます。

脳に磁気刺激とかちょっと怖い感じですが、電磁気系の治療は即効性があるため、副作用についてはきちんと研究されています。
効果が出るまで時間がかかる向精神薬よりよっぽど安全かと思います。

また、電磁気を使う神経治療自体は古くからあります。

整体が一番メジャーですね。

磁気ならピップエレキバンです。

が、この手の治療ですら保険適用外が多いです。

治療法その3:心理療法

心理師:
ネガティブ思考や過剰な不安・恐怖は、過去の傷つき体験(トラウマ)が原因です。
同じことが起きても動揺しない人は、出来事の解釈(スキーマ)が違うからです。
傷つき体験が積み重なると偏った解釈をするようになり、とっさに心が反応してしまいます。
スキーマは無意識の中にあるので意識的に改善することはできません。
子どもの頃の辛かった体験に、思い当たることはありますか?
患者:
私は小学生のころ、先生に頭ごなしに叱られたり、父親に叩かれたことがよくあります。
自分が悪い事をしたのでしょうが、理由を説かれることもありませんでした。
心理師:
それはつらかったですね。
でも、もしその場に自分の気持ちを代弁してくれ、守ってくれる大人がいたらどうでしょう?
孤独ではない、周りは信じてくれている、という自己イメージがあれば、仕事上のミスの指摘が、攻撃された、見捨てられた、という解釈には繋がらないはずです。
イメージは実際の記憶よりはるかにリアリティを持ちます。
現にあなたは、「ミスを指摘された」事実に対して、現実を上回る不安や恐怖を感じているのです。
とっさに出るネガティブな感情、そして過去を思い出して鬱々とする時間は、トラウマ体験のイメージを塗り替えれば緩和され、メンタルの安定を保てるようになるので症状は治療可能です。

【解説】
臨床心理師の行うスキーマ療法というイメージ療法があります。
呼吸を整えてリラックスし、過去の傷つき体験を頭の中で鮮明に思い出します。
そのイメージの中に今の自分を登場させます。
そしてあなたを傷つけた相手に言いたいことを言って子どものあなたを守り、励ます、ということを行います。
信頼できる心理師、安心できる環境でセッションに集中できれば、現実よりイメージが優位に立ち、無意識に刷り込まれていきます。
様々な傷つき体験に対してこれを丁寧に行っていき、トラウマの辛さを軽減させます。
そして無意識にあるスキーマが書き換えられていき、認知の歪みが矯正され、状況に応じた正しい反応・判断ができるようになります。

切れるカードは多種多様

マガジン「健常者になろう!」は上のような医療に関して実体験も踏まえ詳細に解説しています。

「一生付き合っていくもの」という固定観念を捨て、人生を再スタートをさせるためには、まず情報格差を埋めていってください。

以上です。

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頂いたお金は新しい治療法の実験費用として記事で還元させていただいております。 昔の自分のようにお金がない人が多いと思いますので、無理はしなくて結構です。