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「素人がどうにか出来るわけない」と思う人へ(2)


前章の続きです。

精神科医は荒野を目指す

日本の業界団体の保守性もありますが、精神医学会が治療薬の研究をしてない(ように見える)のは、巨大な組織だからです。

病名や治療法を世間に発表するためには、大規模な実験に基づいたエビデンス(科学的根拠)を必要とします。

これには大金がかかり、出資できるのは国や製薬会社というさらに巨大な組織です。

客観的に(数字で)定義されてない疾患研究に投資しても、回収に時間がかかるだけの博打になります。

結局、精神科医が治せないのは研究が行えないからです。

そして精神医学会の医師は医師で、コンプライアンスにがんじがらめです。

確実な証拠がない限り「治るかもしれない」とは言えません。

コンプライアンス云々はさておき、この理屈は正しいのでしょうか?

当事者としては、絶対に治せないことが証明されるまで「一生付き合っていくものです」などと言わないでもらいたい。

ですが彼らは、治療の可能性を見逃しあなたの人生がムダになっても特に支障はありません。

以上、横たわる現実はいたってシンプル、という話でした。

…が、
そんな現実に反発し、仲間を集めて研究会を作り、国内外の症例を研究して、臨床医として成果を出している人は実はたくさんいます。

そういう人たちは、ほとんどがあなたのような我の強いお医者さんです。

最初から健康体でいれば一生関わることのなかった人たちですが、どの医療ジャンルも濃い人ばかりです。

誰にでも治療はできる

顔の見えないSNSから僕に連絡をとってきて、話を聞きたいといった子がいました。

自分と似たような症状でしたが、仕事は一応しているそうです。

何度か通話しましたが、フルタイムで働ける体調ではないので貧乏だと思います。

ただ、本人の性格を見ていると普通に治りそうなので治療と資金調達のヒントを教えました。

彼は本で読んだ治療法を試しそれなりのお金を費やしたものの、症状が改善されず困っていたそうです。

赤の他人に「一生付き合っていくものです」と言われ、
「そうなのかぁ…」と諦める人
「じゃあ他をあたります」と動く人
その違いは我の強さです。

どれだけワガママかです。

どんなに人生が詰んでいようと「自分は弱者じゃない。今に見てろ」と全力で屁理屈をこねるタイプは、進む方向を間違わなければ健常者になれると思います。

このマガジンはそのための地図です。

情報格差を埋めるために

精神系の病名でググると、自助会やら公的支援や周囲の理解の話ばかり出てくるのは日本独自の現象です。

臨床家として治療実績をもつ人たちが情報発信しても表に出ないのは、上で話した「キャッチコピー問題」です。

が、治療の不可能性を疑い、自分や家族の人生のため手を尽くす人たちは、あらゆる情報をあたって治療の可能性を探ります。

お金や時間を無駄にする可能性を恐れず実行します。

結果、割とサクッと治ります。

僕も無気力・極貧・知識ゼロからスタートし一年半でクローズド就労に至りました。

そういう人らの話が普及しないのも、同じく「キャッチコピー問題」です。

治療経過や理屈を説明すると長話になるのは避けられません。

どんな症状からどの医師を頼り、どんな原因をどのように潰したか。みんな違うからです。

あの複雑な病態図は僕個人の状態にすぎず、あなたはあなたの図を描かねばなりません。

ここで患者の主体性が試されます。

このマガジンの目的は情報を集約して根本治療の入口をつくることです。

知る限りのことは書いていきますが、無限の時間とお金を持つ人はいません。

あなたが自己判断で治療計画を組み立てていくことになります。

(僕の社会復帰ストーリー後半では、判断ミスの事例も書いています。)

そして肝心の医師も、精神医学会に疑念を抱いたとはいえあなたの人生に責任を負ってるわけではありません。

つまり100%信頼できるわけではありません。

そもそも誰を選ぶか決めるのはあなたです。

情報を集め、検討し実践する。
主体性イコール我の強さが試されるのが治療の過程です。

僕はその情報集めの手間を省くためこのマガジンを書いている次第です。

石にかじりついても幸せになる、というあなたの執念が続くことを祈ります。

お読みいただきありがとうございました。

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頂いたお金は新しい治療法の実験費用として記事で還元させていただいております。 昔の自分のようにお金がない人が多いと思いますので、無理はしなくて結構です。