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【たまに映画】『ノマドランド』理想とリアルとのギャップ

■『ノマドランド』作品情報&予告

解説

「スリー・ビルボード」のオスカー女優フランシス・マクドーマンドが主演を務め、アメリカ西部の路上に暮らす車上生活者たちの生き様を、大自然の映像美とともに描いたロードムービー。ジェシカ・ブルーダーのノンフィクション「ノマド 漂流する高齢労働者たち」を原作に、「ザ・ライダー」で高く評価された新鋭クロエ・ジャオ監督がメガホンをとった。ネバダ州の企業城下町で暮らす60代の女性ファーンは、リーマンショックによる企業倒産の影響で、長年住み慣れた家を失ってしまう。キャンピングカーに全てを詰め込んだ彼女は、“現代のノマド(遊牧民)”として、過酷な季節労働の現場を渡り歩きながら車上生活を送ることに。毎日を懸命に乗り越えながら、行く先々で出会うノマドたちと心の交流を重ね、誇りを持って自由を生きる彼女の旅は続いていく。第77回ベネチア国際映画祭で最高賞にあたる金獅子賞、第45回トロント国際映画祭でも最高賞の観客賞を受賞するなど高い評価を獲得して賞レースを席巻。第93回アカデミー賞では計6部門でノミネートされ、作品、監督、主演女優賞の3部門を受賞した。

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■「ノマド」って言葉って。

劇場公開している時も観に行きたかったのですが結局チェックできていなかったアカデミー賞を数々受賞した作品『ノマドランド』。キャンピングカーユーザーとしても観ておきたいところだった。

そもそも「ノマド」って言葉知っていますか?
「ノマド」は、遊牧民、転じて放浪者の意。そして、働き方として言われている言葉で「ノマドワーカー(ノマドワーキング)」があり、それは特定のオフィスなどを持たない働き方をする人、働き方。私自身がキャンピングカーオフィスやシェアオフィスを活用する前に、カフェやサウナなどで転々と仕事していたのは「ノマドワーカー」に近かったと思う。自由に、場所も、時間も縛られずに、仕事をしたいという考えから、そのようなスタイルで働いていた。このスタイルは仕事を自由に縛られずにやりたいという理想を体現するスタイルとして実現させていたこと。

でも今回の映画『ノマドランド』は、上記のような自由に縛られずという理想的なものはない。家がない中でこだわりを持ち意固地になり縛られバンで生活している感じだ。経済的自由があれば、キャンピングカーやバンの活用方法は変わってくる。経済的自由がない中での生活インフラとしてバンを活用するノマド生活は痺れるものがある。ノマドスタイルの理想は、前者をイメージしていた。経済的自由があり時間的生活的な自由があるというものを。

映画の中で主人公がいう言葉がある。私は「ホームレス」じゃなくて「ハウスレス」だと。その違いがわからなくてググってみた。

「ホームレス」とは人間関係が断ち切られた孤立した人間のことであり、家はなくとも人との絆を持とうとする人間は「ハウスレス」と呼ぶとある。

個人的にこの2つの違いの解釈もあまり納得しない感じもある。「ホームレス」でも絆を切ろうとしてないだろうし、「ハウスレス」でもあえて孤立している人はいると思う。そして、この映画の暮らし方は、海外だからと割り切ることはできないとも感じる。日本でもすでにネットカフェで暮らして「ハウスレス」な人もいる。貧困と経済格差。誰が急に「ホームレス」「ハウスレス」になってもおかしくない社会がすぐ隣にある。

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