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#エッセイ
誰かの笑顔が、私の笑顔になる瞬間
「仕事は慣れたかい?」
私は掃除中で、後ろからいきなり声をかけられため少し驚いた。
「はい。ようやく慣れ始めました。」
その人の顔を見たが、誰なのかは思い出せなかった。男性で、年齢は50代だろうか。バイトの関係上、こういった人たちには1日に何度もお会いする。
まだバイトを始めたばかりの私は、お客様の顔を覚える余裕などなく、ただただ仕事をこなすだけだった。
「そうかい。頑張ってね」
そう
”音”を楽しむ人たち
私は少しばかり、音楽家や吹奏楽部やピアノの調教師や、そんな音楽に携わる人たちに尊敬の念を抱いている。
単に誰にでもできる訳ではない技術を持っているということだけではなく、誰かを魅了することの出来る人たちだからである。
それならスポーツ選手やアーティストもそうなのかもしれないが、その人たちにはないカッコよさや綺麗さや聡明さがあるのである。
時にその人たちが奏でる”音”は、感動、驚き、楽しさ、哀
世界の広さに比べたら
「海の広さに比べたら、なんて私は小さいのだろう」
小説やドラマ、演劇でよく使われている言葉だ。
この言葉を実際に使ったことはないが、海は確かに広い。僕なんかを寄せ付けないくらいに。
高校生の時に水泳部だった僕は、学校の小さいプールで泳いでいた。そのプールを何往復しても、海の広さに比べたら、到底敵わない。
海という自然の産物に広さで勝負を挑んでも、荒唐無稽、お門違いこの上ない。
だが、やは
別れと出会いのまにまに
誰にも訪れる別れの季節が、今年もやってきた。
この桜並木の道を歩くのは今日で最後だ。丁度この時期に桜が咲いているのは幸運と言えるだろう。
あの学校に通うのも今日で最後だ。それ自体が幸運なのか、それとも不幸なのか、それは人それぞれだろう。
果たして僕はどっちなのか。
そんなことを思いながら、学校へ歩みを進める。
中学生最後の日にこんなことを考える人は他にいないだろうな。
今までの過程でこ