羽田良之 on-shi-on Inc.

『秘めたる可能性を解き放ち、多くの人に、世界に、インパクトを与えたい』を人生の目的に、…

羽田良之 on-shi-on Inc.

『秘めたる可能性を解き放ち、多くの人に、世界に、インパクトを与えたい』を人生の目的に、日本政策投資銀行と人材育成企業を経て、35歳を過ぎて学校の先生になることを決意。2021年4月に中高教員免許を取得すると同時に、フリーランス教員によるon-shi-on株式会社を創業。

最近の記事

高校公共でOfficial髭男dismの曲を大音量で流す日本国憲法の授業づくり

最近は授業実践のnote記事を出せていなかったので、今日は、冬休みの宿題として、高校公民科でこれまで実際に取り上げた授業について書いていきます。 今日のテーマは日本国憲法。でも、Official髭男dismの曲を授業中に正々堂々(?)と生徒と一緒に聞く、というちょっと変わった憲法の授業を紹介していきます。 ちなみに、公民科でよく使われる比較的最近のJ-POPといえば、欅坂46の『サイレントマジョリティー』。 今は櫻坂46と改名していますが、それ以前の、平手友梨奈さんがセン

    • 人材紹介エージェントが現役教員でもある理由

      2023年8月から非常勤講師に特化した人材紹介サービスの提供を開始しています。そんな私は学校と先生とつなぐ人材紹介エージェントということになりますが、私自身もフリーランスとして学校現場で働く現役教員でもあります。 なぜ人材紹介エージェントが教員免許を持った教員である必要があるのか?このnote記事ではその理由を書いていきます。 とおおげさな前置きですが、実は理由はシンプルです。『代打、オレ』がやりたいからです(笑)いや冗談です。でも半分本気です。 教育業界を専門とする人

      • 非常勤講師の人材紹介を始めるのはいいけど、そもそも非常勤講師は全国に何人いるんだろう?

        昨日の投稿で、有料職業紹介事業の許可を無事に得て、非常勤講師の人材紹介サービスを始めたことを書きました。ところで、日本全体で非常勤講師はどれくらいいるんでしょうか? この問いを明らかにすることは、ビジネスにおける想定顧客層、ターゲット層の把握にあたり、サービスを提供する顧客層を定量的に分析することです。ベンチャー企業では、潜在顧客(Untapped Market)や獲得可能な最大市場規模(TAM: Total Addressable Market)のように、夢はでっかく、成

        • 非常勤講師の人材紹介サービスはじめました!

          2023年8月1日、突然の豪雨に見舞われながら、弊社on-shi-on株式会社は有料職業紹介事業の認可を厚生労働省から得て、非常勤講師の人材紹介サービスを始めました。夏によくある「冷やし中華はじめました」的なノリですが、会社として一段と気持ちが引き締まる次のステージに進むことになります。 職業紹介事業の許可取得と併せて、弊社のコーポレートサイトもリニューアルしました。このnote記事のトップバナーは新サイトのカバービジュアルです。事業内容も一新し、詳しくはサイトを訪れていた

        高校公共でOfficial髭男dismの曲を大音量で流す日本国憲法の授業づくり

          文部科学省の生成AI指針に反してChatGPTを用いた定期テストを出してしまいました。でも、「自分のためにならない」って?

          本日2023年7月4日に文部科学省から「「初等中等教育段階における生成AIの利用に関する暫定的なガイドライン」の作成について」の通知が発出されました。なぜこのタイミングかというと、夏休みが始まる前に夏休みの宿題を出す際の対応に混乱がないようにとのことです。また、5月に行われたG7広島サミットで決まった議論の枠組みである「広島AIプロセス」に基づいて、日本は議長国として教育分野における生成AIの活用の議論を進めたい意図もあるかもしれません。 【反省】定期テストにChatGPT

          文部科学省の生成AI指針に反してChatGPTを用いた定期テストを出してしまいました。でも、「自分のためにならない」って?

          【後編】ChatGPTを用いたリーマン・ショックとモラルハザードについての学年末テスト問題の解説記事

          前編では、リーマン・ショックについて授業で取り上げることを意義について書きました。後編では、「リーマン・ショックが起こったのはモラルハザードによるものなのか?」という問いに対するChatGPTの回答の抜け漏れを指摘する試験問題の解説をしていきます。この問題は一見すると難しそうに思えますが、授業でリーマン・ショックの背景やそこに至った経緯、また影響を与えたとされるモラルハザードという考え方を授業で学んでいるので、多くの生徒はしっかり自分の言葉で答えられていました。このnoteで

          【後編】ChatGPTを用いたリーマン・ショックとモラルハザードについての学年末テスト問題の解説記事

          【前編】ChatGPTを用いたリーマン・ショックとモラルハザードについての学年末テスト問題の解説記事

          前回のnote記事では、高校1年生向けの公共の学年末テストでChatGPTによる返信そのものが登場するという、一風変わった、生徒からするとクセが強めの試験問題について書きました。 ChatGPTのようなAIを教育現場でどのように活用すべきか、試験問題作成の途中経過、試行錯誤について書きましたが、今日はその試験問題の内容そのもの、つまりリーマン・ショックとモラルハザードについて、どのような授業実践を行ったのか授業で用いたスライドをnoteにペタペタ貼りながら書きたいと思います

          【前編】ChatGPTを用いたリーマン・ショックとモラルハザードについての学年末テスト問題の解説記事

          高1公共の学年末テストでChatGPTを用いた問題を出題した件

          昨今、教育現場ではOpenAIが開発したChatGPTなどのGenerative AIとどう付き合っていくのかが話題に上がっていますが、私の担当する高校1年生の公共の学年末テストで、ChatGPTについての問題を出しました。 元々、ChatGPTが正式にリリースされてから、どのように教育に取り込んでいこうか、私自身色々と考えていました。試験に出すにあたっても、単にChatGPTという流行り、単語そのものを書かせても面白くない。また、ChatGPTについてどう思うか?など、生

          高1公共の学年末テストでChatGPTを用いた問題を出題した件

          2年間で最も読まれた記事とケイスケ・ホンダからのナイスパス

          学校では、最高学年は卒業式を晴れやかに終えて、もう今年度も残りわずかとなりました。前回のnote記事は、セミナーの案内に関するものを除けば、2学期が始まる前の夏休みの課題図書について書いたもの。だいぶ間隔が空いてしまいました。学期中は忙しいことに加えて、冬休み中は企業案件のプロジェクトに注力していたので、落ち着いてnote記事を書くことができませんでした。3月も半ばを迎え、学年末テストと課題へのフィードバックを終えたことで、ようやく振り返りの時間をとることができるようになりま

          2年間で最も読まれた記事とケイスケ・ホンダからのナイスパス

          【12/7(水)18:00〜】無料オンラインセミナーで金融経済教育の実践についてお話しします

          夏休みの読書感想文の投稿以来、note記事をアップできていませんでしたが、期末前のこのタイミングで無料オンラインセミナーのご案内です。 12月7日(水)18:00-19:30にビジネス・ブレークスルー大学(BBT)主催の無料オンラインセミナーでお話しさせていただくことになりました。タイトルは、「生徒の「問いを立てる力」を育む授業づくりとは~ビジネス経験者が取り組む金融経済教育の実践事例より~」です。 過去のnote記事でも紹介したような、授業で実際に使っているスライドや資

          【12/7(水)18:00〜】無料オンラインセミナーで金融経済教育の実践についてお話しします

          【夏休みの読書感想文】『非正規教員の研究~「使い捨てられる教師たち」の知られざる実態』を読んで(後編)

          後半では、非正規教員の課題をどう改善できるのかについてみていきます。 非正規教員の課題解決に向けた6つの提言 このnote記事で取り上げている佐藤明彦著「非正規教員の研究~「使い捨てられる教師たち」の知られざる実態」では、最終第5章に提言が打ち出されています。 著者の6つの提言には、私も異論なく賛成です。この通り実施できたら本当に素晴らしいです。ただ、近い将来のことを考えると実現は非常に難しく、長い時間軸の中で実現を模索することになると思います。時間が掛かる理由は2つ。

          【夏休みの読書感想文】『非正規教員の研究~「使い捨てられる教師たち」の知られざる実態』を読んで(後編)

          【夏休みの読書感想文】『非正規教員の研究~「使い捨てられる教師たち」の知られざる実態』を読んで(前編)

          2校で同時並行勤務をしていた1学期を無事に終えました。前回のnote記事「先生ガチャ」の投稿が2022年4月7日なので、1学期はnote未投稿のまま終業式を迎えてしまいました。他の仕事もあったりして、やっぱり学期中は色々と忙しいですね。 夏休みの課題図書 夏休みになって初めての週末は、子どもと一緒に近所の図書館に行きました。子どもは夏休みの読書感想文の推薦図書を借りに、私は特にあてもなく新入荷図書をチェックしたり、ふらふらと背表紙を眺めていたり。と、何気なく教育コーナー(

          【夏休みの読書感想文】『非正規教員の研究~「使い捨てられる教師たち」の知られざる実態』を読んで(前編)

          「先生ガチャ」について現役高校教員が思うこと

          巷では「先生ガチャ」という言葉が流行っているようです。生徒が学校の先生を選ぶことができず、その当たり外れは運次第、という状況を言い表したものです。ただ、担任の先生や教科担当の先生を生徒が選ぶことができず、また学期途中で全とっかえすることができないのは、今に始まったものではないはず。では、なぜ最近よく耳にするようになったのか、このnote記事で考察していきます。 ①「ガチャ」という言葉・仕組みが若者に広まった 「ガチャ」の言葉の由来は、100円を入れてレバーをひねるとカプセ

          「先生ガチャ」について現役高校教員が思うこと

          倫理の個人課題で生徒のクリエイティビティーがすごかった件

          今日で今年度も終わり。2022年度がスタートする前に、3学期の倫理分野の授業を振り返ります。 高校で履修する公民科に現代社会という科目があります。私はこの1年間、高校1年生の現代社会の授業を担当していました。現代社会には倫理分野が含まれており、3学期はまるまる倫理分野を取り扱いました。このnote記事では、3学期に生徒が取り組んだ個人課題について紹介します。ただ、まずはその前に・・・ リアル「ここは今から倫理です。」 教員になる前に、銀行員時代の先輩から「ここは今から倫

          倫理の個人課題で生徒のクリエイティビティーがすごかった件

          教員免許の取得から1年。無事に今年度の授業を終えました。ではいけない

          ちょうど去年の今頃、教員免許を取得しました。東京都庁にある東京都教育委員会からの帰り道、大学生のときにアルバイトをしていた飲食店を横目に見つつ、いろいろと思い返したり、考えごとをしながら、新宿駅まで歩いていました。あれから一年がたちました。 2022年3月17日:教員初年度の授業を終えてハッピー、とはならないこと 大学院に在籍しているときに、同級生の現役の先生から、「学校では色々あるけど、卒業式を迎えると、『先生やっていてホントよかった』って、辛かったこと、嫌なことはすべ

          教員免許の取得から1年。無事に今年度の授業を終えました。ではいけない

          ウクライナ侵攻、どう教える 教育現場で模索続く inspired by NIKKEI

          3学期もいよいよ終盤、今週で学年末テストも終わります。 先週までは、学年末の仕上げとテスト作成に追われつつ、連日のウクライナ関連の報道を心痛めつつも欠かさず見ていました。 このnote記事のタイトルは、2022年3月8日(火)の日経新聞の記事のものです。 私も、学年末テスト前の最後の授業でウクライナ侵攻を取り上げました。2022年3月1日、高校1年生の政治・経済の授業です。(いつ時点で実施したのかによってメッセージが変わるため、日付を明記しておきます) ウクライナを巡る

          ウクライナ侵攻、どう教える 教育現場で模索続く inspired by NIKKEI