見出し画像

【おやすみ前に、お砂糖ひとさじ】人生脚本から足を出してみる-白黒思考編-

「今日のプレゼンでうまく発表ができなかった、もう全て終わりだ」
「落ち込んでいる友達にいい励まし方ができなかった、これで友情関係も破綻してしまう」

そんな風に思う時、あなたの頭の中は白黒思考になっているかもしれません。
だけど冷静に考えてみると、その一回でなにもかもが崩れ去ってしまうでしょうか。
いくつか思い当たる出来事があったから、ということもあるかもしれませんが、それでも完璧に二分割で失敗か成功かということにはなかなかならないことも多くあります。

白黒思考とは

白黒思考とは、「敵か味方か」「善か悪か」のように、物事をぱっきり白と黒で分けようとする考え方のことです。
これは考え方の癖によって実際よりも現実を悪く捉えてしまう、「認知のゆがみ」のひとつともいわれています。

「認知のゆがみ」というと言葉のイメージからなんとなく直さなくてはいけないように感じてしまうかもしれませんが、誰もがそれまで生きてきた過程から何かしらの考え方の癖を持っているもので、それが悪いことというわけではありません。
ただそれによって必要以上に自分を苦しめてしまうことも多く起こるので、"今自分が極端な考え方をしている"と気付けるだけでも、必要ない苦しさを少なくするために役立ちます。

考え方の癖は自分を守るための人生脚本

今考え方の癖としてあることたちは、これまで生きてきた中で自分を守るために創り上げてきたものです。
それらは普段無意識で判断の基軸となったり、感情を想起させる考え方の基となったりしています。

例えば過去のある時、「国語の点数が悪いあなたは他のことも全部上手くできないに違いない」と言われたことが強く印象に残っていたり、"人生の全てをかけている"という気持ちで臨んだ受験に失敗してこの先の人生うまくいくはずがないと強く思い込んだことがあったり、そういったことたちが、人生脚本となって頭の中に積みあがっていきます。

それによって自分に期待しないことで傷つきを減らしたりしながら、その考え方が自分を守ってくれていた時がきっとあったはずです。
でもそれは、今を生きるあなたに必要なことかを考え直してみると、そうではないこともたくさんあります。
今のあなたにとっては、過去の自分を守ってきた考え方も、かえって自分を苦しめる結果となってしまっていることも少なくありません。

考え方の癖に気付くために

考え方の癖は普段無意識に出てきているため、頑張って意識を巡らせていないと、なかなか気が付くことができません。
ただ、気が付くことができないと、修正していくこともまたできなくなってしまいます。
少し大変な作業ではありますが、まずは普段の生活の中で"白黒ぱっきり分けようとしてないか"意識しながら過ごしていくことが、気付く力を上げていきます。

気付けたら次は、「それって本当にそう?」「グレーゾーンもあっていいけどそれでもそう思う?」と自分に問いかけてみてください。
気付いて疑問を投げかけていくことで、次第に現実を正しく捉える力が、きっと強くなっていくはずです。

白黒きっぱり分けなくてもいい

少し大変ながらも自分の中にある白黒思考に気付いて疑問を投げかけていくことは、必要以上に苦しまないあなたになることに繋がるので、もし当てはまる部分がありそうでしたら、是非やってみてもらえたらいいなと思います。
それはその先、他者に対してもグレーゾーンを設けながら接していけることにもなって、周囲との関係性をよりよいものにすることにも繋がっていきます。

白黒はっきりわけることが全面的に悪いわけではありません。
でも、白黒きっぱりわけることが、正しいわけでもありません。
自分にとってより辛くない考え方はなんなのか、周りにとっても辛くならないでもらう考え方はどんなものか、そんなことを思い描きながら、より心地よい生き方を見出していってもらえたらいいなと思います。

お読みいただきありがとうございます! サポートいただきました分はnoteを続けるエネルギーに変換していきます。