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無口な彼女。

自分と合わないものを排除する。安心を築く。それをできるだけ壊さないように排除し傷つけあう。そして壊れる、排除されたものたちは、違う誰かを排除して安心を築いて壊さないように生きていく。

こんなふうに人生なんて、大小の異なった同じことの繰り返しで、わたしがこの世界で安定を願う度に、違う誰かはこの世界の崩壊を願っている。自分の考えていることの、何もかもが机上の空論に見えて、わたしに愛する人を守る力なんてどこにもないんだって、そんなどうしようもない無力感に襲われて、わたしはそんな大きな愛の裏に隠されている深い傷つきに立ち向かえないでいる愚か者のままで、もういまのわたしに考える力なんてどこにも存在しなくて自分でも押さえつけられない衝動に駆られ続けているそれはまるで思想家や宗教家と何ら変わり無くて今日も誰かがどこかでわたしを崇拝し続けている宗教が力を持たないと考えられている今の社会こそ宗教みたいな何か実態の知れない大きな存在に動かされているんじゃないみんな気づいていないだけ鈍感わたしはずっと前から気づいてたそう敏感そういう意味ではもう周りの人間が発する言葉など全部戯言に聞こえるそこに信じるも裏切るも存在しないなぜあなたの嘘に塗れた言葉に耳をかさなきゃいけないのきたないきたないきたない。

このまま地球に住む全ての人間がわたしを崇拝すればいいんだ。なにをわたしに指図しているなにがおもしろくてわたしの前で笑っている。跪けよ。

ああ。この世界はどうしようもないくらいに、生きることを急かす人で満たされているみたいみんな生きているかも分からない40年後を楽しく生きるために今を犠牲にしておたがいを騙し騙され合うんだああ大抵の人は今になんか存在していない真実など1ミリも含んでもいない無意味な笑顔をその面に構えてわたしの前に立つわたしは未来が見えているから安心なのだとそう声高らかに主張する私こそが人間というものを知り尽くしているのだとそうやって人間はまた狭い狭い枠の中へ硬い硬い殻の中へ閉じこもって自分の身を守ろうとするんだ自分の強さを誇示しようとするんだほら同じことの繰り返しなんだよそしてそんなことを繰り返し主張している私も同じ穴の貉。ダサいダサいダサい。

あなたは本当の愛をわたしにくれるのってそう問いかけるのはもうとっくにやめただってみんな同じことしか言わない当たり前のことしか言わない既に出来上がったものを疑おうとはしないだからわたしはギリギリまで耐えてみた溜め込んでみたもう死にたいって口に出して言ってみただけどあなたたちは死んだらだめだって簡単に動揺するんだああ醜いね結局お前らは自分の安全しか考えていない自分の安心しか考えていない自分すらも見えてすらいないそんなので狼狽えるなんていつも表面的に生きていることを端的に表しているじゃないか馬鹿みたいに分かりやすいんだ人間ってははは。

ねえわたしはいったいなにを信じればいいの何を愛すればいいのだって人間というものは簡単に人を信じ人を裏切る優しくするその奥でわたしが大きな冷酷さを持っていることなんてだれも気づいてくれないあなたたちは自分の話しかしないわたしが少し口を開いただけでいかにも自分が人生の大切なことが分かっているかのようにアドバイスするんだ自分のことを語り始めるんだそのたびにわたしはああまたこの人はわたしの想いなんてわたしの痛みなんて微塵も感じようともしないんだって耳を塞いでしたくもない軽蔑を相手に向けてまたわたしは口を開くことを止める閉ざすだんだん寂しささえも感じることができなくなっていくわたしの心もあともう少しで凍てついてしまうよああ涙を瞼の裏に浮かべることすらできない感情をもたないわたしはいったい何者なのかなわかんないわかんないわかんない。

わたしをこんなにしたのはお前らだ。


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