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スカーレットの地球の歩き方

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日常という旅の記録。なるべく多くの人に、分かりやすい言葉で。
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記事一覧

ごまあんまんは、すぐ隣に。

ごまあんまんは、すぐ隣に。

「何で〇〇してくれないの」

「愛する」人に、これを投げかけ始めたとき、二人の関係性はぎくしゃくしてゆくものなのだろう、と思う。条件付きの愛ってやつか。

「何で〇〇してくれないの」⇒拗ねる⇒相手を無視したり冷たい態度を取る、は、いわゆるエネルギーバンパイア、「氣」の吸血鬼みたいだ。相手が自分の理想像を描いてくれているうちは、いいけれど、そうでないと、とたんに態度がひっくり返ってしまう。

たぶん

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精神的暴力のない結婚なるもの。

思えば今、離れようとしている婚姻関係は、私にとって不条理に満ちていた。

私が仕事と家事に追われていても性交渉を断れば不機嫌になり、

その不機嫌さはイライラとした足音やゲームのコンソールをカチャカチャと苛立ったように操作する音、

そして何より私への無視という形で表れた。

そういう一連の音が隣の部屋から響いてくる毎日は私を怯えさせ眠れなくさせ、次第に私はそんな寝室で眠ることを諦め、娘達の部屋で

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黒い犬のもてなしかた

黒い犬のもてなしかた

心理専攻のある学部だったから、心理を少しかじったのだけれど
その基礎の授業か何かで、ゲーテが「黒い犬が訪れる」と言っていたと聞いて、そう、それそれ、と思ったものだった。

何かがざわーっと、自分の心に圧力をかけるような時期がわたしの人生には周期的にあって、(しかもそれを無意識で好き好んでやっていて)もう来ないかなーサヨナラ!、と思っていても、やっぱりそいつはやってくる。

黒いそいつは私の頭にどさ

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ごまあんまんを求めて

ごまあんまんを求めて

あんまん、好きなのです。
この季節に外出すると気づけば冷えている指先に、コンビニがあればどこでも、温かく柔らかいあの愛おしき食べ物を乗っけて温めることができる。しかも、頬張ればそれはまたふわふわしており、中には好物のあんこが…!極楽じゃないか!

一週間ほど前だったか、ふらっと入ったコンビニが置いていたのが、ごまあんまんだった。何だこれ美味しい…。

それからお出かけする度に、指先はやっぱり冷たく

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瞑想と創作と持続可能性キャンプと。

瞑想と創作と持続可能性キャンプと。

そうなの、あの状態にいつも居たいの。
スイスの山奥で持続な社会について、友人達と本気で、実現できると思って考えた三週間の後の、あの感じ。朝起きるとカウベルと静寂だけが耳に含まれ、黙考を促す、あの感じ。ヒンドゥー教徒の友人が隣でritualが大事よと言って、お香を焚いてお祈りしてくれる、あの感じ。不可能や常識の掛け金を外して、本気で、一緒にいる人達が皆揃って、真に明るい優しい未来を思い描いている、あ

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脳内メーカー12.6

脳内メーカー12.6

脳内棚卸し 心のなか棚卸し 何のheistationもなしに ためらいもなしに ただ指が踊るままにタイプする それを許す let it be typed. Jot in. だっけか*jot downだった、語彙は正しくその概念をcaptureしてるとは限らない。

何て未熟な言語発達!わたしの言語発達の完成は英語と共にあった。理解できる抽象概念 その輪郭の全容がつかめるようになったその時に 英語が

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火の神に神楽を、天使にラブソングを…♪

火の神に神楽を、天使にラブソングを…♪

生活は神事だと思うのです。

水場には水の神さまがおわしまし、
火気を扱えば火の神さまの力を借り、
土地を歩き土地に立つ家で暮らせば地の神さまと交わる。

それらへの敬意として掃除があり
床を掃き清め、
表面を磨き清め、

水神さまには花を
火の神さまには香を
地の神さまには金を 捧げ奉る。

それなしにそこに住んでいると気持ちのわるい感覚を、
この数年、抱くようになっていました。

そうして、そ

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創作と瞑想

創作と瞑想

わたしにとって書くことは、瞑想のようなものなんだろうなと、ふと気づく。

ことばを選ぶという意味では確かに頭を駆使しているのだけれど、

内側にあるものをよく照らして、ぴったりなことばが検索・ヒットするのを処理速度の遅い頭で待っている時間は

時折海面から顔を出す人魚との逢瀬を辛抱強く待つ人そのもので

その人は周囲の意見はどこ吹く風、根拠のない無駄なことだと言われても待つことを諦めない天空の城ラ

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祝祝福出家(しゅくしゅくふくすけ)

祝祝福出家(しゅくしゅくふくすけ)

この一週間で、二つ、家出した。

一つは、生まれ育った実家。

ここ三か月で怒涛のように決断して選んできた道を母はいたく心配していて、大丈夫だよ、と伝えたくて表敬訪問してきた。いくら「安心して」「娘はこの道を選べて幸せだよ」を伝えても心配する母にお互い涙が出て、山口百恵の秋桜かよ、と思った。他方、いつも黙っている父がくれた一言の重みが、有難くてやっぱり涙だった。

「私達はもう長年生きてきた価値観

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子そだて・かぞくのじかんと、創作のじかん

目の前の人に、持てるものを差し出してしまう性分で、
それは善いことでもあり、でも
ひとがそばにいるだけ、
いわゆる内なる自分との対話に気が注げなくなるというジレンマを、
いつも常に、抱えている。

Out of Sight, Out of Mind
(視界に入らずんば、想いの外)
という英語の諺そのままに、

目の前のことに全集中、が基本だから
半径3mの外のことに時を確保するのは、
とても、難し

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手しごとの自由を、わたしたちの手に

手しごとの自由を、わたしたちの手に

 ものごころついたころから、手しごとが好きだった。

 年のころは十(とお)、母に習った編み物。

 年のころ十一、週一のクラブ活動で手芸クラブに入り、クッションやらテディベアやら、実用品から飾りまで、一通り、つくった。最初につくったのがクッションで、ハマナカの綿の袋に「〇〇倍に膨らみます」と書いてあるから一本ですむかと思ったら全然、ふっくらしなくって、四隅にぎゅむぎゅむ詰めながら、確か三本くらい

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【散文】創作の女神にこそ花束を

【散文】創作の女神にこそ花束を

創作の女神にこそ花束を

創作の女神にこそ花束を
仕え奉れよ 民
主(あるじ)なしとて 一億総出で
女王(ラニ)の降ろす天の望み叶えむ

創作の女神にこそ花束を
臆する勿れ 民
天啓は下り 賽は投げられ
残す処(ところ) 手に気を集めしごとすのみ

創作の女神にこそ花束を
弥栄(いやさか)愛でよ 民
彼女の不実は 彼女の忠誠
吾 只其のしもべとならむことを欲す

創作の女神にこそ花束を
民 何を嘆

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自閉スペクトラムのきょういく~待つこと、忍耐、穏やかな航海~

ドーブラバ ドーブラバ
ドーブラバ プチ
サーマバ サーマバ
ドーブラバ プチ

ロシア語の詩歌『船乗りの唄』をNHKロシア語講座を録音したMDと共に贈ってくれたのは、24の時の教育実習の担当教官の先生だった。

他の実習生の二倍か、下手したら三倍の時間をかけて、効率悪く授業準備をするわたしを、「待って」下さった。急かすことこそしなかったその先生からは、たくさんのギフトをいただいた。できると信じて

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ブループリントの揺らめき

ブループリントの揺らめき

青写真を「具体的に」思い描いてこそ、それが実現する、
ときいて、うんうん、そうだな、と思うでしょうか?

たとえば「引き寄せの法則」が語るように
ある想念が叶ったときの「感覚」を五感で事前に「再現」してしまえたら
そのものごとの具象は現実として表象される、
それも本当だと、思うのです。

けれども一方、ある実現すべき「想念」の片鱗が目の前に差し出され、
それが伝えて来ようとする全体の糸を手繰るよう

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