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視察・学び

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多様性を前提とした社会のために自分の特権を自覚せよ

多様性を前提とした社会のために自分の特権を自覚せよ

障害についてもジェンダーについても、いろんな格差についても、学べば学ぶほど、考えれば考えるほど、インクルーシブな社会の遠さに絶望していたのだが、この本を読んで少し希望が生まれてきた。日々絶望と希望を行き来してる。

絶望していた理由としては、結局意思決定権を持っている人たちが格差を認識しそれを是正していく意思決定をしていかなければ社会の構造ってやはり変わらないのでは、と思うから。今回のコロナで

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ことばは救いにも呪いにもなる-「障害のある方について書くときのガイドライン」 意訳とコメント-

ことばは救いにも呪いにもなる-「障害のある方について書くときのガイドライン」 意訳とコメント-

アメリカのADA National Networkが作った「障害のある方について書くときのガイドライン」がとても良い。

いつも自分が書くとき気を付けていることが入っててほんそれ!ってなる。どんな言葉や表現を使うか?は本当に大事。

言葉は救いにも呪いにもなる。

簡単に意訳&コメントしたので、メディアで発信する方々、そしてSNSで発信する方々の参考になれば。

Words are powerfu

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教育や福祉は夜の街よりつながりたい存在でいれているのか?

教育や福祉は夜の街よりつながりたい存在でいれているのか?

答えは確実にNOなんだな、ということが先日参加したこちらのツアーで分かった。

10代女子を取り巻くひどい環境を目の当たりにし、ものすごい衝撃を受けました。教育や福祉よりも夜の街に行くことを選択せざるを得ない構造を変えたい。

この一年女子少年院に関わる中で、鑑別所でまず性病の治療をする女子がいることや出院後に行き場所がなくて夜の仕事に就かざるを得ない状況などを聞き、鑑別所・少年院に入る前と出た後

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「選んだあなたが悪い」の残酷さ

この半年間、自分がこれまで知らなかった世界を見たいと思い、これまでの行動パターンを意識的に変えてきた。

「静岡方式」を視察に行ったり、いくつかの少年院や更生保護施設、児童養護施設を視察し、さらに少年院にて学習支援に継続的に入ることで、これまで見えていなかったことが見えつつあり、かつ自分に変化が見えてきた。

これまで私は、「選択肢が少ない人には選択肢を作ったら良い」「もし嫌だったら選択しなおせれ

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「障害のある人が生きやすい社会」と「やる気がない人に寛容である社会」は繋がっている

「障害のある人が生きやすい社会」と「やる気がない人に寛容である社会」は繋がっている

昨日はお声かけいただき、Schooさんの生放送授業「僕らの哲学座談会」に出演してきた。テーマは「障害と教育」。

1時間、インターネット上で授業を受講くださっているみなさんのコメントを見ながら問いを設定し、それに対して対話をしていくスタイル。

「障害」や「教育」に初めから関心のある人向けに講演をしたり、お話ししたりすることは多いけれど、より一般の方と広く話す機会はなかなかないため、非常に興味深い

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誰もが「見捨てられない」と体感できる「おせっかい」地域づくり-静岡方式視察-

誰もが「見捨てられない」と体感できる「おせっかい」地域づくり-静岡方式視察-

先月、「静岡方式」を視察に行ってきた。
「静岡方式」は、特定非営利法人青少年就労支援ネットワーク静岡が中心となり取り組む伴走型就労支援のこと。就労をすることが困難である状況にいる人に対し、ボランティアが継続的に伴走することで、自立を実現していく。就労支援をするボランティアの方々は、就労支援の専門家ではなく「地域の専門家」。
なんと、静岡県内に1,000名ものサポーターが登録しているとのこと。

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