マガジンのカバー画像

映画

6
運営しているクリエイター

記事一覧

映画「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」を観た

映画「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」を観た

「ウソの中のほうが楽なのさ」

もし、今の自分や生活に不満があるなら、ウソの中(今なら仮想現実、メタバースなど)で理想の自分を演じているほうが楽なのだろうか?

天才詐欺師で名をはせたフランク。彼は単に現実逃避したかったのか?

それとも自分以外の「何者かになりたかった」のだろうか?

その行動の裏側にあったのは「孤独」と「寂しさ」なのかもしれない。

この映画は実話に基づいて作られている。
現代

もっとみる
DUNE「デューン 砂の惑星」を観た

DUNE「デューン 砂の惑星」を観た

ティモシー・シャラメ主演で話題の映画「デューン 砂の惑星」

この広大な宇宙の良き未来を築く「救世主」。うーん、どこか既視感のあるような、無いような…。 そういう疑念は横に置いておいても、とにかく息を飲むような音響効果と近未来的映像のクオリテイといったら。のけぞるほどに圧倒されます。

「DUNE」と聞けば、クリスチャン・ディオールの香水を思い浮かべるんですよね。たしか実家にいるころドレッサーに小

もっとみる
映画「キャラクター」を観た

映画「キャラクター」を観た

何とも後味の悪い映画である。

誤解を招くといけないので断っておくが、むしろ、その後味の悪さを味わうために観てほしい。今も若干の”救いのない辛さ”が、頭の片隅に居座っているけれど。

俳優陣の演技は、抜群に素晴らしく、ストーリーも文句なしに面白い。ウォン・カーウェイのフィルムを彷彿とさせるような、怪しく美しい映像美も堪能できる。

ガード下の色彩、無国籍で猥雑(わいざつ)とした雰囲気の飲み屋街のシ

もっとみる
映画「罪の声」を観た

映画「罪の声」を観た

聞くことと、伝えること日本中を震撼させ、未解決のまま時効となった大事件をモチーフにした小説「罪の声」。犯罪のテープに声を使われた子どもは三者三様の人生を歩む。姉は夢半ばにして命を絶たれ、弟は成人しても保険証さえ持てない絶望の淵に立つ日々。三人のうちの一人、曽根俊也(星野源)は平凡ながらも幸せな家庭を築きテーラーの主(あるじ)として生活を送っている。

「声」とは不思議なものだ。その人の特徴や唯一無

もっとみる
「ストーリー・オブ・マイ・ライフ/  わたしの若草物語」感情移入と共感の嵐

「ストーリー・オブ・マイ・ライフ/  わたしの若草物語」感情移入と共感の嵐

グレタ・ガーウィグの脚本が素晴らしいとにかく脚本がいい。登場人物のせりふ一つ一つがグッと心に差し込んでくる。古典文学作品がベースだけれども、現代女性にも充分に共感が得られる名せりふのオンパレードだ。

原作は19世紀のアメリカの中流家庭を描いた   「若草物語」小学生の頃、図書室で読んだ記憶はあるが、内容はすっかり忘れている。映画「プライドと偏見」(ジェーン・オースティン原作「高慢と偏見」)に近い

もっとみる
映画「レイニーデイ・イン・ニューヨーク」を見た

映画「レイニーデイ・イン・ニューヨーク」を見た

最初に白状しておく。

「あの、リアル・ミケランジェロの彫刻のような美貌の持ち主、ティモシー・シャラメを大きなスクリーンで観たい!ピアノ弾き語りシーンを堪能したい!」

ワタシは、ただその一心だけで(映画のストーリー予習もそこそこに)この映画を観る事に決めた。                       

結論としては、ティモシー・シャラメの美しい姿を堪能したければ、 

 「今すぐ映画館へ足を

もっとみる