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今、一緒にいることの奇跡
95歳の母の1日には決まりというものがない。気のむくまま起きて寝て食べて、食べるとすぐ眠くなり、昼まで寝ていたかと思うと10分、20分おきに起きたりまた寝たりを繰り返すこともある。そっと観察していると何やら小さな生き物が生息しているかのようで….. それは可愛くもあり、時には不気味にも見えたりする。
朝は、出勤前の長女が1時間ほど相手になり、軽いおやつを食べさせながら繋がらない会話をする。私はそ
引越しを終えて.....
あざみの花はスコットランドのシンボルなのだと云う、野趣に溢れて、その色も装いも彼の地によく似合う花だと思う。ギザギザの葉も茎も触るともの凄く痛い。あざみは、わーっ、可愛いと手を伸ばして詰むような花ではない、楚々としながら凛とした意志を感じる花である。本当は野で眺めたい花だけれど、花束にして竹の籠に投げ込んだら清々しい初夏を運んできてくれた。
次女のすぐ近くに引越しをした。母には前々から伝えていた
歩けない!は演技なのか?
ベランダ出入り口に、段差を乗り越えるために手すりを設置してある。本格的な寒さの前触れなのかつかの間の日差しの中で、母とベランダでひなたぼっこをする。ふらふらする身体を支えながら、やっと椅子に座わらせることができた。ベランダに鉢植えを置けば喜んで世話をするかもしれない、という思惑は見事に外れ、眺めるだけでただ毎日、水が足りないと催促する。大丈夫、足りているよ、と繰り替えす。でも「綺麗ねぇ.....」
もっとみるシルバーカーで完走!
風もなく暖かい日、あまりにもお天気が良いのでさりげなく「おかあさん、散歩に出掛けてみない?」........その気になった。それから着替えをして、マスクをして、玄関前にシルバーカーを用意する、それだけでも一手間であるが、その気になっている間に急がなきゃ。行く先は告げなかった。まずは、そこまでは歩けない、歩けるかしらの問答が繰り返されるからだ。
神社まで行ってみよう。そしてさりげなくその先の橋を渡
たとえアルツハイマーになろうとも
新年にあたり『自分の老後は自分で設計する』なんて宣言してみたけれど、そんなことが可能なのだろうか? webでアルツハイマーの記事を読んでいたら、なんと自分に重なることが多い事か。で、猛烈に不安になって母の診察の前に自分の予約を入れて、「もの忘れ外来」を受診した。なぜかと言うと、認知症はじわじわと20年くらい掛かって発症する場合もあると書かれていたからだ。
先生が不信そうに「どうしたんですか?」と