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ブランドネームができるまで 〜嗚呼、職人の絶望日記〜

アウトドア漆器ブランド立ち上げ記。
2016年8月。

京都市の産業を支援する機関の方に、アウトドア漆器ブランドの立ち上げについて相談した。

ロゴマーク等を作成するにあたって、どうしてもデザインの知識と経験のある方の協力が必要だったのだ。

まだ知り合ったばかりの方であったが、その方もアウトドアが趣味ということもあって意気投合。

「この企画は必ず実現させましょう!」
というアツい約束を交わすことができた。


具体的な作業としては、ブランドコンセプトを共有しながら深めていくところから。

まず、僕が作りたいブランドのイメージに合致するキーワードなどをリストアップして、デザイナーの方に送る。

デザイナーの方からは、「それってつまり、こういうことですか?」と、言葉や表現を深めつつ返球されてくる。

ちなみに当時の僕が送ったキーワードの一部は以下のようなものだった。
僕自身が一人旅で感じたことをコンセプトにしたいと思っていたので、この作業はスムーズであった。

・一人きりの大切な時間
・隠れ場所
・逃避行できる場所
・エスケープスポット
・ていねいな
・夕陽
・自分だけの
・一人で夜明けを待つような

というようなことを20個ぐらいまとめメールで送信したら、
「柴田くん、世捨て人ですね。」
と返ってきた。

ずばりだった。
一人旅が好きで好きでたまらないのだ。

そういうやりとりを経て、いくつかのブランドネームの候補を考えていただいた。

そのどれもが魅力的で、お盆休みの旅行に持ち出したそのリストを見ては、希望に胸をふくらませていた。


つづく

みなさまのご支援で伝統の技が未来に、いや、僕の生活に希望が生まれます。