井手口誠/まちづくり専門家/ 社会福祉士/卓球療法士

非営利分野の活動、ボランティアセンターを経て、まちづくり活動を続けてきました。まちづく…

井手口誠/まちづくり専門家/ 社会福祉士/卓球療法士

非営利分野の活動、ボランティアセンターを経て、まちづくり活動を続けてきました。まちづくりの十時裕師匠(元アーバンデザインコンサルタント株式会社取締役)の言葉を振り返りながら、社会福祉士として、福祉的な視点を混ぜ合わせながら、地域福祉のための理論と実践の言葉を紡ぎ続けます。

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2024年を飛躍する年にするために、自分の人生を振り返ってみた(学生時代~20代編)

2023年(うさぎ年)が終わり、2024年(辰年)がきました。 明けましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いします。 昨年、40代になり、昨年は人生の中で大きな転機を迎えたように感じます。 今年の年末年始はあえて、予定を詰め込まずに淡々と自らを見つめる作業をさせていただいています。 というのも、今週末は東京で開催される「変人ソーシャルワーカーサミット」にご招待いただいているため、そのイベントの出場に向けて、自らがいかに変人か…ではなく、「自らの特徴」をわか

    • 対話の場をつくる意味

      Facebookでコミュニティデザインを専門とされる方の投稿を見て、久しぶりにまちづくりとワークショップ、そして、ソーシャルワークについて、考えています。 長年、私は市民参加と対話の場をテーマに活動をしてきていますが、それを専門の仕事ではなく、ある種の社会参加のプログラムの一つと捉えています。その中で、私が大切にしているのは、参加者がその後のプランニングとアクションにどうつながるのかです。ですので、『対話の場』をつくることに注力される方とは視点が違うんだろうなぁと思います。

      • ソーシャルワーカーの可能性を感じた日

        ソーシャルワークの重要な機能の一つにアドボカシーがあります。 私が市民活動をしているときには、「アドボカシー活動=政策提言」と思っておりましたが、ソーシャルワーカーとして学ぶとその意味は拡張されて、「代弁」「権利擁護」などの意味になります。 先日、ご依頼をいただいてとある講演会でワークショップを運営するファシリテーションを実施してきました。私は講演をされる方をサポートする立場で、いわゆる『相談援助』という形ではなく、場のしつらえと企画という形で、ご本人が訴えたいことをきち

        • セーフガーディングとは何か?

          セーフガーディングとはなんだ? 昨年から人生初のNGOの職員となり、様々なことが初めてなのですがその中でも、つい最近の初めての一つに「セーフガーディング」というものがあります。  日本の国際協力NGOにおける『セーフガーディング』の取組促進のための提言とガイドラインの作成という報告書がありますので、興味がある方はぜひ、ご覧になっていただきたいのですが、そちらの事業概要のところから引用をさせていただきますと…。  つまり、『支援者がその立場や地位の優位性を利用して、支援すべ

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        2024年を飛躍する年にするために、自分の人生を振り返ってみた(学生時代~20代編)

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          【告知】第五回 ふくよい開催決定!!

          2024年1月1日に「New Type Social Works」を正式に旗揚げし、そのメイン事業の一つが人材交流研修事業として、オンラインイベント「ふくよい」を実施していきます。昨年は3回ほどふくよいを開催しており、FACEBOOKを利用されている方は、私のアカウントから過去の動画を見ていただければ、アップされていますので、興味のある方はご覧ください。 参加方法は、このブログの一番下にあるリンクからチケット購入(無料)をしていただくだけです。また、出入り自由で、かつ、ラジ

          自治会、町内会って参加します?

          福岡市の地域コミュニティとは? 福岡市では、小学校単位で自治協議会があり、その下に各町内会や各種団体が連携して、校区単位のまちづくりの主体となって活動しているのです。  正式な詳しい制度の説明については、下記のページになります。 私が知らないうちに、福岡市の地域コミュニティのポータルサイトとやらができているではありませんか、その名も「ふくコミ」というらしいです。 こういうものを見つけたら、触りたくなる私。 ほうほう、さっそく、我が小田部校区を調べてみよう。 なるほど、自

          自らのソーシャルワーク実践を例えると?

          私の答えは です。 まず、36.89度というのは、ヒトの平均体温です。 人の温かさが伝わるソーシャルワークの実践でありたいと思うのを表現してみました。変に熱すぎず、でも、冷静であったとしても冷たすぎず…。とはいえ、熱すぎるクライエントには涼しい風でもありたいし、寒がっているクライエントには温かい風でもありたい…ICF(国際生活機能分類)によると、専門職自身が環境因子でもあるということをイメージしながら実践していきたいと思いを表現しています。 無色透明というのは、自らの

          自らのソーシャルワーク実践を例えると?

          2024年を飛躍する年にするために、自分の人生を振り返ってみた(20代後半編)

          さて、2024年を飛躍の年にするための私自身の人生の振り返り、最初をご覧になられておられない方がおられましたら、下のリンクをご覧ください。 20代前半は主に学生時代についてでしたが、2009年から私は社会人になります。ところが、大学卒業の時点で『就職活動』ができておりませんでしたので、しばらくはフリーランスで頑張っておりました( ´艸`) 振り返ってみれば、当時の私は「会社で働くことで、自分の能力を発揮するイメージがない」というのが本音でした。まぁ、それは40歳になった今

          2024年を飛躍する年にするために、自分の人生を振り返ってみた(20代後半編)

          セーフティーネットを担うもの

          ボランティア活動をセーフティーネットに据えようとする国策には、非常に危険なものを私は感じています。 例えば、介護保険法における予防給付の訪問サービスや通所サービスの一部を住民主体の活動で担う(B型サービス)なるものが存在します。もちろん、多様な主体が担う事はある側面から見ると素敵な事だと思います、一方で本当にその選択肢は必要なのでしょうか…。国には予算はありません。ですから、専門職の数を減らし、人件費も制限しつつ、足りない部分は地域のボランティアで…という方向性に見えるので

          福祉とは『まちづくり』の基盤であることを再認識した日

          先日、お二人の方にお会いしました。 お一人は、街の相談室ほろんの稲岡 由梨さんです。 稲岡さんとの出会いは、フチガミ医療専門学校のOBでもあり、現在、日本ソーシャルワークリーグに所属されている恒吉麻実子さんの企画された研修会のときなので、もう、5年ほど前になります。それ以降、直接お会いするのは…2回目のような気がします( ´艸`)  ちなみに、稲岡さんのnoteもあるので、こちらに張らせていただきます  そのときのお話で一番印象に残っているのは、「福祉職は福祉職以外の方

          福祉とは『まちづくり』の基盤であることを再認識した日

          夢と現実をつなぐ協働のカタチ

          本業の他にボランティア的に地域活動や市民活動の相談対応をしているのですが、最近、こんなことがありました。 「(市民活動実践者が)こんなに頑張って、いいことしているんだから行政だって、分かって動いてくれますよ」 私がいつも心の中でつぶやく言葉。 「はい、きたぁ、パワハラボランティア…」 私は学生時代の自分もそうだっただけに…逆に見て見ぬ振りができません。 私はその方に伝えます。 『市民活動、ボランティア、NPOの原資は「夢」ですから、それを持つことは大切だと思います

          シティーハンター✖️ソーシャルワーク

          火曜日から東京に会社の出張で来ています。 『いやぁ、東京は福岡とは違うなぁ。』 というのは、いわゆる都心の話である事がよく分かりました。 仕事の関係で食料を東京都内の色んな拠点に運ぶのですが、国立市の方にお持ちした時はむしろ、福岡と親近感がありましたもの。 話は戻して、私がNPOやソーシャルワーク、そして、まちづくりの原点はどこにあるのかを考えていくと…色々ある中の一つに、実はシティーハンターがあります。 私はこの作品とは地元の床屋にあったので、定期的に読んでいたの

          シティーハンター✖️ソーシャルワーク

          福祉と生産性について思うこと

          このテーマにすると皆さんが思い出す事件があると思います。 そう、やまゆり園の事件です。 あの事件と同時期に社会福祉士を目指して受験勉強だったこともあり、「福祉」について深く哲学をしていたことから、私が非常に覚えている事件の一つです。 当時はまちづくりの専門家として、高齢者福祉に携わっていたこともあり、「福祉的な目線」で考えることはできていませんでした。なので、当時の私は「人の命に必要性がある、なしと決めることはできない」という結論になりました。 ところが最近、「生産性

          『共立』の可能性と『体験』の重要性(前編)

          今月は3つほどイベントに参加し、ここ2週間で、私が大学生時代~社会人20代~社会人30代で、何を得て、これからどこに向かうべきなのかを気づかせていただいたと思いましたので、しっかりと言語化してまとめたいと思います。 今月は、こちらのイベントに参加させて頂きました。 そして、本も買いましたが、オススメなのでリンクも貼りますね。 ソーシャルワーカーの岡江さんからのご紹介で参加させて頂きました。 3つ目のイベントは福岡テンジン大学のイベントから下記の授業に参加  一見、ば

          『共立』の可能性と『体験』の重要性(前編)

          40にして立つ身として、振り返る。

          厩焚、子退朝曰、傷人乎、不問馬。【現代語訳】 老先生の邸の厩舎(馬小屋・馬舎)が焼けたことがあった。(そのため)先生が政庁より帰られたとき、「だれか怪我はしなかったか」とおたずねになった。しかし、馬のことはなにもおたずねにならなかった。 この言葉は、中学の卓球部の顧問は、皇室で書道を教えることができる免許も持たれているような先生から頂いた作品に書かれていた言葉で、卒業生一人一人に言葉を送って頂いたものです。 『中学3年生の時に親友が自殺する』 というセンセーショナルな出

          「何ができるか」を改めて考える

          児童福祉の業界が、ようやく、20か月目に入ります。 アセスメント(診断)の視点について、日々、考えさせられるのですが今回、感じたことは「金銭管理」です。 自立援助ホームで支援員をしていて、困ることTop3に入るといっても過言ではない、この「金銭管理」なのですが。 何に困るかというと、児童たちが「金銭管理ができない」ことなんです。 ただ、この「できない」をさらに深堀しなくてはならないなと思ったのが、今日のお話。 この「できない」は「何が足りないのか」ということです。