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新書『友だち幻想』(著)菅野仁 ちくまプリマー新書 感想


 我が子が春から
高校生になったのですが、
学校で友達を作りそこねたまま
もう、夏休みに突入してしまいました
・・・・涙。



 クラスでの休み時間は
ずっと本を読んでいて、ひとり
運動部には入ったけれど、
黙々と運動して、基本ひとり
(おいおい・・・)
正直、
「そんな高校生活、大丈夫か?!」
と、思いますが
まぁ親は何も出来ないませんので、
『友だち幻想』でも
読むことにしました笑。


 日本の高校生は、
アメリカ・韓国・中国
比べて「友人重視」の傾向が
強いそうです。
他の国は将来に対しての
意見の比重が多い中、
日本だけ違うそうです。



 “みんな”がやっていると、
安心してしまう
日本人の特性から
きているのかもしれませんね。



 人と人のつながり
幸せについて、
ゆっくり噛み砕いて、
本来の自分と他者について
冷静に考えられる内容に
なっています。



 誰かがそばにいるからといって、
必ずしも幸せだとは
限らないですよね。
つながりは欲しいけど、
ストレスになることもあります。



 わたしが読んで
印象的だった内容4つを
まとめますと、


①幸せのモメント(瞬間)



 
 何十年も生きていますが、
幸せの定義が、
いまいち分かっていなかったため、
大変参考になりました。


 まず幸せの定義として、

(1)『自己充実』『自己実現』があるそうです。
なんとなくこれは分かります。

(2)①交流そのものの歓び
・・・・つながりや共感を
楽しむことのようです。


他者からの承認
・・・・これは、身近な人や
社会的に認められること、
“note”のスキや、
“X”のいいねなども入りますね。


 

②スケープゴートの理論



 スケープゴートの理論というのは、
親しい人であるのに
いない人の悪口をいうものだそうです。


 わたしは、
その場にいない人の悪口を言うのも、
悪口を言う人も、
大嫌いなのですが、
社会学の考え方で
普通にあること
だそうです。
驚きです!
わたしは、陰で言うなら、
本人に直接言った方が良い、
と思っていて、
友人もそんな感じなのですが、
異質だったみたい・・・。




③ ルールは人の為ならず?


 自由はルールのないところで
実現しない。

詳細は本書に書いてあるのですが、
『人を殺さない、盗まない』
“自分も殺されない、盗まれない”ための
ルール
で、
安心して生きていくために
長年賢人たちがあみだしたルールだそうです。


 これと類似して、
いじめたらいじめられるリスクが
出てきてしまう
ということです。
なんかすごく納得してしまいました。



 

④ 読書は筆者との対話


 これは、純粋に読書が好きなので、
響きました。
読書は、千年以上前の
有名な知性感性が優れた人物と
対話できる機会
と書いてあり、
膝を打ちました。
本当にその通りだと思います。
千年以上読まれている作品を
読むことで、
歴史上有名な人物の
考えや価値観を学ぶ
ことが
出来ます。
そう考えると、
とてもわくわくしますよね。



 10代の頃に読んだ
さくらももこさんの
「もものかんづめ」が、
面白くて
大笑いした記憶があるのですが、
黄ばんでしまったその本を、
夏休みに子供が読んで、
「面白い!」って言うんです。
さくらももこさんは
もうこの世にはいらっしゃらなくても、
親子二世代を笑わせて、
元気にしてくれました。
そのことを、ふと思い出しました。



 気になった方は是非読んでみてください〜。


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