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欲望についての話

このところ、「欲するもの」について考えることが多く、それは物理的なものだったり心理的なものだったりするのだけれど、んまぁガサッとまとめて欲について書いてみようと思い立ちました。(今回、仏教的な話は横に置いておいてください。)

欲ってなんだか悪いもののように言われるけれど

欲という言葉は、一般的にマイナスのイメージが強い言葉だと思います。だけど目標や原動力、モチベーションという視点で考えれば、人が生きていく上で絶対に必要なもの。何事も過度はよくないけれど、適切な対処で捌ける範囲の欲望っていうのは大切。たとえば先日投稿したこの記事なんかも欲の話ですし。

禁欲的が過ぎてややこしいことになる人たち

「自分を律しストイックに生きよう」と心掛けるのは素晴らしいことだと思うんですけど、いやほら、たまにいらっしゃるじゃないですか。ストイックこじらせて逆にややこしいことになっている人たち。

ね?心当たりありません?そこのあなたとか。

あと、ストイックなのは結構だと思うのですけど、行き過ぎて自分の中でギスギスしてくると意外と外にも透けて見えちゃうからお気をつけて。

果たすべき欲とは

自分との対峙・内観を心掛けるようになって考え方や求めることが変わり、悪しき欲に気付きやすくなりました。きれいさっぱり簡単に手放せるほどできてはいないのですが、気付くこと・手放そうとする思考・手放すことに挑戦する、そのあたりまでは比較的簡単にできるようになりました。

そんな中で私が「果たすべき欲」として考えているのが大別して2つ。命を繋ぐための欲と大切なものを守るための欲。その2つの目的に付随する様々な欲求を、どう捉え、どう使い、どんな形に昇華させてゆくか。

付随する欲求としてどんなものがあるか、それは学問的な話である必要はなくて、人それぞれ。目標・目的を達成するために必要なすべての欲求。

支配されなければよし

何にせよ過剰はよくないのでね、そのあたりはバランス感覚を研ぎ澄ませつつ、欲に振り回されたり、憑りつかれたり、支配されたりしないように気をつけながら。そもそも、欲には「善しとされる欲」と「悪しとされる欲」があることに気付いていないとカンタンに罠に引っ掛かると思うので、自分にとって何が一番大切か、それを守り抜くためにはどんなことが必要かを考えてみるとわかりやすいのかも。

すべては実りある人生のために

今回、なぜ「欲についての考え方」を記したのかと言いますと。

私の場合、デザイン・演劇・人生において、自分と相手や外の世界というそれぞれの欲と向き合う機会が多いのですよね。デザインなど正に人の欲望を刺激するお仕事ですし。

かたや演劇業界、特に役者、欲を悪いもの・苦手としている人が目立つなぁという印象を持つことが多くて。たとえば「売れたい!」「有名になりたい!」って思いながらも「それを口に出すのは駄目な気がする」という人もいれば、見るからにドヤっているのに自分の要求や欲求は口にしない人とか。(後者の場合はプライドも手伝ってのことだと思うけれど。)

それってすごくもったいないことだと思うのですよね。

心底欲するものがあるのだとしたら、それは自分の外側に出した方がいい。人の耳に、目に、とまるように、届くように、できるだけ発した方がいい。誰がどんなチャンスを与えてくれるかわからないのですよ?誰がどんな手助けをしてくれるかわからないのですよ?言わなきゃ、伝えなきゃ、叶わないとは言わないけれど、言った方が、伝えた方が、チャンスに出会う確立は高まるし、フォローやサポートに恵まれる機会は増えるし、最終的に絶対に得るものも多く、近道になるもの。

そう考えると、悶々としている時間がもったいないなと思いませんか。欲を認め、受け入れ、発信してゆくことへの印象・意識が変わりませんか。欲を嫌悪する人・苦手意識が強い人は少しずつ手放すことを身に付けられると、今よりずっと生きやすく・やりやすくなると思います。

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