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【気象情報世界No1】ウェザーニューズ

今回は「ウェザーニューズ」をリサーチしました。
天気予報やアプリでおなじみのウェザーニューズ。実は世界を舞台に活躍する上場企業でした。
それでは、さっそく見ていきましょう〜


①概要

1-1 基本データ

企業理念:「Always WITH you!」
事業内容
:気象・海象・水象・地象の観測、データ収集、解析、予測、対応策情報の提供
設立
:1986年
上場市場:東京プライム市場
時価総額:625億円
従業員数※:連結1134名 単体993名(平均年齢39.1歳)
平均年収※:628万円
※会社四季報 2024年1集 新春号より

ウェザーニューズは、爆弾低気圧による海難事故で、多数の部下を失う経験をした創業者・石橋博良の「船乗りの命を守りたい」という想いがきっかけとなり生まれた気象情報会社です。世界約50カ国に展開している多国籍企業でもあります。

1-2 事業内容

BtoB事業=航海・航空気象など企業向け
BtoS事業=モバイル・インターネットなど消費者向け

ウェザーニューズはアプリやお天気ニュースが有名かと思います。登録者数115万人のYouTubeチャンネルでの情報発信や、予報精度No1を謳い累計3500万ダウンロードを誇る公式アプリなどの形で、消費者にわかりやすく気象情報を伝える事業です。

ウェザーニューズの天気キャスター
ウェザーニューズ公式アプリ

加えて、一般にはあまり知られていない企業向けのサービスも手掛けています。例えば、船舶や航空機に気象情報を提供し、安全な運航をサポートする事業や、スポーツチームが最高のパフォーマンスを発揮できるように気温や風の情報を提供する事業など、気象に関わる様々な事業を手掛けています。

②業績

2-1 直近の決算

営業利益:本業で稼いだ利益
経常利益:営業利益+本業以外の損益の合計
純利益:税金などを引いたあとの最終的な利益

売上高、利益ともに順調に成長を続けています。決算短信によると、特にアプリ会員数が増加したBtoS事業と、市況が良い航海気象が好調とのことです。BtoBとBtoSの両方とも好調なことが、右肩上がりの業績に繋がっていることがうかがえます。

2-2 貸借対照表(B/S)

続いて貸借対照表を見てみましょう。
貸借対照表(バランスシート=B/S)は、その会社が持つ資産を可視化したものです。

流動資産:現金にしやすい資産(現金・受取手形など)
固定資産:現金にしにくい資産(土地・建物など)
流動負債:1年以内に返済が必要な負債(短期借入金・引当金など)
固定負債:1年以内に返さなくても良い負債(長期借入金・社債など)
自己資本比率:総資本のうち自己資本が占める割合。高いほど健全。

非の打ち所のないBSです。自己資本比率は9割を超え、ほぼ無借金経営。おそらく、金融機関との付き合い程度の借り入れしかしていないのではないでしょうか。流動資産が多く、現金・預金がそのうち7割を占めています。どんな局面にも対応できそうな余力のある経営基盤と言えそうです。

2-3 損益計算書(P/L)

続いて損益計算書です。
損益計算書(P/L)は、その会社がどう稼いで、何にお金を使ったのかを可視化したものになります。

売上高:本業で稼いだ収益
売上原価:売上を上げるために直接かかった費用
販管費:商品の販売や管理にかかった費用(広告費や賃料など)
営業利益/損失:本業で出た利益/損失
営業利益率:売上高のうち営業利益が占める割合。高いほど効率よく稼いでいる。営業損失の場合は算出できない。

PLも健全で、営業利益率が4割以上と効率よく稼いでいる企業であることがわかります。なお、同社は気象情報の需要を見極めて戦略的に広告を投下しており、また事業の拡大に伴い人件費は増加傾向にあります。

2-4 株価の動向

次に、直近5年間の株価推移です。

5年前と比較すると74%も上昇しておりますが、2022年前後につけた10000円の高値からは半分程度まで下落しています。アプリの好調で最高益となった2022〜2023年でしたが、その過熱感に対する反動が株価の下落という形で現れているのかもしれません。

③社員の口コミ

最後に、社員クチコミサイト「openwork」より社員評価を見てみましょう。回答者数が少ない場合がありますので、あくまで参考値となります。

総合得点は3.08と上位24%の水準になっています。特に「風通しの良さ」や「社員の士気」が高く、職場の雰囲気が良いことがうかがえます。一方で、「待遇面の満足度」や「人材の長期育成」といった人事面での得点が低く、課題が感じられます。

④まとめ

以上、「ウェザーニューズ」についてリサーチした結果、
・世界最大手の気象情報会社
・BtoS(個人)にもBtoB(企業)にも事業を展開
・財務基盤は盤石
・株価は上昇したもののピーク時よりは下落

でした。

今後も個人的に気になった企業についてどんどんリサーチしていこうと思います。

参考資料

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