差羽ナガレ

幾千もの詩を書き綴ろうとも 私は貧しさから抜け出せず 今日も揺籃の中に引き籠る 何時か…

差羽ナガレ

幾千もの詩を書き綴ろうとも 私は貧しさから抜け出せず 今日も揺籃の中に引き籠る 何時か終わると知っていながら

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記事一覧

神の両手

世界を創造した神は その両手を使い 土くれから人を作った やがて人は増え 神の存在を忘れて 天に届きそうな 塔を作った まるで自分達が 全てを手に入れたと 思い違えて 人…

差羽ナガレ
14時間前
1

Γ500は燃えているか

孤独に慣れた夜の街を 気違いの様に走るΓ500 売れないパンクスが愛する あのガンマは燃えていた 時は矢を放つように 無常に駆け抜けて 売れないパンクスは二度と Γ500に…

灼けた太陽

煤けた背中を晒す男 夜の海を眺め泣く女 赤過ぎるサイレンが 二人を追い詰めても 彼らは変わる事なく 破滅へと歩んでいった

1

エバの背骨

アダムの肋骨が 掌から零れ落ち エバの背骨と 混ざりきらなかった 不完全な形で 生まれた命は やがて大罪を 犯すのだろう 12枚の羽根を 拡げたまま この世の終わりを 目…

ハズビンズ・モーテル

甘い夜空に 浮かぶ赤い月が ハズビンズ・モーテルを 包み込んだなら 悪魔達は歌い出す 十字路のブルーズを 失くした魂達を スポットライトにして ルシールの弾くギターが …

差羽ナガレ
10日前
1

不良少年の死

多人数の 喧嘩の時は 躊躇なく 短鞭を振るう 不良少年 Z750FXを 手足の様に扱い 公道はまさに 彼だけの ステージだった ロックンロールに合わせ ステップを踏めば 朝が迎え…

差羽ナガレ
13日前
2

消えて逝く

秘密を隠せない男 何かに感づいた女 言葉には出来ない 感情を願い抱いて 暗い海へ消えて逝く

差羽ナガレ
2週間前

秘密のダンスホール

深夜に開く 秘密のダンスホール ロカビリーに合わせ 皆が踊り続ける 本当の事は 見えやしないけど パレードグロスで 仕上げたブーツが ミラーボールの光で 輝いたなら 愛し…

差羽ナガレ
3週間前

サルベージ

恋をしていた 吹けば飛ぶよな 恋をしていた 私の為だけに 恋をしていた 遊びですらない 恋をしていた サルベージ出来ない 恋は唐突に 終わりを告げた 何のドラマも無く

差羽ナガレ
3週間前

燃える蝶

審判の日を終え 再生する世界の中 鳴り響く美しい 津軽三味線と 燃える紙の蝶が ゆらりゆらりと現れ そっと消えた 傷痕を癒すように

差羽ナガレ
3週間前

白い朝

ラム酒を 飲み過ぎた夜は 白い朝が ちらつきながら 私を迎えに来る それは遠い 過去の様に 曖昧で 何時も思い出ずに 私は独り 白い朝の扉を開ける どんなに 寂しかろうとも

差羽ナガレ
1か月前
1

修羅は涙を零さない

うつろうものは 何かに迷い 絆されて 移ろいながら 死んで逝く 散り褪める 花弁と共に 春を歩む 修羅は 涙を零さない 振り返らずに 突き進む 雪駄を ぐわぐわと かき鳴らし…

差羽ナガレ
1か月前

劫火

太陽に裁かれる 左目のジュリー 退屈でろくでない 世界を撃つヤマザキ 情け容赦なく 税を取り立てるザアカイ 劫火に焼かれるのは 誰だろうか 僕は何も知らないまま 今日も…

差羽ナガレ
1か月前
1

グランドール

完璧な人の様な グランドール達は ストライキを起こす 私達こそが 本当の人なのだと 奉仕する為だけに 造られた人形がと 吐き捨てる人の波が 増長する中で グランドール達…

差羽ナガレ
1か月前

リリーズ・リリー

惑星から来たあの娘は たどたどしく美しい言葉を 紡ぎながら話し掛ける 僕は嬉しくて 狐革のタンバリンを打つ 街のリズムに合わせて あの娘はステップを踏む 華奢な體を震…

差羽ナガレ
1か月前

冬の終わり

冬の終わりに 父は死んだ 春に芽吹く フキノトウを 眺める事無く 冬の終わりに 貴方は消えた ロカビリーナイトを 共に見る事も無く 冬の終わりは ただ厳しくて 私は途方に…

差羽ナガレ
1か月前

神の両手

世界を創造した神は
その両手を使い
土くれから人を作った
やがて人は増え
神の存在を忘れて
天に届きそうな
塔を作った
まるで自分達が
全てを手に入れたと
思い違えて
人の驕りを嘆き
神はその両手に雷と
竜巻を携えて
天に届きそうな
塔を破壊しつくし
人に見切りを付け
天へと去ってしまった
しばれる冬の夜に

Γ500は燃えているか

孤独に慣れた夜の街を
気違いの様に走るΓ500
売れないパンクスが愛する
あのガンマは燃えていた
時は矢を放つように
無常に駆け抜けて
売れないパンクスは二度と
Γ500に火を入れない
鉄塊と化した単車は
錆びて朽ちて逝くだけ
もう二度と走る事が
叶わないのなら
せめて跡形もなく
消し去ってくれないか
夢の残骸など
余りにも空しすぎるから

灼けた太陽

煤けた背中を晒す男
夜の海を眺め泣く女
赤過ぎるサイレンが
二人を追い詰めても
彼らは変わる事なく
破滅へと歩んでいった

エバの背骨

アダムの肋骨が
掌から零れ落ち
エバの背骨と
混ざりきらなかった
不完全な形で
生まれた命は
やがて大罪を
犯すのだろう
12枚の羽根を
拡げたまま
この世の終わりを
目指しながら
雷に包まれた
ケダモノに跨って

ハズビンズ・モーテル

甘い夜空に
浮かぶ赤い月が
ハズビンズ・モーテルを
包み込んだなら
悪魔達は歌い出す
十字路のブルーズを
失くした魂達を
スポットライトにして
ルシールの弾くギターが
震え出したなら
天使達が降臨するだろう
ハズビンズ・モーテルへ
特別なカクテル
キーモンヴェルガを
注文する為にだけに
ハズビンズ・モーテルは
決して客を選ばない
定められた掟を守れば
どんな者だろうが
平等に扱い一時の夢を貸し出す

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不良少年の死

多人数の
喧嘩の時は
躊躇なく
短鞭を振るう
不良少年
Z750FXを
手足の様に扱い
公道はまさに
彼だけの
ステージだった
ロックンロールに合わせ
ステップを踏めば
朝が迎えに
来てくれる
その筈だった
些細な事故で
不良少年は死んだ
その體は
もう二度と
単車を瞬かせず
季節外れの
雪によく似た
灰へと変わった

消えて逝く

秘密を隠せない男
何かに感づいた女
言葉には出来ない
感情を願い抱いて
暗い海へ消えて逝く

秘密のダンスホール

深夜に開く
秘密のダンスホール
ロカビリーに合わせ
皆が踊り続ける
本当の事は
見えやしないけど
パレードグロスで
仕上げたブーツが
ミラーボールの光で
輝いたなら
愛しき人よ共に踊ろう
手を取り合って

サルベージ

恋をしていた
吹けば飛ぶよな
恋をしていた
私の為だけに
恋をしていた
遊びですらない
恋をしていた
サルベージ出来ない
恋は唐突に
終わりを告げた
何のドラマも無く

燃える蝶

審判の日を終え
再生する世界の中
鳴り響く美しい
津軽三味線と
燃える紙の蝶が
ゆらりゆらりと現れ
そっと消えた
傷痕を癒すように

白い朝

ラム酒を
飲み過ぎた夜は
白い朝が
ちらつきながら
私を迎えに来る
それは遠い
過去の様に
曖昧で
何時も思い出ずに
私は独り
白い朝の扉を開ける
どんなに
寂しかろうとも

修羅は涙を零さない

うつろうものは
何かに迷い
絆されて
移ろいながら
死んで逝く
散り褪める
花弁と共に
春を歩む
修羅は
涙を零さない
振り返らずに
突き進む
雪駄を
ぐわぐわと
かき鳴らしながら

劫火

太陽に裁かれる
左目のジュリー
退屈でろくでない
世界を撃つヤマザキ
情け容赦なく
税を取り立てるザアカイ
劫火に焼かれるのは
誰だろうか
僕は何も知らないまま
今日も揺籃の中で
怯え震えているだけ

グランドール

完璧な人の様な
グランドール達は
ストライキを起こす
私達こそが
本当の人なのだと
奉仕する為だけに
造られた人形がと
吐き捨てる人の波が
増長する中で
グランドール達は
反乱を始める
幾千もの人を
焼き尽くしても
その怒りは消える事無く
全ての人を
かき消した刹那に
グランドール達は
気付いてしまうだろう
自分達もまた人に
造られた命でしかないと

リリーズ・リリー

惑星から来たあの娘は
たどたどしく美しい言葉を
紡ぎながら話し掛ける
僕は嬉しくて
狐革のタンバリンを打つ
街のリズムに合わせて
あの娘はステップを踏む
華奢な體を震わせて
誰にも見えなくとも
二人は確かに煌めいていた
流れる星みたいに

冬の終わり

冬の終わりに
父は死んだ
春に芽吹く
フキノトウを
眺める事無く
冬の終わりに
貴方は消えた
ロカビリーナイトを
共に見る事も無く
冬の終わりは
ただ厳しくて
私は途方に暮れる
紅煉のように