摂食障害と生きる⑤
摂食障害の沼にのめり込んでいった。
そう簡単に抜けられる沼ではない。
"過食嘔吐"を始めてから、唾液腺が腫れて顔が変な風にパンパンになった。
力むから、顔の内出血も沢山できた。
誰がどう見ても、『変だな』と思うような顔だった。
鏡を見るのが恐怖でしかなかった。
ボロボロの肌にパンパンの唾液腺、目の周りの内出血……
そんな状況になって、こんな顔、嫌だ!
と思っているのにも関わらず、過食嘔吐をする毎日。
次第に、過食嘔吐の内容も変わった。
初期の頃みたいに、『食べたい物』を食べて吐くのではなく、『安くて沢山食べられる物』を食べて吐くようになった。
美味しいと思ったこともない、スーパーで1番安い食パン、半額の菓子パン、好きでもないお菓子とか…何でこんな物食べているんだろう、買っているんだろう、と不思議だった。
でも、辞められなかった。
辞め方が、普通の食事が出来なくなっていた。標準体重、体型になるのが怖くて仕方なかった。
元の体重や体型になったら、心配されなくなるし、親や周りの人から嫌われる気持ち悪いと思われる。という思考が止まらなくなった。それは、今も続いている。
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