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だいじ

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#映画

2019年ベスト映画

2019年ベスト映画

年の瀬なのでね。合計136本(あー150本届かず・・11月から失速した・・)中のベスト10本を選出いたしました。

⒈ JOKER今年は迷いなく、圧倒的にJOKER。

この映画が、ジョーカーがあまりにも美しくて、美しいということに恐怖を覚える。これを美しいと思う自分のモラルコンパスは合っているのか。倫理は。常識は。善意はどこへ行った。そんなもの最初からすべて幻想だったのだろうか。善良で高潔なはず

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どちら側へ吹く風を扇ぎたいか

どちら側へ吹く風を扇ぎたいか

最高にクールで偉大な人の映画を観た。『RBG 最強の85才』というドキュメンタリーだ。「RBG」とはルース・ベイダー・ギンズバーグという合衆国最高裁判所陪審判事のこと。

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ほのぼの系と見せかけて、全くそうじゃないアニメ映画。

ほのぼの系と見せかけて、全くそうじゃないアニメ映画。

「ぼくの名前はズッキーニ」

全くノーマークのアニメ映画だったけど、予告編見て、なんだか泣きそうになって、これは見に行かな!と思い、見に行ったもの。

アニメってなかなか見に行かないのですが、一度フランス映画祭で、「アーネストとセレスティーヌ」っていう熊のおじさんとネズミの女の子の物語を見て、ものすごく感動して。あとテレビで「しわ」っていうスペインアニメを見てホロリときて、映画館でもまた見て、アニ

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緩やかな自殺

緩やかな自殺

写真を本格的に撮り始めてから、10年以上あたため続けてきたテーマがある。Fragments of Suicides 「自殺の断片」。それぞれの自殺方法をモチーフに写真と共に物語や詩なんかを綴っている。さくらももこが骨折の三角巾や鼻血に憧れたように、私は幼い頃から死や精神病に甘美な憧れを抱いていた。そういうダークなものに惹かれ、そういう世界に浸る子供だった。死のうと本気で考えるような悲しみもあったし

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オンナの中にある狂気とその願望について。

オンナの中にある狂気とその願望について。

ぶったまげた。その一言に尽きる。
予告編を見ていて、ある程度覚悟していたのだけど。

「RAW 〜少女のめざめ〜」

厳格なベジタリアンの獣医一家に育った16歳のジュスティーヌは、両親と姉も通った獣医学校に進学する。見知らぬ土地での寮生活に不安な日々を送る中、ジュスティーヌは上級生からの新入生通過儀礼として、生肉を食べることを強要される。学校になじみたいという思いから家族のルールを破り、人生で

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つぶまる的2017年ベスト10を考える。

つぶまる的2017年ベスト10を考える。

レビュー23本を書き残したままですが、マイベスト10をリストアップしようとこの1週間くらい、ウンウン考えていました。

全然システマティックでもないし、偏りはありまくり。私の記憶の中から引っ張りだしてきて、明日にもその順位が変わりそうな気がするんですが、今年の鑑賞数109本のうちから、マイベスト10をここに記し、2017年の締めくくりとしたく思います。

1.ホーリー・キャンプ (一般公開ナシ)

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【cinema】戦争のはらわた

【cinema】戦争のはらわた

2017年75本目。(まだあと30本⁉︎書けるんかいな)

今年は旧作が素晴らしすぎて、2017年マイベスト10に新作を入れるのが億劫になるくらいなんですが、まさにコレもそのうちの1本で。

タイトルだけは聞いたことあったけれど、実際に見るのは今回が初めてのこの作品。この「はらわた」って凄まじいなと思う。邦題をつけた人は文字どおり凄いなと思います。まさに「はらわた」を抉り出すような内容だからです。

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【cinema】きっと、いい日が待っている

【cinema】きっと、いい日が待っている

2017年69本目。デンマーク映画。

この映画は、私がいわゆる失恋した直後に見に行ったもので、ある意味思い出深いものなんですが、もうあれから3ヶ月経ったと思うと、月日が流れるのは早いなぁと。ラブストーリーとか観れる状況じゃなかったから、妥当な選択だったと思う。いや、そんなことは置いといて。

1967年。労働者階級の家庭に生まれた13歳の兄エリックと10歳の弟エルマーは、病気の母親から引き離

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