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だいじ

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意味ない

なんもしたくない。勉強も生活も毎日の服薬も全部投げ出して布団の中で好きなだけ眠ってたい。他はなにもしたくない。

退院してから二ヶ月がたった。外の世界は刺激的すぎて目が回る。コンビニのお菓子コーナーには常に新しいお菓子が100種類くらいあってスーパーは3階建てで買い物するだけで1時間くらいかかる。ヤマザキショップのお弁当なんて3種類あればいい方だったのに!びっくりする。本当に、びっくりする。
デパ

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働くことを好きになるまでの6ステップ

働くことを好きになるまでの6ステップ

こんばんは。

自殺の動機になるくらい働くことが嫌いだった このみです。今でもそんなに好きじゃないです。

でも、このまえの記事に書いた通り、どうせ今後も働くのならば「働くのを好きになりたい!」と思うようになって。
そして、そう思うのであれば、そう思う自分のことを幸せにしてあげたいと思って。

【働くことを好きになるプロジェクト】の一環として、今日は【働くことを好きになるための6ステップ】を書きま

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あの夏があるから

あの夏があるから

男の部屋で借りたでかいTシャツを着てる時がいちばん可愛い。ぶかぶかなTシャツのおかげでとびきり華奢に見える肘下。「ほっそ、折れそうじゃん」とさっきつかまれた。

「このみちゃん、お酒飲める子?」
一度くらい、いたずらっぽく「うん」って言ってみたかった。一度じゃなくて何度も。お酒が氷で完全に薄まった頃「もう?しょうがねーな。貸して、飲んでやる」って言われるのも好きだけど、やっぱりがぶがぶ飲んで「飲む

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大人になるってどんなこと?|金木犀の部屋

大人になるってどんなこと?|金木犀の部屋

大人になるっていうのは、失恋した時に、夜中にひとりでイヤフォンさして歩いてファミレスに行って、でっかいココアとホットケーキ頼むことだと思っていた。それができないのは、私が弱いせいだとも。

ーーー

学祭の準備がはじまる大学を横目に、ひとりで坂を下る。ポストから鍵をとって入るいつきの部屋は、金木犀の香りがした。

窓辺に座って、甘えるみたいに服の袖を握る。ひとりでも大丈夫なように、くたくたになった

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賃貸住宅の退去費用として13万円請求された時の対応方法をまとめます

賃貸住宅の退去費用として13万円請求された時の対応方法をまとめます

この記事の概要■8年住んだ賃貸住宅を退去する際に、13万円の費用を請求されました。
■納得のいかない請求も多く、泣き寝入りするのも悔しいので、できる限りの手段を使って対応を行いました。
■不動産業者側は、こちらが情報を持っていないと思い、不当に高額な請求を平気で行ってきます。同じように困っている方のお役に立てましたら幸いです。

対応方法まとめ■賃貸住宅居住者用の保険で対応できることを確認
■国

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【全文無料】総目次 世界史/日本史のまとめ

【全文無料】総目次 世界史/日本史のまとめ


基本コンセプト

 昔と今を、今と未来をつなぐ。

 世界の中の日本、日本の中の世界をつなぐ。

 世界史を26ピースに「輪切り」にし、
深く、たのしく、わかりやすく”翻訳”する。

コンテンツの一覧【1】ゼロからはじめる世界史のまとめ(世界史×ゼロから)

【2】同時に学ぶ! 世界史と地理(世界史×地理)

【3】世界史のまとめ × SDGs(世界史×未来)

【4】"世界史のなかの"

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フェミニズムの勉強を始めたい方へ、私からの推し本を。(入門編)

フェミニズムの勉強を始めたい方へ、私からの推し本を。(入門編)

最近、何かと話題のフェミニズムって結局なに?
と、少ーしでも興味を持ってくれた方と、私はぜひとも一緒に勉強していきたいんです!!!

そこで、今日はフェミニズムを勉強してみたい!という方に向けて、私から、「この本面白いよ!」というのを紹介できればと思います。

はじめに今、学生の人なんかであれば学習の機会は比較的身近にあるかもしれません。大学で授業を取ってみることが可能です。しかし、フェミニズムが

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ちかごろ読んだ、病気系の面白かった本

ちかごろ読んだ、病気系の面白かった本

ここ数年で読んで、面白かった病気系の本。

リウーを待ちながら日本で局地的に疫病が発生し、都市封じ込めとなるサスペンス漫画。タイムリー。劇中の病原菌は、今回の件よりも超強力なやつだけど、「中国はこんな感じだったんかなぁ」という雰囲気はわかるかもしれない。

暴力と不平等の人類史格差の是正、富の再分配にもっとも効果的なのは、戦争・革命・崩壊・疫病の4要素だった…というわけで、丸々25%使って、疫病の

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物語を内面化してしまうことの危険性について

ライターという仕事柄、人にインタビューをさせていただく機会がときどきある。そのかたのこれまでを振り返るような種類のインタビューだと、“人生の転機”的なものについてお聞きすることも多い。

(たとえば)「そんなに辛いなかでどうして仕事をがんばれたんですか」とか「ひきこもっていた部屋から出た日のことを覚えてますか」というような質問をすると、みなさん「うーん……」と考え込まれる。それから「実はこういうこ

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ピアノと勉強が好きだった少女の話

ピアノと勉強が好きだった少女の話

「男尊女卑の毒」は今も日本社会に暗い影を落としています。「女性だから/男性だからこう生きろ」と強制され、人々が苦しむ時代はまだ終わっていません。性別に囚われることなく自分らしく生きたいと願うすべての方に届けたく、Twitterで10万シェアされた3世代にわたる家族の体験を再掲します。

元ツイートはこちらから

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母方の祖母が90近くで亡くなった時、母は泣いて私に訴えた。

「小さ

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ちっぽけなひとりの人間、だけれど

ちっぽけなひとりの人間、だけれど

 
 ここ数日の中東情勢の緊張が、とにかく怖くて仕方がない。日本語の情報だけでは補いきれないからと英語と仏語で執拗に拾い集めた断片的な情報は却って不安を煽り立て、わたしの中で核戦争のイメージをそのキノコ雲のごとく屹立させた。
 歴史という個々人の意図を無視し独りでに闊歩する生物を前にしたときの無力さ、そして何度殺戮しあっても学ぶことのできない人間のどうしようもない程の愚かさ、すべてが頭の中で哀しげ

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2019年ベスト映画

2019年ベスト映画

年の瀬なのでね。合計136本(あー150本届かず・・11月から失速した・・)中のベスト10本を選出いたしました。

⒈ JOKER今年は迷いなく、圧倒的にJOKER。

この映画が、ジョーカーがあまりにも美しくて、美しいということに恐怖を覚える。これを美しいと思う自分のモラルコンパスは合っているのか。倫理は。常識は。善意はどこへ行った。そんなもの最初からすべて幻想だったのだろうか。善良で高潔なはず

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「ほんとうはもっと与えられるべきだった」と無根拠に思いこむ人間の恐ろしさ  映画『ジョーカー』

「ほんとうはもっと与えられるべきだった」と無根拠に思いこむ人間の恐ろしさ  映画『ジョーカー』

 ※ トッド・フィリップス監督の映画『ジョーカー』の内容に触れています。また、当然のことながら、あくまで個人の感想文にすぎないものです。

 この映画の主人公であるアーサーはコメディアンの仕事で細々と収入を得、福祉の補助なども受けながら身体が不自由な母親の介護をして暮らす青年だ。彼がこのたびの「ジョーカー」、今まで何バージョンものキャラクターが提示されてきた伝説のヴィランの最新バージョンである。彼

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80歳

80歳

たとえばの話だ。

私は今80歳で、夫に先立たれ、たった1人で暮らしている。1人で暮らす一軒家は、しーんと静まりかえって、途方もなく広い。娘は市内に家庭を持ち、息子は飛行機に乗らなければ会えないほど、遠く離れて暮らしている。

幸い、体はまだ元気だが、時々ひどく寂しい。この頃は、子ども達がまだ幼かった日を思い出す。ふわふわの頬、私を取り合う声、ぐちゃぐちゃに取り込まれた洗濯物、本読みの丸つけ。

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