曇った窓に指で書いた「SOS」が、涙を流して縦に筋を作る。

そんな辛いクリスマス間近、街中でもりんりんりんりん鈴が鳴り響いている。イヤホンの音量を上げて誤魔化すものの、誤魔化している事実を一番知っているのは自分だから、結局意味がなくて。必然と足早になって、地面へ舞う銀杏の葉を味わう事なく家へと帰る。その繰り返し。

――そういうわけで、満足に執筆できる環境と体調になく、ここずっと思ったように活動ができないでいる。

斬れない剣

思えば、2021年は「絶不調」と言っても過言ではないくらい、ぼろぼろだった気がする。一文字を選ぶとすれば「底」だろうか。

ここまで苦しい年月を生きていれば何かしら「不自由さ」を武器にできそうなもの。なんだけど、残念ながらそれらは美談になったりするほどでもない。ゆえに大して注目もされない。

感動を呼ぶエピソードという剣（ソード）

がなく、ただただ「苦しい」としか言えなくて、いつも変わり映えしない。斬れ味もへったくれもない。かといって、話にベーキングパウダーをまぶして変に膨らませるのも違うし。だから、最終的には「またか」と思われる、

「体調が悪い。毎日が苦しい。息が詰まりそう。消えてしまいたい。生まれてきたくなかった。でも痛くも怖くもなく消えられないシステムだから簡単にやれない」

を、ゼンマイ仕掛けの人形のように延々リピートする事しかできない。これもまた、言葉にセンスがないだけの言い訳かもしれないけど。

盾もない毎日

などといろいろ語ってはいるけど、正直に言うといまだ体調が長文を書く事を許してくれない。事実、これを執筆している瞬間も「ああ横になりたい何も考えないでいい状態で休みたい楽しいはずの事も十分に楽しめない」と頭をぐるぐる。

「じゃあ休め」と思うかもしれないけど、言葉を書く事自体は好きだから、書けない時間が増えるほどストレスも溜まるわけで。だったら、雑記と称して少し話でもしようかと筆を執った次第だ。

誰かがカラオケへ行くように。旅をするように。家でタコパをするように。私にとってはそれが執筆（と言ってもオフラインで死ぬほど書いてはいるんだけど）なだけ。体調は悪いものの、ストレスはこうして発散させているから、そこはご心配なく。

ちなみに、先ほど斬れる剣（エピソード）を持たない話をしたけど。武器がないからといって、人生を歩む上での踏ん張る力、つまり防御力を司る盾があるかと言えば、それも持っていない。苦しくて起き上がれないとかけて防具のない主人公ととく――そのこころは

「立てない（盾ない）」

サラっちです。

のような状態だ。まあ、レベルの低いなぞかけをしている場合でもないんだけど、そういう剣と盾のない毎日を静かに静かに静かに過ごしていて。ある意味、ずっと裸でいるようなものだ。さながら魔界村でダメージを受けたアーサーで、そんな中でよく生き延びているものだなと我ながらよく思う。

そう、それが言いたかったんだった。

よく生き延びている。

だからえらい。

剣も盾もないこの人生の主人公である私は「奇跡の生き残り」なんだから、たくさん褒められていいはず。今年を振り返って、あらためてそれを感じている。なんて遠回しでオブラートに包まず、めちゃくちゃ欲丸出しで言えば「サラさんすごい」と思われたい。

そんな愚痴のnoteでした。

まとメリークリスマス

まとめとメリークリスマスをくっつけただけで深い意味はない。いや気づけば、もうすぐクリスマスだなあと。

友達がいないから集まってパーティーするでもなく。チキンを焼いたり買ってきたりして食べる余裕もなく。オシャレしてディナーへ出かける約束もなく。何かのイベントに参加して盛り上がったりもできず。体調不良でもやらなければいけない用事をこなしながら、苦しみますな予定しかないけど。

それでもやってくるのがクリスマス。

そこから、怒涛の大晦日とお正月も連続でやってくる。年明け早々には私が一番嫌いで辛い検診もあるため、年末年始は全体的にそわそわして落ち着かない。

ただ、クリスマスツリーは大好きだ。

可愛くて美しい装飾を眺めるのが、元々好きだから。雰囲気だけでも味わおうと、写真も撮ったりするし。そもそも、サンタクロースもいると信じているし。白い息をはあっとはきながら、空に願い事をしたりもする。

というわけで。信じるのも願うのもタダだから、最後にそれくらいは自由にさせてほしい。寛容に頼む。

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どうか、これを読んでくれているあなたに「とてもとてもとても笑顔になれる出来事」が、少しでも多く少しでも多く起こりますように。毎日毎時毎分毎秒ずっと抱えている苦しい気持ちが、一瞬でもふわっとなるような瞬間がありますように。

そして、そのおこぼれでもいいので、よかったら私にもわずかにでも笑顔になれる事がありますように。

メリークリスマス。