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散文的日記

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界隈で一大ブーム?を起こしてる五感復活運動 飽きるまではやってみる、飽きたらやめる
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匂い 221006

匂い 221006

海は死の匂いがした
火は命の匂いがした

しなびたアサガオ 221001

強いものにしか表現できない弱さがある

生命力の強いアサガオやミント
水をあげなかったり
太陽のあたりが悪いと
蔦が細くなって 葉が枯れて
それでも生き続ける
あちこちに蔦を伸ばし
葉を新しく生やして

弱い植物はあっという間だ
きゅうりは日に枯れるとすぐ死んだ

弱々しさは強者の特権かもしれない

センセイ 220926

センセイ 220926

久々に母校に行った
自分の価値観が固まりつつある今、母校がどう目に映るか、少し不安だった

変化はありつつ、どこか変わらず
やっぱりいいとこだった
懐かしい恩師との再会に刺激を受け
まだまだ頑張らないとなぁ

中学時代の担任から久々の愛の拳をいただき
(あの時はすみませんでした)

中学の部活の顧問から「大人になったなぁ」といじられ
(あの時はすみませんでした)

高校時代の担任からは「うちの学校

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でいたらぼっち 220925

でいたらぼっち 220925

実家に帰った
といってもほとんど住んだことのない街だ
地元という感覚はあまりない

公園に防災井戸ができていた
「この水は飲めません」のシールを無視して飲んだら、冷たくて、でもなんか臭かった。

あちこちで工事が進み、街が変化してゆくのを感じる(進化でなく、変化)

かつてここも森だった時代があったのかな
いやあったはずだ
戦国時代よりずっと前
人が密集するより前

でいたらぼっちがこの街を見たら

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旧友たちと会う 220922

旧友たちと会う 220922

家を出た瞬間に雨

僕にとっては「あるある」だ
中国の古い諺に「雨男は運がいい」みたいのがあると、むかしどこかで聞いた

バスに乗って
電車に乗って

乾いた冷房の風で濡れた髪も乾く

久々に会う友人たち
もう場所も時間も思い出も共有されない

あのとき笑った馬鹿話もとうに忘れた
なんのための日々だったのかすら

6年間の寮生活

付き合ったりフラれたりするとすぐに話題に
受験で気が狂い部屋を破壊

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神に名乗る 220920

神に名乗る 220920

割に有名な寺と神社を参った。神仏に参ったつもりだったが、神は弱々しく、あるいは存在を感じ取れなかった。

いや、こちらの感受性が鈍いだけだ

だが手を合わせる人々の礼拝の、なんと上滑りなことだろう。きっと私だけではない。みな何にどう祈るか、いまいちわからずにそれでも手を合わせてる。

まるでタスクをこなすように

かくいう私も寺社仏閣の境内の木々の雰囲気やらに惹かれて、土地を回るごとにお参りに行っ

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りんご狩り 220918

りんご狩り 220918

観光農園でないとこでりんご狩り
お父さんの戦時の食糧自給についての説教話をきく

もぎたてのりんごは瑞々しくて
甘くて酸っぱくて
毎週りんごを食べる僕にすれば
味の違いは明らかだった

もがれるときりんごの木はどんな気持ちだろう

飯綱のアップルミュージアムにも行って
ニュートンのりんごとご挨拶

りんご愛がとまらない

星の。星々の。220917

星の。星々の。220917

長野二日目、電車に揺られ「田畑駅」
田園風景がまさしく駅名と繋がって

友人とともに駅から30分歩く
「お前とじゃなきゃこんな歩かんわぁ」
時間の感覚、場の感覚を共有してるから一緒にいて楽
途中、蜻蛉や蜘蛛に足を止め、水が「きゅいっ」と鳴くのを聞いた

着いたのは安いレンタカー屋
日産の古い軽を借りる
玩具のような運転感に笑みが
これだよ、スマートなんちゃらじゃない、機械感。

その後は彼の昔住ん

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雲散霧消 220916

雲散霧消 220916

古いパスポートの顔写真にはっとした。

寝起きでぱんぱんの肌
半分閉じた目
だるだるの服

これが僕なんだ

新しいパスポートには顎鬚をたくわえた、目つきの鋭い精悍な青年がいた。けれどこれは僕じゃない。

道徳を知っているつもりだった。けれど気づけばエゴな頭でっかちがここにいた。優しい声色で人を見下してるような人間だ。そうじゃないと思いたいけれど、たぶんそうだ。

混み合った新幹線の車内で、声をか

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ちぐはぐ 220915

ちぐはぐ 220915

車で1時間半
狩猟免許の申込に付き合ってくれたから
帰りは梨狩りに立ち寄った
梨好きの友人は大喜び
ぼくはりんご派だけどね

月とムックリ 220914

月とムックリ 220914

タイ出身の友人の誕生日を祝う
ベランダでBBQのあとは屋上で月見
手作り団子と、摘んできたススキを前に
なぜか、僕のムックリを披露する

びよーんびわーんびよよーん

気づけば知ってる人と知らない人とで
ひとつの机を囲み、酒を飲み、飯を食べ

欠けた月が街を照らす

蜘蛛とシェアルーム 220913

蜘蛛とシェアルーム 220913

部屋にちいさな蜘蛛が住み着いた
照明のあたりをぴょんぴょん徘徊する
おそらくハエトリグモ、巣は張らない

夜に一匹小さなバナナムシのようなのが飛んできた
と、すかさず蜘蛛が飛びかかって捕まえた

数日経って気づいたんだけど

僕がライトを点け
それに虫が集まって
その虫を蜘蛛が食べ

ということで僕の部屋には生態系がうまれた

付録1: 蜘蛛のお写真

付録2: 蜘蛛と聴きたい曲

小旅行 220912

小旅行 220912

憧れの先生に会いに 九大へ行く
高速バスに、飛び込み乗車

2時間もすれば大都会・福岡
迷いながら切符を買う
スイカ?
交通ICは使わない

途中でおばあさんが乗ってきた
まず手押し車をよいしょと乗せると
発車のベルがジリリと急かす
ゆっくりなんだけど、飛び込み乗車

それを見てたお姉さんが
すっと立って無言で席を勧めた
下車するときも黙ってサポート

かっこいいな
僕は自分が乗ってるだけで精一杯

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