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流れる水は腐らない


2024年3月25日(月)朝の6:00になりました。

なんでも知っている人よりも、なんでも考える人になったほうがいい。

どうも、高倉大希です。




大企業に就職すれば、安定した生活を送ることができる。

これは、その大企業が今後も存続することを前提とした考え方です。


公務員になれば、安定した生活を送ることができる。

これも、その国家や自治体が今後も存続することを前提とした考え方です。


ひと昔前ならば、あながち間違いではなかったのかもしれません。

変化の激しい現代にどこまで通用するのかは、非常に怪しいところです。


風はろうそくの火を消すが、炎を燃え上がらせる。それは、ランダム性、不確実性、無秩序も同じだ。それらから隠れるのではなく、利用しなければいけない。炎になって、風が吹くことを期待するのだ。

ナシーム・ニコラス・タレブ(2017)「反脆弱性 上」ダイヤモンド社


誰もが膨大な情報に、触れることができるようになりました。

文章も動画も音声も、画面をタップすれば簡単にアクセスできてしまいます。


本当にこれが無料でいいのか?

そう思ってしまうようなコンテンツが、山のように存在します。


好奇心を抱いた人が、その瞬間から学びはじめることができる。

人類の歴史におけるはじめての環境下で、わたしたちは生きています。


ここまで、教養を身につけなければ時代についていけなくなるという文脈で話してしまいましたが、僕が本当に言いたいのは、現代は「誰もが世界に対して好奇心を持って生きていい、人類初の時代」だということです。

深井龍之介、野村高文(2022)「視点という教養」イースト・プレス


「なんでも知っている人よりも、なんでも考える人になったほうがいい」

お茶の水女子大学の名誉教授、外山滋比古さんの言葉です。


静止した水は、菌の増殖により数日で腐ってしまいます。

その一方で、流れる水が腐ることはありません。


学び続けている人には、到底敵わない。

いつも、そう思わされます。


「では派」の人はよく勉強する。なぜならそれが自分のプライドの源泉になるからだ。しかし、どれほど巧妙に「〇〇では……」と披瀝できたとしても、自分だけは知っている。単に右のものを左に移しただけだと。その一方で「とは派」の人は情報に頼らない。むしろ情報が入ることで、自分の思考が邪魔されることを恐れている。とことん納得するまで考えたら、ようやく外の世界に目を向け彼我の差に目を細めるのだ。

石川善樹(2019)「問い続ける力」筑摩書房


川に行けば、きれいな水を汲むことができる。

これは、その川が今後も存続することを前提とした考え方です。


気がつけば、淀みます。

気がつけば、涸れます。


意図して、水を流し続けなければなりません。

そして、二度と同じ形になることはない水面をじっと観察するのです。






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