社交不安障害、うつ状態。K-pop、ネイル、美術館など。ちまちま掌編小説更新してます

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  • 毎日うっすら死にたいけど割と生きたいからハッピ〜

    人が怖くてうつの女の子がなんとか毎日を生き抜くだけの短編集

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    K-pop関連のnoteです

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「みんなそうだよ」という呪い

 うつ、不安障害、ADHD、あるいは認知症などなどで苦しんでいる人たちに「みんなそうだよ」と言って励ます風潮がなくなればいいな、と思う。  善意で励ましてくれているのだというのはわかっている。でも言われたら苦しいじゃんね。「みんなそう」なら、みんなができていることができない私は落ちこぼれなんだと思うから。  うつで朝起き上がることができなくて苦しんでいる人に、「みんなそうだよ。朝はつらいよね」と言って励ます。ありがちなことだと思う。でもそれは、うつの症状を軽く考えることだ

    • 17.私だって最初から全部やり直したかった。

       そうめんビビンバを作ろう!  ランチに突然ビビン麺が食べたくなったがそうめんしかなかった……というわけではない。ただ大量のそうめんを消費しなくてはならないのである。毎年お中元でもらうそうめんが積み重なって、もう大変な量に。そうめんでミニチュアの家が作れるレベルだ。  しかし9月も半ば。ギリそうめんの季節ではない。いや残暑ではあるからそうめんでも問題はないのだが、単純に8月中そうめんを食べまくって飽きたのだ。そうめんはおいしい。しかしやはり、毎日は厳しい。この白く美しい絹

      • モネ風ニュアンスネイル

         いつか絶対やるで! と思っていたのでやりました。今回もマニキュアです。  うっすらとこちらのモネをイメージしているようなそんな感じの。  それではHow toです〜。 使用ポリッシュ親指 ・ACネイルエナメル132(パールブルーグリーン) ・キャンメイクN26 ・四季彩まといネイル 202 ・デュカートN96 人差し指 ・TM ネイルポリッシュ パールブルー ・四季彩まといネイル 202 ・デュカートN96 ・リキュールネイル ディープブルー 中指 ・TM ネイル

        • 16.これだから病院なんて来たくなかったんだ。

           22歳の秋、ついに整形外科に行く覚悟を決めた。  腰だ。腰が痛いのだ。思えば腰痛はいつも私の人生とともにあった。中学生のころから症状が現れ、高校、大学と慢性的な腰痛に悩まされ続けた。ときには腰が痛くて授業中椅子に座っていられないほどだった。  ところが大人というものは、腰痛と聞くと大概「ああ……まあ……」みたいな顔をする。「まあ……あるよね……」みたいな顔だ。大人の中で腰痛とは肩こりと同じカテゴリーなのである。適度に筋肉をつけて適度な運動さえしていれば避けられるタイプの

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        「みんなそうだよ」という呪い

        • 17.私だって最初から全部やり直したかった。

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        • 16.これだから病院なんて来たくなかったんだ。

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          You are here/カムフロムアウェイ雑感

           突然、何かが失われて、何かが変わってしまって、何かが踏みにじられたとして。そんな世界に放り出されて居場所を失ったひとに、「大丈夫、あなたはここにいるよ」と私は示してあげられるだろうか。  ブロードウェイミュージカル、カムフロムアウェイを見ました。とてもよかったです。ひとのあたたかさに触れるミュージカルでした。同時にとても痛くもあって、帰ってきてからしばらく涙が止まりませんでした。  印象的なのは、「ここにあなたはいます」という歌詞。原曲では「You are here」と

          You are here/カムフロムアウェイ雑感

          15.まともな人間でいるために、私はダンスを忘れた。

          「今日から新しい女の子が入ったんだけどね」  土曜の昼下がり。マグカップを傾けながら花梨が言う。バレエスクールで講師補佐のアルバイトをしている花梨は、ときどきバイト終わりに私の家でお茶をする。 「ピルエット回るのもいきなりはできないじゃん? だからゆっくりゆっくり回ってもらったんだけど、それだけで目え回しちゃってさ」 「はは」  私はかりかりとマグカップのふちを爪でひっかきながら笑った。ずいぶん三半規管の弱い子だ。私も人のことは言えないけど。 「なんかみけこもそうだっ

          15.まともな人間でいるために、私はダンスを忘れた。

          ラメグラデーションホロネイル

           今年の春のトレンドはペールブルー(ライトブルー)らしい。というのをふたつのネイル雑誌で読んだのでころっと信じています。ちなみにネイル雑誌は美容院に行ったときにタブレットで読ませてもろてます。  というわけでペールブルーのラメグラデネイルだ! やり方はとっても簡単です。最後に動画も載せてるのでそちらもよろしく。 使用ポリッシュ・ネイルホリックBL917(ライトブルー) ・ソンプチューST54(シルバーラメ) ・キャンメイクN24(オーロラホロ) 手順①ライトブルーを二

          ラメグラデーションホロネイル

          毎日うっすら死にたいけど割と生きたいからハッピ~

          現在、なんかゆるい掌編小説をちまちま更新中です。3割実録7割フィクションくらいの感覚でゆるく書いてます。タイトルの通り、いろいろつらいけどなんとか毎日生きているわ……みたいな感じのゆるいエッセイ感覚の小説です。何回ゆるいて言うねんな。 ほとんどの話が一話完結なのでどこから読んでもいいし一話だけ読んでもいいんですが、一応シリーズものなので登場人物の紹介くらいはしとこうかなあと思って。 というわけで。 みけこ うつ状態で無職の22歳(女) 人が怖く、社交不安障害を疑っている

          毎日うっすら死にたいけど割と生きたいからハッピ~

          わたしの本棚

           書くかあ。  本はあんまり読むほうじゃないです。小学生のころは好きだったけれど中学に入ったあたりから目が滑るようになって、うつ状態になってからは本を読むのが苦痛になりました。  必然人に見せられるような立派な本棚でもなく。あと片付けが致命的に苦手なのでリビングや机や床やいろんなところに本が散乱しており、どこを本棚と定義すればいいのか迷ってしまいます。  とはいえnoteの投稿にたえうるような本棚が皆無というわけでもなく、こちらがその本棚検閲を生き残った精鋭です。  

          わたしの本棚

          丸フレンチのイースター&春ネイル

           エイプリルフールですね。FGOがまたなにか楽しそうなゲームをリリースしていたので(このソシャゲは毎年エイプリルフール限定のゲームをリリースする真正のフールなのである)ちょっとやってみましたが意外と難しくて撃沈しました。  エイプリルフールといえば誰も彼も馬鹿になる楽しいお祭りですが、私は嘘はつかないことにしています。小学生のころ、エイプリルフールにいとこに「社会の窓開いとうよ」とキュートな嘘をついたら本当に開いているのは私だったというキングオブ恥エピソードをやらかしたから

          丸フレンチのイースター&春ネイル

          14.あれは近眼大学生のためのアプリだ。

           9月に入り、少しずつ涼しくなっていく……かと思えば、そんなことはまったくなく、クソ暑い毎日が続いている。駅前の道を行き交う人々もいまだ半袖のままで、残暑どころか暑中まっただなかである。  しかしそんな暑い日でも長袖を着こむのが私のポリシーで、今日も今日とて薄手のブラウスとスカートに黒いタイツを合わせて外に出た。そして帽子も忘れない。  どこへ出かけるときでも、基本帽子は被っていく。これは顔を隠したいからとか、日焼けしたくないからとかではなく、純粋に帽子が好きだからだ。ア

          14.あれは近眼大学生のためのアプリだ。

          愛するということ/推すということ

           何度か愛について書いてきて、そしてまた何度か愛について書こうとして挫折して、やはりまた愛について書いてみようと筆を取る。  私は愛というものを信じていないけれど、だからこそ愛は私の永遠のテーマなのだと思う。  誰かを愛する、というのは、期待することと似ている。私は過去にそう書いた。誰も「ありのままの他人」と言うやつを認識できない。ならば自分の目に見えている部分だけで相手の人となりを判断し、愛する行為は、「こういう人であってほしい」という期待に似ている。  それは言い方

          愛するということ/推すということ

          『対人関係療法でなおす社交不安障害』を読んだ

           水島広子著『対人関係療法でなおす社交不安障害』という本を読みました。  今まではこの病気の本をあまり読んできませんでした。前の医師から社交不安の症状があることを否定されてきたからです。しかし転院して社交不安の症状があることを認めてもらい、カウンセリングもやめたので、改めて自分からこの症状に向き合ってみようと思い購入。  以下に雑感をつらつら書いてみようと思います。書評ではなく個人の感想なのであしからず。 考え方の特徴 まず読んでよかったこととして、社交不安障害の人の心

          『対人関係療法でなおす社交不安障害』を読んだ

          13.塩の前に味見できるなら部屋に花とか飾っている。【掌編小説】

           これじゃない。  私はぐつぐつ煮える鍋を前に頭を抱える。鍋の中には赤いスープがぼこぼこと音を立てていた。とりあえずこれ以上煮詰まるのはまずいので火を弱める。そんなことで問題の解決にはならないのだが。  夕食のために作ったミネストローネの味が絶望的に「これじゃない」。  何故。ミネストローネなんてまず失敗しようがない料理だ。冷蔵庫の余り物を全部適当にぶち込んで、父の畑で採れたトマトをぶち込んで、コンソメキューブをぶち込んで塩コショウで味をととのえたら出来上がり。味はトマ

          13.塩の前に味見できるなら部屋に花とか飾っている。【掌編小説】

          世界一幸せなベレー帽のこと

           世界一大切なものは家族と友人だが、第二位に帽子がランクインする。  物欲が基本的に薄い私が自分からお金を出してもほしいと思うのはネイルと帽子と推しのCDだけで、頭がアホになっていたときはなんか気が付けば1ヶ月に6個くらい帽子を買っていた。私用で出かけるときは必ず帽子を被る。むしろ帽子を中心にファッションを組み立てる。  持っている帽子の数は、数えるのが面倒なので数えないけれど多分20個くらい。一番好きなのはキャスケットだ。しかし持っているキャスケットの数は4個だけ。

          世界一幸せなベレー帽のこと

          12.このおさなごは駆けるように人間になっていく。【掌編小説】

           おさなごがじっと、大きな瞳で私の爪を見つめていた。 「ゆずちゃん、気になるの」  たずねてもうんともすんとも言わない。まだ言葉がわかる歳ではないから当然だ。もうすぐ一歳になるおさなごは、何も言わず私のエメラルドグリーンの爪を見つめた。  このおさなごも「爪に色がついているのが不思議」とわかるようになったのだなあと思うと、不思議な気持ちがした。  おさなごが私の前に現れたのはちょうど一年ほど前、秋の始まりだった。ふたつ年上のいとこの子ども。柚と名付けられたその子は、私

          12.このおさなごは駆けるように人間になっていく。【掌編小説】