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Power Platform勉強中。 RPAとかC#とかIoTなどなどやってます。 好きなCRT一体型PCは PS/2 モデル25。

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  • フランク・ハーバートの『デューン』

    フランク・ハーバートの『デューン』世界についてのお話

  • SFファン

    SF映画、小説、ドラマ、アニメ、コミックなどの紹介をします。

  • 源氏物語のはなし

    源氏物語を楽しむ

  • 読書めも

    私の読書メモを元にしてまとめてみました。実際に書かれている内容と異なる箇所があるかもしれませんが、面白そうだと思われましたら、本書を読んでみてください。

  • 金子勇とWinnyの夢を見た

    当時、何が問題だったのか、何が議論されなかったのか、そして現在、何を議論しなければならないのか、そんなことを考えながら当時のことをつづっていきたいと思います。

最近の記事

『デューン』サンドワームは実在可能ですか

 サンドワーム (Sandworm) は シャイ=フルード (Shai-Hulud) とも呼ばれ、『デューン』の重要なシンボルであり、ファンタジー物語におけるドラゴンであり、スパイスという財宝を守っています。  また、デューンの砂漠は広大な海のメタファーであり、巨大な捕食者としてのサンドワームは鯨をイメージさせます。  サンドワームは、シロナガスクジラと同じろ過接触動物です。シロナガスクジラは、口のフィルターで豊富に存在する水中のオキアミを捉えます。この給餌方法は非常に効

    • 『デューン』 恒星間航行にスパイスが不可欠ならデューンはどうやって発見されたのか

       『デューン砂の惑星』"DUNE" (1965)から始まる世界では、スパイス・メランジなしで恒星間航行ができない世界が描かれている。しかし、恒星間航行ができなければ、そもそもどうやってデューンは発見されたのだろうか。  メランジが発見される前の時代では、人類はコンピュータを使って恒星間航行に必要な計算を行っていた。船のドライブにメランジは必要ない。  しかし、新しい星系の探索や、古い数値を使用した場合、船を失う危険が非常に大きかった。そのため、何度もジャンプが必要な遠くの

      • 『デューン』 アトレイデス家は英雄なのか

         強欲なハルコンネン男爵は、残忍さと恐怖によって人々を支配していた。このような人物像は、多くの物語で悪役とされている。しかし、人類の歴史上に存在していたし、現在もそのような国家は存続している。そこで暮らすすべての人々が統治者を絶対悪だと思っているわけではないことを理解しなければいけない。  ハルコンネンは快楽と引き換えに忠誠を買う。よく仕えれば、望むものを手に入れることができた。人の喜びと苦痛をコントロールすることで、行動が正確に予測できると理解していた。  アトレイデス

        • 『デューン』は完結したのか

           『デューン砂の惑星』"DUNE" (1965) を書き始めた当初は、『デューン』は救世主が登場する神話だった。  巨大なエネルギーを生み出す惑星に暮らす人々。政治と経済が連動していることを突き止めようとしていた。また、絶対的な予測とその落とし穴を検証するものだった。意思を拡張するメランジに依存することで何が起こりうるかを伝えようとした。スパイス・メランジや水は石油のメタファーとして描いた。  生態学を扱った小説であると当時に人間についての物語でもあり、人間的価値観と人間

        『デューン』サンドワームは実在可能ですか

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          ジェシカはベネ・ゲセリットを追放されないのはなぜ

           ジェシカは、レト公爵の妾となったが、ベネ・ゲセリットの指示に従わず男児を生んだ。明らかに、許しがたい命令違反を犯している。  また、ジェシカはアラキスのフリーメンたちの聖母を引き継いでいる。この出来事は、聖母は全ての遺伝的記憶を共有する存在なので、保護伝道団によって敷かれたベネ・ゲセリットの筋書きの一部である。しかし、娘を妊娠していたということは、予見されていなかった。  サンドワームの有毒な液体が、妊娠中の娘に重大な影響を及ぼすことを知りながら摂取したことに関して、ジ

          ジェシカはベネ・ゲセリットを追放されないのはなぜ

          SF小説 『デューン』フランク・ハーバート著

          大叙事詩 『デューン 砂の惑星』("Dune")は、アメリカの作家フランク・ハーバートが1965年に発表したSF小説である。舞台は遠い未来で、砂漠の惑星アラキスで政治的陰謀と権力闘争に巻き込まれた青年貴族ポール・アトレイデスの旅を描く。  この小説は、政治、宗教、エコロジー、人間の経験といったテーマを探求している。登場人物の複雑な関係、権力の争奪、環境や文化の影響などを掘り下げている。  全体として、"Dune "は魅惑的な惑星を中心にし、独自の歴史、政治、宗教、生態系を

          SF小説 『デューン』フランク・ハーバート著

          SF小説『プロジェクト・ヘイル・メアリー』アンディ・ウィアー著

           マット・デイモン主演『オデッセイ』として映画化された「火星の人」でデビューを飾ったSF作家アンディ・ウィアーの長編3作目です。2021年アメリカで刊行されベストセラーとなり、第53回星雲賞(2022)で海外長編部門を受賞しています。  既に映画化が決まっており、フィル・ロード&クリス・ミラーが監督、ライアン・ゴズリング主演で2024年に撮影開始となっています。  とにかく面白いので、内容の紹介など見ないで読み始めてほしいのですが、自分の好みに合うか不安な方のために、簡単

          SF小説『プロジェクト・ヘイル・メアリー』アンディ・ウィアー著

          SFアニメ『LAST EXILE』(2003)

           『LAST EXILE(ラストエグザイル)』は、テレビ東京の深夜アニメ帯で2003年4月7日から9月29日まで、全26話で放送された、GONZOの10周年記念作品として作成されたオリジナルアニメです。2024年1月現在、U-NEXTで視聴できます。  そもそも、株式会社ゴンゾ(GONZO)とは、ガイナックスを退社した村濱章司が2000年に設立した会社で、CG技術を駆使したクオリティの高いアニメーション作品を制作しています。海外でも高い評価を得ています。 監督の千明孝一は

          SFアニメ『LAST EXILE』(2003)

          渡辺祐真編『みんなで読む源氏物語』

           2023年12月に発行された『みんなで読む源氏物語』は、様々な分野の人が源氏物語について書いた文章や対談を集めたアンソロジーです。  国文学者の川村裕子さんは、作者である紫式部のプロフィールを紹介しています。特に、20歳年上の夫、藤原宣孝との間柄や、宣孝のし後、書き続けられた物語ということで、より味わい深さを感じられます。  歌人・俵万智さんと能楽師・安田登さんの対談では、『源氏物語』を「能」としてイメージすると、ビジュアルだけでなく、音や皮膚感覚も感じられるダイナミッ

          渡辺祐真編『みんなで読む源氏物語』

          SFドラマ 『1899』監督:バラン・ボー・オダー

          物語のはじまり始まりは、エミリ・ディキンスンの詩が読み上げられながら、雲の上の風景から物語のキーとなる場所を映し、海の底へと飲み込まれていきます。 そして、"Wake up" という声で目が覚めると、手首に縛られたアザ、"プロメテウス号行方不明から4ヶ月"と書かれた新聞が床に落ちており、テーブルに置かれた書物にケイト・ショパンの『目覚め』が見つかります。そして、ヘンリーからの手紙には、「父さんが何をしたか突き止めた NYで待つ 誰も信用するな - 兄より」と書かれてあります

          SFドラマ 『1899』監督:バラン・ボー・オダー

          読書めも ユヴァル・ノア・ハラリ著『サピエンス全史』第三部 人類の統一

          私の読書メモを元にしてまとめてみました。実際に書かれている内容と異なる箇所があるかもしれませんが、面白そうだと思われましたら、本書を読んでみてください。 歴史は統一に向かって進み続ける人間社会は、人工の本能ネットワーク、つまり「文化」を持つことによって自然状態で維持できる大きさを超え、複雑になっていった。 神話と虚構は常に矛盾を抱えており、折り合いをつけようとする試みが変化をもたらすことになった。 善きキリスト教徒が最高の騎士になることを証明するため十字軍は遠征を行った

          読書めも ユヴァル・ノア・ハラリ著『サピエンス全史』第三部 人類の統一

          SF映画『ハイ・ライフ』(2018) クレール・ドニ監督

          この映画はAmazon Prime、U-Next、Apple TVで観ることができます。 フランスの映画監督、脚本家であるクレール・ドゥニ(Claire Denis)の初のSFホラー映画であり、初の英語長編映画で、2018年9月にサン・セバスティアン国際映画祭のメインコンペティションに出品され、11月7日にフランスで劇場公開されました。 ドゥニは、ヴィム・ヴェンダースの『パリ、テキサス』(1984)と『ベルリン・天使の詩』(1987)、ジム・ジャームッシュの『ダウン・バイ

          SF映画『ハイ・ライフ』(2018) クレール・ドニ監督

          読書めも 松原隆彦著『宇宙とは何か この世界はどこまで本当か?』

          私の読書メモを元にしてまとめてみました。実際に書かれている内容と異なる箇所があるかもしれませんが、面白そうだと思われましたら、本書を読んでみてください。 SF小説、漫画、アニメ好きだけど、最新の知識が怪しいという人だったら、ぜひとも読んでほしい一冊です。宇宙理論や、量子論、数学をからめて、楽しく説明されています。 なぜ夜空は暗いのかぼーっとしている人には、最初にこのヘンテコな質問の意味がわかりません。(私も含め) 無数の恒星があるのなら、夜空を更に多くの星が埋め尽くし、

          読書めも 松原隆彦著『宇宙とは何か この世界はどこまで本当か?』

          読書めも ユヴァル・ノア・ハラリ著『サピエンス全史』第二部 農業革命

          私の読書メモを元にしてまとめてみました。実際に書かれている内容と異なる箇所があるかもしれませんが、面白そうだと思われましたら、本書を読んでみてください。 農耕への移行紀元前9500年~8500年頃、トルコの南東部とイラン西部とレヴァント地方の丘陵地帯で農耕への移行が始まりました。そのきっかけは、幾つかの動植物種の生命を操作することから始まります。 紀元前3500年までに、小麦、稲、とうもろこし、じゃがいも、キビ、大麦が、様々な場所で、それぞれ完全に独立した形で栽培化されま

          読書めも ユヴァル・ノア・ハラリ著『サピエンス全史』第二部 農業革命

          読書めも ユヴァル・ノア・ハラリ著『サピエンス全史』第一部 認知革命

          私の読書メモを元にしてまとめてみました。実際に書かれている内容と異なる箇所があるかもしれませんが、面白そうだと思われましたら、本書を読んでみてください。 私達しかいない250万年前の東アフリカで、人類が初めて姿を現しました。彼らアウストラロピテクス族は、200万年前に広い範囲に進出し、個別の種として誕生します。これらの人類種には、大柄の者もいれば、矮小なものも、恐ろしい狩人もいれば、温和な植物採取者もいました。 200万年前から1万年前ごろまで、この世界にはいくつかの人類

          読書めも ユヴァル・ノア・ハラリ著『サピエンス全史』第一部 認知革命

          読書めも 東浩紀著『訂正する力』

          私の読書メモを元にしてまとめてみました。実際に書かれている内容と異なる箇所があるかもしれませんが、面白そうだと思われましたら、本書を読んでみてください。 訂正する力とは現在の日本は、政治的にも経済的にも行き詰まっています。大きな改革が必要だと叫ばれていますが、日本にいま必要なのは「訂正する力」です。 それは、トップダウンではなく、一人一人の努力が必要となります。柔軟な思想を持ち、一貫性を維持しながら変わっていくことが「訂正する力」です。言い換えると、継続する力であり、老い

          読書めも 東浩紀著『訂正する力』