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短編小説「螺旋がつなぐ絆」
前日までの雨で南国の森の中のように湿気が多い梅雨の夜。
古い木造建築を思い出すような白檀の香りの煙が漂う中、あまり親しくない人達と集まって酒を酌み交している。
こんなに気まずい雰囲気で酒を飲む機会はなかなかないよな…と思いながら、下敷きのように硬いスルメをかじりつつ、ビールが満たされて汗をかいた冷たいグラスを口へと運ぶ。
今日は父の通夜、といっても妻の父の通夜である。
四国の海沿いの
小説「釣り人の悪事」のプロット公開
KUA文芸コースの有志メンバーで開催されている「文芸実践会」の4回目は小説でして、起承転結の「起」の部分だけ書いて提出しました。
テーマは「悔しいことがあった日の帰り道」でした。
私は小説を書いたのは1月に書いた学校のレポートが初めてなこともあり不慣れ。プロットを作ってなんとか「起」の部分を書きましたが、文字数制限の1000文字を軽くオーバー。しかたなく、冒頭部分を大幅に削って提出して
わたしが体験してほしい広島のまち
私が住む広島市は原爆が投下されたことから世界的な知名度が高く、原爆ドームや平和公園といった平和のシンボルが各所に点在する平和の象徴的な場所として知られる。
外国人による日本の都市の知名度としては「東京」「京都」に並ぶほど高いと言われるが、日本最大の都市で政治と経済の中心地である東京、世界に誇る日本の伝統文化が残る京都と比べると広島市は大きく見劣りし、「平和の象徴」という知名度だけで他には何も