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#エッセイ
なにかに夢中になるだとか
ちかごろはとても、とてもゆっくりと、静かに過ごしている。
それはきっと薬効のせいでもあるし、調子良くて上が90という低血圧のせいでもある。しずかぁに、まるで物音をたてないよう気をつけているかのような慎重さをもって、日々をやり過ごしている。
以前はもっと、何かに急かされるように生きていた。
腹の奥底から湧き上がってくる衝動に促されながら、人に「疲れない?」と心配されたりもしながら──でもそれを是と
【エッセイ】死に際に笑う
今際のときになって、にやりと笑って消える。
そんな死に際に憧れる。ゴールド・D・ロジャーみたいな。
人には誰しも、表立っては言えないようなものがある。
やましさだったり、嫌悪だったり、願望だったり。
多くの共感を生むような言葉には、いつも反論がつきまとう。
そうした反論が怖くて黙ってみたり、勇ましく宣言してみたり、レトリックでごまかしてみたり、あるいは潔白のように振る舞ってみたり、どちらにしろ批