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未来を。

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未来に向けた思いを詠った作品郡。(2023 9月~2024 1月) 利用画像:写真AC
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[詩]「爛々と」

[詩]「爛々と」

今日は

何をしようか

爛々と

駅前に降りる

心に抱く

夢が輝く

夢を仕事に

稼ぐためじゃない

ありきたりじゃない

道のりだ

陽の目を浴びない

日陰にて

実るのは

ほんの一握り

どれだけ立派に

芽吹いても

誰にも知られず

花を散らす

けれど

そこには

自由がある

どこまでも輝く

青空の下で

追い続けるだけ

絶望すらも

昇華されていく

さぁ

明日は

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[詩]「針を抜いて。」

[詩]「針を抜いて。」

刺さった針を抜く。

手、腕、その次は心。

傷だらけの身体と心を拭く。

涙が溢れる。

少しずつ

痛みから抜け出す。

ゆっくりでいい。

私だって出来るはずだ。

そんな風に

自分を鼓舞して。

顔を拭って、針を抜く。

傷だらけの身体と心。

全身に

消毒液が染みていく。

絆創膏と包帯。

痛みと辛さのグラデーション。

滲むような思い出を

丁寧にしまいこむ。

良いことばかりじ

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[詩]「手段として。」

[詩]「手段として。」

別に長くなくていい。

無理をしなくてもいい。

でも。

どうしても努力できない。

無駄に凝ろうとして。

思い付かなくて。

やる気がなくなっていく。

それでも。

伝えたいことがある。

抑えられない承認欲求がある。

何より言葉が力を持つから。

手段として。

こうして詩を武器にしたりする。

だけど。

別に詩は嫌いじゃないよ。

私が創作を続けられる手段として。

息をする手段と

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[詩]「冬の誘惑」#シロクマ文芸部

[詩]「冬の誘惑」#シロクマ文芸部

布団から出られない。

少し早く

7:30に目を覚ましたはずなのに。

何故か9:00近くなっている今。

そんなありふれたことを思う。

思い立って。

スマホをやめた。

無理矢理に立ち上がろうとする。

いつまでも布団にいることへの罪悪感。

それに。

冬には布団以外にもたくさんの誘惑がある。

朝から飲むコーンスープ。

焼きたてのパン。

窓を開ければ。

少し寒いけど、澄んだ空気。

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「衝動」(詩)

「初めて」に心踊らされる。

何故心が傾くのか。

それを知りたい。

この感覚を描きたい。

ただ、言葉として切り取って。

心のフォルダに保存したい。

店先で見たあのバック。

電車が都市に向かうあの感覚に。

いてもたってもいられなくなる。

少し高くてかっこいい

あの服。

空港から飛行機に乗る

あの感覚。

ここではない何処かへ

心は向かう。

ただ、突き進む。

この感情に身を

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「退廃から」(詩)

「退廃から」(詩)

心に放たれた爆弾。

街ごと燃やされたような衝撃で。

一度終わったその心。

目に焼き付けた地獄絵図。

酷く絶望して。

そのうち
自責の無意味さに気付いて。

そして時が経っていく。

時間は私を立ち直らせた。

少しずつ街は活気を取り戻し

青空に包まれる。

それでも。

消えない傷があった。

やりようのない想いがあった。

今思えば、

私は愚かだった。

何も見えず、感じもしないで

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「綺麗に見えた」(詩)

「綺麗に見えた」(詩)

この目に移る肉体も。

心も。

傷口なんて見えやしないのに。

理解してしまう。

少しずつ削られて。

再生を繰り返している。

どれだけ醜くても。

どれだけ傷ついたとしても。

気付けば、前に進んでいて。

とうとうここまで来てしまった。

ただ、死にたくなくて。

どれだけ辛くても

生きることを諦めたくなかったから。

ネガティブな心の毒を

吐き出すように。

素直な言葉を詠い出した

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「心音」(詩)

「心音」(詩)

心の音を聴いて。

私の気持ちに従う。

愛は賢者すら愚者にする。

何故かは分からない。

何故か。

私は他人を優先してしまう。

自分の気持ちを押し殺してしまう。

私はそういう人間だった。

自分の好きに生きられないこと。

苦しんで。

どれだけ、その性質を嫌っても。

いつか助けた、

誰かの感謝が心地よかったのだろう。

そこだけは、変わることがなかった。

どれだけ不利益でも。

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「愛とは」(詩)

「愛とは」(詩)

夢を追いかけ道半ば。

慕ってくれる者あらば。

私はそれに困惑している。

自分の価値が揺らぐ。

自分のことは信じていても。

愛される価値を見出だせない。

その愛を信じられない。

だって。

私にとっては、

当然の事をしたまでなんだ。

愛とはなんだろう。

何かを大切にする気持ちだろうか。

その熱量なら知っている。

大好きなものならたくさんある。

ただ。

他人にそれを向けるの

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「つみかさねて」(詩)

「つみかさねて」(詩)

季節は移ろう。

春、夏、秋、冬。

変わる景色。

何気ない日常。

その中で。

多くの事を学んでいく。

間違いも、成功も。

積み重ねている。

初めは酷く小さくても。

きっかけさえあれば。

私達は変われる。

変われるのだ。

ふと、私は不思議に思う。

ここまで生きてきたのは何故だろう。

私は、

どうしてここまで頑張れるのだろう。

頭の中で。

何度も。

何度も、問い続ける

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「心を掴んで離さないもの。」(詩)

「心を掴んで離さないもの。」(詩)

夢を見た。

昔好きだった誰かの夢だ。

愛されているのに、心地の悪い。

酷く、苦しい夢。

私は未だ過去に深い傷を残す。

恐れている。

今日はたまたまだった。

まさか、

夢にまで出てくるとは思わなかったけれど。

トラウマは巡るように心を撫でる。

まだ。

私は過去に囚われている。

忘れたくても、忘れられない。

それでも、私は知っている。

この苦しみを乗り越えられる可能性。

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「出来たらいいのに。」(詩)

「出来たらいいのに。」(詩)

無理だ。

分かり合えないことを知って。

根本の原因に気付く。

争いの火種が転がる。

積み重なった歴史の上。

綺麗に濯がれたこの身体で。

貴方は、

何がしたいんだ。

私は、

何かがしたいんだ。

現状を好転させる何かを。

積み重なった歴史の上で。

もう、かつての過ちを繰り返さないように。

それでも。

私達は人間だ。

どうしても分かり合えない人はいる。

対立し、ぶつかり合

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「control.」(詩)

「control.」(詩)

息を整え、言葉を紡ぐ。

けして暴論にならないように。

感情的にならないように。

「弱みに漬け込む人間」がいる。 

そんな恐ろしいことに気付いた私は。

怖がる心を優しく包んだ。

心が何かで穢れないように。

眼前の相手を見据えて。

けしてぶれないように。

負けないように。

誰よりも真っ直ぐな瞳で

前を見る。

思い通りにはいかないことばかりだ。

心を抑え込む。

他人を気遣えば

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「全て抱えて。」(詩)

「全て抱えて。」(詩)

私は進む。

超個体の人類が進む。

退化はない。

退路もない。

ただそこにいる

紛れもない私。

大きな機械。

歯車のひとつ。

知識、愛、言葉。

託された全てを抱えて。

私は歩く。

人類は進む。

悲しみも。

後悔も。

私の全ても。

誰かの全てだったものも。

抱えて。

私達は

これからを生きていく。

退化はない。

退路もない。

人類という大きな機械の

小さな歯

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