この国の不寛容の果てに

この国の不寛容の果てに(4)ロスジェネ世代に強いられた「生存のための闘争」の物語 杉田俊介(批評家)×雨宮処凛

相模原事件を入口に、現代日本を覆う「不寛容な空気」の実像を探求する連続対話シリーズ。第4回は、元障害者介助ヘルパーで『フリーターにとって「自由」とは何か』『ジョジョ論』などの著書がある批評家の杉田俊介さんとの対話です。

解決されないまま放置されたロスジェネ問題

雨宮 杉田さんとは、2000年代にロスジェネの反貧困運動の中で知り合って以来のお付き合いです。フリーターの労働問題と、障害というテーマ

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この国の不寛容の果てに(3)命を語るときこそ、ファクト重視で冷静な議論を 岩永直子(BuzzFeed Japan記者)×雨宮処凛

相模原事件を入口に、現代日本を覆う「不寛容な空気」を多面的に探求する対話シリーズ。第3回は、BuzzFeed Japanで医療や介護、生命倫理などのテーマを取材する記者の岩永直子さんと雨宮処凛さんが対話します。

「命は大切」では植松の論理に対抗できない

雨宮 岩永さんは、ネットニュースサイトのBuzzFeed Japanで、障害や生命倫理に関する興味深い記事を多く手がけてらっしゃいます。相模原

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この国の不寛容の果てにー相模原事件と私たちの時代(2)熊谷晋一郎×雨宮処凛 「生産性」よりも「必要性」を堂々と語ろう

相模原障害者殺傷事件をめぐる、雨宮処凛さんと6人の論者の連続対話。第2回は、脳性麻痺当事者であり、小児科医・東京大学先端科学技術研究センター准教授の熊谷晋一郎さんとの対話です。

自立生活から「当事者研究」へ

熊谷 私は生まれつき脳性麻痺という障害を持っています。脳性麻痺の中でも痙直型と呼ばれるもので、発話には支障がないのですが、常に身体が緊張していて思い通り動かせないという障害です。
私は19

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大月書店通信*第126号(2019/7/31)

「大月書店通信」第126号をお届けいたします。

まもなく戦後74年の夏がめぐってきます。
戦争を体験された方々はみなご高齢です。戦争体験の継承が課題となって久しいですが、(1)体験者の記録を残す、(2)体験していない者が何らかの方法で伝える、の両方を追求しつづけるほかありません。
7月刊行の絵本『焼けあとのちかい』は、この(1)(2)を同時に成し遂げようとしたものといえます。

文章を担当した作

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この国の不寛容の果てにー相模原事件と私たちの時代(1)神戸金史×雨宮処凛

あす7月26日で、相模原市の「津久井やまゆり園」で障害者19人が殺害された事件から3年。「障害者は不幸しか作らない」とした被告の主張は、日本社会に衝撃を与えました。
「生産性」で人の生死を決めるかのような価値観。実は、それはこの事件だけでなく、日本社会全体を覆う「空気」ではないのか。そんな問いを出発点に、作家・雨宮処凛さんが6人の識者と対話を重ねました。第1回は、ご自身も自閉症のお子さんを持つ、R

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