ヒストリエ

【AZアーカイブ】ゼロの蛮人(バルバロイ)ライナーノーツ

おれだ。そういうわけで、ライナーノーツだ。とはいえ10年以上前……過去ログによれば2007年9月23日から11月12日までに投下された作品だ。もはや記憶も曖昧だが、いろいろ思い出してだらだら書き記す。

ヒストリエのトラクスだ。おれが一番気に入っている。おれはルイズのアンタイでもヘイターでもないが、ルイズコピペのやつみたいに熱狂的に愛しているわけでもなく、るるるのルイズから入ったのでそういう印象が

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【AZアーカイブ】ゼロの蛮人(バルバロイ)第十二話

《『王宮日誌 シャルロット秘書録』より》

「そこが、この国々と同じ天地かは分からん。月は一つだし、マジナイ師はもっと弱い。アルビオンもトリステインも聞いたことがない。ガリアは西にあるらしいが、お前のいた国かは分からん」

「『スキタイ』は王族たちの名前で、そいつらが治めている諸部族も、皆スキタイという。緩い連合王国だ。北国で冬は寒いが、平原が多く家畜は良く育ち、水は豊かで農耕にも漁労にも向いてい

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【AZアーカイブ】ゼロの蛮人(バルバロイ)第九話

巨大ゴーレムの肩に乗り、派手に暴れまわるフーケ。少々の攻撃では、ゴーレムに傷は付けられてもすぐ修復し、鉄の拳で粉砕される。本来ゴーレムは城攻め用の兵器でもあるのだ。
「敗残兵どもが、あの『礼拝堂』へ逃げ込んでいく……いや、逃げ出している奴もいるね。あの中にトラクスがいやがるのかもねェ、フフフ」
フーケが不敵に笑う。もう、相手になるようなメイジは殆どいないだろう。しかし、そこへグリフォンに乗った男女

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【AZアーカイブ】ゼロの蛮人(バルバロイ)第七話

《『王宮日誌 シャルロット秘書録』より》

アルビオンの貴族派、『レコン・キスタ』からの使者。
そう、ユリシーズという男は名乗った。逃亡するトラクスとフーケ、それにルイズを『保護』するという。私、ガリア人の『タバサ』は予定外だったらしいが、ルイズと同行するのを条件にアルビオンへ行く事になった。
商人用の馬車に身を隠し、私たちは夜道を港町ラ・ロシェールへ急ぐ。

ルイズの精神は、意地を張ってもかなり

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【AZアーカイブ】ゼロの蛮人(バルバロイ)第五話

鎖に繋がれたトラクスは……いつも叩いてばかりの私を、きっと恨んでたんだろうな……何とか脱出しようとして私を人質にして……

とうとう脱出して、盗賊になって……

でも屋敷に忍び込んだところを、父様に見つかって……
ああ……何て事をするの、トラクス……

父様が死んでしまった………ああ……母様や、お姉様たちまで……
私の……私の家族が死んだのは………私のせい………

私のせいだ……! 私が悪いんだ…

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読書感想文『ヒストリエ11巻』を読んで

※ネタバレあり

私は小説も漫画もほとんど歴史ものばっかり読んでますが、中でもヒストリエはとんでもない作品です。

舞台は古代ギリシア、複雑な生い立ちの主人公「エウメネス」は、並外れた知略と弁舌、時には剣の腕を便りにギリシア各地を渡り歩きます。そして幼い頃の「アレクサンドロス王子」やその父親「フィリッポス」に仕えながら動乱のギリシア世界を生き抜く、というのがこの物語の大筋です。と、今だからここまで

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【AZアーカイブ】ゼロの蛮人(バルバロイ)第四話

《『王宮日誌 シャルロット私書録』より》

蛮人(バルバロイ)のトラクス、ゼロのルイズ、そしてミス・ロングビル。
《ヴェストリの広場》で姿を消した三人が、なぜここで一同に会しているのか。少し考えれば答えは簡単、このミス・ロングビルが、トラクス(ルイズもいるけど)を密かに助けたのだ。

彼女は『土のメイジ』、あの時土の壁を落としてトラクスを捕らえたのはその魔法。ならば、そこから地面に穴を開けてトラク

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【AZアーカイブ】ゼロの蛮人(バルバロイ)第三話

体勢を低くしたトラクスが、右手に血刃を構え、疾風の如く衛兵たちに突進する!

下から肩へ逆袈裟。横を向いて低く真横に、腹。起き上がりながら旋回し、前後の敵の脇腹と胸。立ち上がって真っ直ぐ、喉を一突き。一呼吸の間に、たちまち五人が斃される。楯も鎧も筋骨も、皮膚のようにたやすく切り裂かれる。
「あっぐ……」
包囲網がすぐに遠巻きになった。誰も死神の手にはかかりたくない。背中にルイズを背負い、荷物を抱え

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【AZアーカイブ】ゼロの蛮人(バルバロイ)第二話

《『王宮日誌 シャルロット私書録』より》

私たちが二年生に進級してから、二ヶ月ほどした頃だった。
その日、私は友人のキュルケと一緒に、《アルヴィーズの食堂》で雑談しながら朝食をとっていた。雑談……といっても、話すのはもっぱらキュルケの方だったが……。

「ねえタバサ、聞いた? あの手足を鎖で繋がれた蛮人(バルバロイ)の使い魔。そう、『ゼロのルイズ』の奴隷よ。やっと鎖を外してもらえるんですって。そ

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【AZアーカイブ】ゼロの蛮人(バルバロイ)第一話

《『王宮日誌 シャルロット私書録』より》

それは、トリステイン魔法学院の二年生進級が済んでしばらく経った日のこと。

私は当時『タバサ』と名乗っていたが、風竜を召喚の儀式で使い魔とし、『シルフィード』と名づけて可愛がっていた。

だが、同級生のあの少女は……。

ガチャッ ガチャッ ガチャッ ガチャッ ガチャッ ガチャッ

「うっうっ うっ うっ うっうっ」

学院の中庭。人々が行き交い、憩いの

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