Logophile

Noteに書いた記事を編集してクラシック音楽と英語学習に関する本を出版することが今年の…

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Noteに書いた記事を編集してクラシック音楽と英語学習に関する本を出版することが今年の目標。有料記事を売ってNoteにも貢献します。ニュージーランドからオーストラリア移住して、その次にはヨーロッパに向かいます。AI大好き。学び続けることが人生最大の快楽です。

マガジン

  • クラシック音楽歳時期 2021-2024

    毎日聴いたり演奏したクラシック音楽のためのノート。どんな音楽に触れて思い書いたかを思い出せば、あの頃の自分を思い出すことができる。もちろん誰に読んでもらえてどんな感想をいただけるとかすれば、ますますノートは意義深いものになる。

  • Personal Bookmarks 2023‐2024

  • 英語の愉しい学び方

    最近になって、海外在住の自分は英語を当たり前のように使い続けて暮らしています。そんな自分が改めて英語を勉強しなおし始めました。本格的なアクセント矯正プログラムを受けなおして見つけた日々の新しい発見。素晴らしいです! 再発見した英語の面白さ、語彙、語源や発音、そして英詩の話など。

  • noteのためのノート:自分のための独り言

    2021年4月からの覚え書。自分のために書いている、詩のような思索の断片置き場。The Private Paper of Myself...

  • ジャズとクラシックの交差点

    ジャズとクラシックの源流を探る投稿集です。

最近の記事

  • 固定された記事

私の最愛海外文学10選

こういう印象深いタグがXで流行っていると、わたしがフォローしている方の投稿に書かれていました。 Noteに投稿された、愛してやまない文学作品を挙げてられている方のリストを見て、 と思わずため息をつきました。 最近はAIを学ぶのに忙しくて長編小説なんて読めやしないのです。 昔は本当にたくさんの小説を読みました。 小説が自分の人格形成に与えてくれた影響は計り知れないないのですが、たくさん読んだのは、人生経験の足りなかった若い自分が知識と理論において自己武装するためでした

    • 三等当選しました。有料記事は何度か買って頂いたことがあったのですが(英語喉の話など)今回は自分が有料記事を購入したいです。普段からの感謝も込めてフォロワーさんの自信作(有料)を読んでみたいので「ぜひ読んで」という記事があればコメント欄で教えてください。

      • 完全比の三和音とトルコ行進曲 (後編)

        前編と中編では、オクターヴ間の12の半音を完全に整えるピタゴラス音律には三度の不具合のために和音に唸りが生じてしまい、三和音の響きを完璧に整える純正律はオクターヴ間の12の半音を均等にはできないということがわかりました。 今回は、この二つの調律方法を折衷させることで考案された新しい音律のお話。 最終回です。 中全音律(ミーントーン)の登場純正五度で作られたピタゴラス音律は初期キリスト教会などで単旋律を歌うのに数百年は使われていました。 次第に複旋律音楽が発達すると、三

        • 完全比の三和音とトルコ行進曲 (中編)

          ピタゴラス音律の問題を紹介して終わった前回からの続きです。 今回は表題にした完全比の三和音のお話。 純正律 Just Intonation におけるオクターヴ間の12音の割り出し方について。 ピタゴラス音律と純正律の問題点が理解できると、ようやく私が取り上げたいモーツァルトの「トルコ行進曲」を語ることができるようになります。 数式計算を今回も楽しんでいただけると嬉しいです。数式がややこしいと思われるならば、比率の計算式は読み飛ばしてください。 純正律という三和音によ

        • 固定された記事

        私の最愛海外文学10選

        • 三等当選しました。有料記事は何度か買って頂いたことがあったのですが(英語喉の話など)今回は自分が有料記事を購入したいです。普段からの感謝も込めてフォロワーさんの自信作(有料)を読んでみたいので「ぜひ読んで」という記事があればコメント欄で教えてください。

        • 完全比の三和音とトルコ行進曲 (後編)

        • 完全比の三和音とトルコ行進曲 (中編)

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        • クラシック音楽歳時期 2021-2024
          160本
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          103本
        • noteのためのノート:自分のための独り言
          62本
        • ジャズとクラシックの交差点
          18本
        • Personal Bookmarks 2022
          63本

        記事

          完全比の三和音とトルコ行進曲(前編)

          音階の音の並びと音階の作り出す色調について前回では語りましたが、今回はドレミファソラシドの成り立ち、つまり音階の科学です。 長調や短調や教会旋法といった異なるドレミファソラシドの知識は演奏するうえでとても役立つ実用的な知識ですが、次の疑問をこたえられるようになることであなたの音楽理解はさらなる深化を遂げるのです。 なぜ西洋音楽のオクターヴの中には12音あるのか? どうして7音でも15音でもないのか? このわけを説明するには、 ということを知る必要があります。 二つの

          完全比の三和音とトルコ行進曲(前編)

          調性というカラフルな世界: 大ト短調交響曲

          西洋音楽には、調性という「色」が存在します。 ハ長調やイ短調などと呼ばれる、ドレミファソラシドのことです。 全部で24種類、長音階と短音階の二つのタイプがあり、それぞれ12ずつ。 ハ長調のドレミファソラシドと変イ長調のドレミファソラシドは、同じ音の並びのように聞こえるけれども、音の高さは違うのです。 ハ長調のドレミファソラシドとハ短調のドレミファソラシドは、同じ音から始まるのだけれども、音階の一部の音が異なります。 一般的に長調音階(長音階:ここではハ長調)で書かれ

          調性というカラフルな世界: 大ト短調交響曲

          山歩き:海外生活日記

          最近は余暇にはピアノばかり弾いているので、Noteでもバッハやモーツァルトなど、クラシック音楽のことばかり書いているけれども、今回は一般受けする山歩きのお話。 いつも家にこもって本を読んで、音楽を聴いてピアノばかりを弾いているわけでもないのです。 アウトドアライフを楽しむには最高の土地に住んでいるのですから。 前の日曜日、車で25分、隣町の山を子供達と一緒に登ってきました。 山道では面白い言葉にたくさん出会って、いろんな登山客とも出会って挨拶を交わし。山の上ではおいし

          山歩き:海外生活日記

          十八世紀作曲家たちの創意工夫: 小ト短調交響曲

          三十六年弱の短い生涯に数百曲の作品を遺した、ヴォルフガング・モーツァルトの作品の名前はややこしい。 作品数をあげてみても、遺作のレクイエムはいわゆるケッヒェル(ケッヘル)番号で626なので、全部で626曲なのかといえば、そうではない。 ケッヒェル番号は最初に編纂されたときには確かに626曲だったけれども、その後間違えて含まれていた他人の曲が判明したり、含まれていなかった曲なども見つかり、総数は七百曲以上。でもモーツァルトが最も得意としたジャンルの上演したら数時間にも及ぶオ

          十八世紀作曲家たちの創意工夫: 小ト短調交響曲

          音の回文の言葉遊び:逆さまのメヌエット

          言葉遊びはお好きですか? わたしのハンドルネームは Logophile。 意味は「言葉好き」。そういう名前を名乗るほどに、言葉で遊ぶのが大好きです。 子どもはしりとりや替え歌やアナグラムなど、言葉遊びが大好きなのですが、大人になるとそういう遊びの価値をあまり評価しなくなるのは残念なことです。 たかが言葉遊び、されど言葉遊び。 言葉遊びは実は非常に奥深いものなのですが、日常的な言葉遊び代表のダジャレは「駄洒落」と漢字で書かれるように、「洒落た、瀟洒な」という粋な言葉で

          音の回文の言葉遊び:逆さまのメヌエット

          エッセイ: 美しさについて

          南半球なので、四月は秋の始まり。 常緑樹以外の緑陽は深みを帯びた黄や色鮮やかな赤の着物へと衣替えする。 毎年この季節に秋枯れする我が家の裏庭を清楚な白で彩るアネモネが昨日咲いた。 夏草が衰え始めた頃に顔を見せる我が家の白いアネモネは我が目を楽しませる。 心踊る。 でもわたしの心を喜ばせる秋枯れの美しさは、誰にでも理解されるというわけでもない。 わたしの子供たちは野の花などに見向きもしない。 わたしがよくNoteに書いて解説しているクラシック音楽の不朽の名作を美し

          エッセイ: 美しさについて

          映画「ブルー・ジャイアント」と原作漫画と小説「ピアノマン」

          ジャズってなんだかわからない… たいていの人がそう呟く。 ジャズはもはや昔の音楽なのだけれども、「古典にしてはならない、ジャズは死んではいない」と、新しいジャズを創ろうとする若者たちがいる。 そんな物語を描いているのが、石塚真一の漫画「Blue Giant」。 昨年2023年2月、待望のアニメ映画として初めて映像化されたのは嬉しかった。 原作を連載開始直後の2013年からずっと読み続けてきたのだけれども、十年を超えても、いまだに連載中。 でもこの物語、ありきたりな

          映画「ブルー・ジャイアント」と原作漫画と小説「ピアノマン」

          ピアノのバッハ 12: バッハは笑う

          ゴルドベルク変奏曲の後半部のカノン特集の続きです。 5.6 第六のカノン(六度) 第十八番変奏曲。 拍子はアラ・ブレーヴェ、息の長い二拍子。 Cのような記号に縦線の入った速度記号はルネサンス時代以来の古い記譜法の名残りなので、おおらかに歌う音楽が拍子記号から求められています。 楽譜も伸びる音の多くてたくさんの余白のあり、非常に声楽的。 だから実はチェンバロで演奏するよりも、よりカンタービレなピアノの方が美しいと個人的には思います。 弦楽器や管楽器だとさらに素晴ら

          ピアノのバッハ 12: バッハは笑う

          ピアノのバッハ 11: カノンの技法

          前回からの続きです。 今回はカノン特集。 題して「カノンの技法」。 バッハ最晩年の名作「フーガの技法」のもじりです(笑)。 どの楽器で演奏すればいいのかという楽器指定のない、謎めいた大作「フーガの技法」の他にも、「音楽の捧げもの」という極度に難解な曲集がバッハ最晩年の大傑作として知られています。 今回は「音楽の捧げもの」からお話を始めます。 「音楽の捧げもの」の作曲背景は以下のような具合でした。 バッハの人生の終わりのころの支援者だった、ゴルトベルク変奏曲と深い

          ピアノのバッハ 11: カノンの技法

          ピアノのバッハ 10: 三という数字による構成美

          前回のゴルトベルク変奏曲のお話からの続きです。 1. 神憑った数学的構成グレン・グールドの録音を長年偏愛して聴き続けてきましたが、ピアノ演奏を本格的に独学で始めたのは、クラシック音楽愛好家としてかなり年季が入るようになってからのことでした。 ですので、耳で完全にゴルトベルク変奏曲を誦じてしまってから、幾何学的とも呼びたくなるゴルトベルク変奏曲の不思議な楽譜に初めて接するようになったのでした。 楽譜を読んで驚きました。 ゴルトベルク変奏曲の中の変奏曲たちの構成の素晴らし

          ピアノのバッハ 10: 三という数字による構成美

          映画「オッペンハイマー」:原爆の父は悲劇の英雄ではない!

          作品賞に男優賞を含めた、七つのアカデミー賞を受賞したクリストファー・ノーラン監督の「オッペンハイマー」を映画館で観ました。 わたしは海外在住ですので、公開が見送られていた日本とは違って、いつでも見ることができたのですが、ずっと見ないつもりでした。 「バーベンハイマー」なる言葉が生まれたほどに、超話題の映画だったので、俗受けする映画を好まない事情もあり、ずっとこの映画を敬遠していました。 同時に、この映画を日本国内の映画館で公開しないことは日本人の良心であると内心ほっとし

          映画「オッペンハイマー」:原爆の父は悲劇の英雄ではない!

          ピアノのバッハ 9: 二段鍵盤のための音楽をピアノで弾く

          「ピアノのバッハ」第九回目は、ようやくバッハの鍵盤音楽の最高峰、ゴルトベルク変奏曲です。 バッハが実際に弾いたであろう鍵盤楽器は、オルガンも含めて、チェンバロ、クラヴィコード、フォルテピアノなどがあります。 「ゴールトベルク変奏曲」はよく知られた作曲の由来から知られるように(後述)、本来はチェンバロのために書かれた音楽です。 しかしながら、実際のところ、どんな鍵盤楽器でも演奏が可能です。 非常に優れた多声音楽として書かれているので、どのような編成の室内楽に編曲して演奏

          ピアノのバッハ 9: 二段鍵盤のための音楽をピアノで弾く