ル・コルビュジエの知られざる「マニフェスト」 (山村健)

山村健の「建築家の書斎から」第2回
“Vers une architecture” by Le Corbusier  1923年出版
『建築をめざして』 (SD選書21)
著:ル・コルビュジエ  訳:吉阪 隆正 鹿島出版会 1967年発売

建築学科に入ってまず覚える建築家はル・コルビュジエではないか。
入学直後の建築学科生に尋ねると、ガウディとル・コルビュジエの知名度が圧倒的に高い。日本では国立

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カブトビール半田赤レンガ建物

今回は愛知県半田市にある赤レンガ建物について書きたいと思います。

皆さんは「カブトビール」をご存知ですか?

カブトビールは明治時代に造られていたビールでサッポロ、キリンなどのビールメーカーに肩を並べ、地方では最大シェアを誇りました。明治三十三年にパリで開かれたパリ万国博覧会では金賞を受賞を受賞するほどでした。

カブトビールの醸造所として使われていたこの赤レンガの建物は明治三十一年に建てられた

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旧赤阪小学校講堂③-地域のお宝さがし-25

所在地:〒484-0000 犬山市内山1

■移築がはじまる■
●移築計画●
前回も少し触れましたが、今回は、移築を担当した建築家池田谷久吉氏が作成した、移築前の校舎平面図(図1)、講堂立面図(図2)をもとに移築の経緯などをみます。

図1

図2

図1によると、移築は、第1期で北部の講堂に接続する教室・物置・便所など、第2期で西部の教室・玄関、南部の職員室・湯沸場などが解体される計画でした。こ

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スターバックス神戸北野異人館店(旧フロインドリーブ邸)

今回は神戸市の北野異人館街にあるスターバックスです。

この建物は明治四十年に建てられた木造二階建ての洋風建築の住宅で元々は現在の場所から少し離れたところに建っており当初はアメリカ人が所有していたそうです。その後ドイツ人フロインドリーブが所有者となったので旧フロインドリーブ邸とも呼ばれています。

平成七年に起きた阪神・淡路大震災で被害を受け、壊される予定でしたが神戸市が寄贈を受けた後、現在地に再

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旧三笠ホテル

今回は長野県軽井沢町にある旧三笠ホテルについて書きたいと思います。

旧三笠ホテルは明治三十八年に竣工、翌年の明治三十九年に開業した日本人による純西洋風建築のホテルです。

明治・大正時代には文化人や財界人の著名人が宿泊し、「軽井沢の鹿鳴館」と呼ばれました。

↑は客室の写真です。どの部屋もかなりお洒落な感じです。

開業当初は外国人の利用者が多かったようですが次第に大隈重信や渋沢栄一も泊まった

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旧赤阪小学校講堂②-地域のお宝さがし-24

前回は、旧赤阪小学校講堂の建築年、移築元などに関する説のうち、A・B説を検討し、以下のことが分かりました。

【A説・B説検討の結果】
①建築年:講堂の建築年代は、明治20年(1887)頃と思われる。
②移築元:A説の堀川小学校は堀川尋常小学校であった。
B説の堀川尋常小学校は、明治30年頃綿屋町にあり、大工町になかった。
③所在地:明治30年頃に大工町にあったのは盈進高等小学校で、同校は明治42

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旧赤阪小学校講堂①-地域のお宝さがし-23

所在地:〒4840000 犬山市内山1

赤阪小学校講堂(図1~3、以下講堂)は、昭45年(1970)に明治村に移築され、平成15年(2003)に登録文化財になっています。

図1

図2

図3

この建築には、建築年、移築元などに関して複数の説があります。ここではそれらを紹介し、検討します。

■諸説の内容■
講堂の建築年と移築の経緯などに関する説を、少し長くなりますが、引用します。
A『村誌

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秋田旅行記(2018.4)その4(ミョーチキリン日記#114)

2018年4月28日、15時頃。

四同舎1階のお座敷の部屋を見学し終わった僕は2階へと上がるため、階段のあるエントランスホールに向かった。

宙から降りてきた石板が、地表に落ちる寸前で止まったかのような、どこか神秘的な印象を漂わせる螺旋階段。
その1段目に足を乗せる。踏み込んだ感触から、ソリッドな見た目の印象よりとても頑丈な造りに感じられた。続けて、ゆっくりと2段目にもう片方の足を乗せる。さらに

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