「良いポートレートとは何か」という問いは普遍的ですが、マッカリーが1つの答えを出しています。 尊厳です。「人間の尊厳が写っているか」が、1つの基準です。 マッカリーの作品は多分にオリエンタリズム的ですが、間違いなく写真の正典(Canon)でしょう。
人の脳は顔を優先的に認識します。 画面に顔があると、背景は顔=人物の説明となります。よって写真が物語を暗示し、時間性を纏います。 画面全体を構成する際には、顔それ自体がプンクトゥム性を帯びます。