浦島太郎が玉手箱で老人となる、という結末は実は乙姫による救済ではなかったかと夢想する。老いた男性はただの老いぼれのこともあるが、老賢者にもなり得るからだ。大人になれない少年をどうにかするには、現実の年齢に気づかせるしかない。そのまま亡くなった話も、鶴になって空を舞った話もある。
深層心理学の「深層」って単語が好きなんだけど、心に関する問題を、上下、前後、左右で捉えず、表層ー深層で捉えたとこが、自分の実感ともピッタリくるからだと思うようになった。 「自分の心」について、優劣に繋がりかねない上下や、時間的な前後、他者との比較が必要な左右では捉えきれない。