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冬のさんぽ道。私のパワースポット。

春の訪れを心待ちにして
冬の終わりを告げる前の季節。

私には特別な場所があります。

冬の朝。

外に出ると、冷たい空気が
肌を刺すような痛みを伴って
私のからだを目覚めさせてくれます。

呼吸するたびに、私の中から白い息が
空に舞い上がり消えていきます。

白い息は、魂のようにも見えて
魂を生み出しているような
ちょっと不思議な気持ちになります。

抜け出した魂から
私を見下ろすことは
できなかったから

やっぱりただの白い息です。

特に寒い日だけの特別な時間。

しっかり防寒して
起きたばかりの街を歩き始めます。

街は寝ぼけているように見えて
信号待ちの車たちは
混雑し始めているところもあります。

朝、早いんだって思いながら
でも、散歩道は誰の足音もしなくて
私の足音だけが聞こえます。

まるで誰もいない早朝の神社の静寂さを
貸し切りしたみたいに感じます。

道ばたに目を向けても
冬は花が少なくて

でも冬の寂しさを補うかのように
霜に覆われた草がお砂糖を
まぶしたように煌めいています。

そして空に視線を向けると
そこには鳥さんがいます。

五線譜の上に並んだ音符たちは
私のもとにも届いてきて
散歩中の音楽になります。

ときには樹木を、ジャングルジムのように遊んでいて
ときには道路の上を、ステップしています。

シジュウカラやスズメが
楽しそうに目の前を通り過ぎていくと
それだけで幸せな気持ちになります。

すごく冷たいけれど風もなくて
穏やかで静かな時間が流れていきます。

この時間がたまらなく好きです。

私が向かう場所は、私のパワースポットです。

パワースポットは、大地や自然のエネルギーが感じられる場所のことです。

それは誰かにとっては
神社かもしれなくて

また誰かにとっては
森林かもしれません。

八百万の神のように、きっと
あらゆるところにパワースポットがあって

それは
海だったり
山だったり
公園だったりします。

空を見上げて癒されたら
そこはもうパワースポットのようです。

今の私にとっては、それは田んぼです。

もちろん神社にも行くことはあります。
訪れるパワースポットは
ときどき変わることもあります。

今は田んぼが好きです。

夏や秋の田んぼのように
風に揺れる稲穂は見られないけれど

冬の季節は、収穫が終わったあとの
お休み中の田んぼを見ることができます。

ところどころに刈られていない
冬枯れした稲穂が残っていたりします。

刈られたあと
残された稲の株も
露出した土も

新しい季節を迎えるための準備の期間です。

水も稲もない田んぼの土の上を
子どものように歩いてみたいなって想像すると
楽しい気持ちになります。

それは他の季節にはない楽しみです。

どうして田んぼが好きなんだろう?

子どもの頃にもあって
でもどこにでもあるわけじゃなくて
ノスタルジーを感じさせるから?

田んぼの上は何もさえぎるものがなくて
ずっと遠くの方まで見えるから?

人間が作ったものと自然が作ったもの
その2つが調和したようだから?

毎日食べるお米が生まれる
命を育んでくれる場所だから?

それがお母さんのお腹のなかのような
温かくて優しい場所に感じられるから?

その全部かもしれません。

私は陽射しの光を浴びながら
ただぼんやりと田んぼを眺めます。

noterさんの記事で「何にもしない日」「ぼーっとする時間」を
お見かけました。

田んぼは、ゆったりとした時間が流れていて
ぼーっと何にもしないを楽しむ時間にピッタリです。

田んぼ時間は、メンタルにもすごく良くて
そんなに神社とか行っていないのに
ほぼ毎日健康でいられるのは
田んぼのおかげかもしれません。

行く途中にも、小さなパワースポットがあふれています。

田んぼは特別な場所でも
パワースポットでも
ないかもしれないけれど。

私にとっては、特別な場所で
心が安らぐパワースポットです。

noteも冬の田んぼで
四季を一巡しました。

よろしければ他の季節の田んぼもどうぞ。

最後までお読みいただきありがとうございます。
みなさんの毎日が素晴らしいものでありますように。

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