風車探偵 #シロクマ文芸部
風車を手に持ち、息を吹きかけてクルクルと回しながら、その探偵は現れた。
「皆さん、お待たせしました。犯人が分かりましたよ」
陸の孤島の古い屋敷に集められた男女五人。
彼らはみな、屋敷の当主から招待状をもらったと言ってやってきたが、奇妙なことに屋敷の当主は招待状など送っていないと言う。
五人の中には「当主が嘘をついているのではないか」と疑っている者もいたが、「せっかく来られたのだから今日はお泊まりください」と当主が言うので、全員大人しく宿泊した。
しかし、朝になり当主が姿を