定期的な運動には、睡眠の質を高めたり寝つきを良くするなど多くの利点があります。運動後は身体がリラックス状態に入りやすく、不安も減らしてくれます。

　しかし、「寝る前に運動をしてしまうと、興奮しちゃって眠れなくなるんじゃないの？」というのがよくある疑問ですよね。今回は就寝する何時間前なら睡眠に影響がないのか、どんな運動がオススメなのかについて解説していきたいと思います。

寝る90分前に運動しても問題ない？

　ある小規模な研究では、12人の健康な男性に3日間研究所に来てもらい、彼らはそれぞれ...

1日目:中等度の有酸素運動を30分間
2日目:中等度の筋トレ（無酸素運動）を30分間
3日目:何も行わない

これらを試してもらいました。

　この研究は就寝する90分前に全て行ったのですが、彼らの体温と睡眠の質を測定した結果、中等度の夜間の運動が参加者の睡眠に影響を与えないことが判明しました。

　そして別の研究でも似たような結果になっており、16人の男性と女性が中等度の運動を異なるタイミングで終えた後に睡眠の質を測定した研究でも、研究者は、夜間の運動が参加者の睡眠能力を乱さなかったと結論づけました。

中強度の運動なら就寝90分前に終わらせれば問題ない！っていうのはすごいですね。ちなみに中強度の筋トレというと、だいたい自分の60％くらいの力で行えるレベル。

中強度の運動ってどれくらいの運動なの？

　中強度の有酸素運動や筋トレってどんなものがあるの？という質問がSNSの方でも多いので例をあげると…

〇中強度の運動

• ヨガ

• 走らない程度の早歩き

• 階段の上り下り（走らない）

• のんびりとサイクリング

• のんびりと泳ぐ

• 扱える最大重量の半分程度を数回

このような運動ですね。目安としてはギリギリ笑顔で会話ができるレベル。ちなみに強度が高い運動は...

〇高強度の運動

• サッカー

• バスケットボール

• ランニング

• 縄跳び

• ジャンプスクワット

• HIIT

　こんな感じ。考えただけでも息が上がりそうで辛そうなものばかり。「これをしたらすぐに息が上がりそう！明日筋肉痛になりそう！」と感じたものは大体高強度の運動に分類されると思うので、そのような運動は就寝90分よりも前に終わらせておこう。