見出し画像

「気づいた時にはもう遅い」

ミシェルウェルベック著・服従を読んだ。

簡単なあらすじは、

2022年のフランス大統領選で、極右でファシズムに近い国民戦線と、移民から生まれたイスラム党の候補者2人に絞られる。

その究極の選択を迫られた国民は、イスラム党を選びフランス初のイスラム政権が誕生する。

政権交代を機にじわじわと確実に変わっていくフランスで生活している主人公が、アイデンティティを崩されるレベルの今までにない虚無感・焦燥を感じ改宗する物語。


とてもSF小説とは思えないほどリアルに感じたし、

もっというと他国の話とも思えなかった。

この本を読んで

時代は確実に変わっていることをもっと深く理解しようと思った。




移民問題って世界的な問題で受け入れようと努める国もあれば、

排除するような動きだってある。

アメリカはあからさまだし、色んな国がやっている。

日本だって移民にはかなり厳しく冷たい。

(移民っていうか、日本で働いて暮らす外国人だけど。)

まじで、外国人に対してクソな実習制度をやっているニュースを見ると胸クソが悪くなる。

調べれば色々出てくるけど、

えっ、日本ってこんなこと外国人に対してやっちゃってんの?

と思うはず。

でも、日本もいずれ外国人に頼らなければ機能しなくなる。

というか、すでにそうなっている。

外国人と共存することができないと日本は速いスピードで崩壊することは、

歴史をみてもハッキリわかる。

なのに、外国人に対しての受け入れ方がおかしすぎる。

時代は変わっているのに、頭が堅いままで、変化をできないからそうなっているんだ。

文明は殺されるんじゃなく、自殺するんだ。

服従の中であったセリフだけど、ほんとにこのまま変化をしないままだと自殺するだろう。





「理解しなければならないのは、時代は変わったということです」

これも服従の中のセリフ。

時代は確実に変わっている。それをどれだけ理解しているか?


変わっていることを理解するなんて大前提なのに、

それすらできていなく、変化に対応できていない人が多いなと感じる。

今の時代は変化のスピードが速いとはいえ、時代が変わっていることにしっかり目を向けるべきで、しっかり考えるべきだ。

誰が誰に何をしているのか?それをやるとどうなるのか?自分にはどんな影響を受けるのか?

をメディアやSNSの情報に煽られず流されず、しっかり自分で情報を掴んで読み取るべき。


特に若者含め日本は政治経済に疎い人が多い。

(まぁ、そういうクソな教育を作ってる権力者のせいなんだけど)

特に政治経済に今こそ自分で勉強して目を向けないと

この先、日本でもまともに生きていくことすら危ういと感じる。

ほんと、世界的にみても日本は色々おかしいから。


自己同一性や帰属意識に対して積み上げた知識教養は弱く、服従することで幸福を得れる宗教は強い。

と、解説には書いてあり確かになと思った。

だけど、脆くても知識教養を身につけるべき。

物事を知ってるのと知らないのとでは、見える世界が大きく違うんだから。

確実に時代は変わっていき、目に見えるような変化は少しずつ起きている。

気づいたときにはもう遅いなんてことにならないように、

今こそしっかり目を向けろ。



この記事が参加している募集

推薦図書

note感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?