S.Toma

アートとか広告とか、決まったテーマはありません。

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アートとか広告とか、決まったテーマはありません。

記事一覧

美術の時間〜聖母マリアの好きな服の色は青〜

美術を楽しむためには、 ・理屈抜きに、感覚的に楽しむ部分(右脳) ・知識を使って、ロジカルに楽しむ部分(左脳) の両面がある。 余談になりますが、 美術高校や、美術大…

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4年前
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六本木クロッシング2019展:つないでみる #2

前記事に引き続き、 六本木クロッシング2019展:つないでみる のレポートです。 《景体》by目 について。 作家曰く、 「私たちは海の景色そのものに近づくことはできな…

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5年前
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六本木クロッシング2019展:つないでみる

表題の展覧会を見てきたので、 そちらのレポートをします。 僕が面白かった作品は2つ。 1つ目は、 《デコレータークラブ―ピンクの猫の小林さん―》by飯川雄大。 一言で…

S.Toma
5年前
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未来を創造するテクノロジーカルチャーの祭典「Media Ambition Tokyo 2019」

表題のこちらのレポートを。 私が気になった作品は、 ビジュアルデザインスタジオ WOW 『YADORU』。 作品を一言で言うと、 こけしにプロジェクションマッピングを施した…

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5年前
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不確実性の時代にアート思考をどう活かすか #2

さて、前回に引き続き、 不確実性の時代にアート思考をどう活かすか のセミナーの続きを。 前回だけを見ると、 「アート思考の何がいいの?(笑)」 という印象しか持たな…

S.Toma
5年前
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不確実性の時代にアート思考をどう活かすか

原宿駅からほど近い、 THINK OF THINGSというスペースにて開催された、 表題のセミナーについて、私見交えてレポートいたします。 モデレーターは、 uni'pue代表:若宮和…

S.Toma
5年前
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CES2019について

CES報告会に参加したので、その中で面白かった事例を1つ共有します。 そもそも、CESってなんだ? という方もいらっしゃることかと思いますので、概要です。 ラスベガス…

S.Toma
5年前
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『UNDERTALE』というゲームについて。

前回記事にて、ゲームにて書いたこともあり、 先日クリアしたゲームについて書いていきます。 『UNDERTALE』とは、2015年に、アメリカのインディーズゲームが発端で、 100…

S.Toma
5年前
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In a Gamescape 〜ヴィデオ・ゲームの風景、リアリティ、物語、自我〜について

ICCで開催されている、表題の企画展を観てきた。 展覧会概要としては、ヴィデオ・ゲームは現代の社会のありようを見出すもの。 ということらしい。 ヴィデオ・ゲームがも…

S.Toma
5年前
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落合さんと同世代から見た、 『質量への憧憬〜前計算機自然のパースペクティブ~』について

先日、滑り込みで表題の展示を見てきた。 展示タイトルは、質量への憧憬。 展示テーマを簡潔にいうと、、 「あらゆるものがデジタルになっているが故に、デジタルの世界か…

S.Toma
5年前
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アナログとデジタル、どちらが尊いか

こんにちは。 アナログとデジタルの話を『描く』という行為をテーマに書き始めたいと思います。 最近、打ち合わせでよくみるiPad。 正直、1万円の『Apple Pencil』にはひ…

S.Toma
5年前
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「終わりのむこうへ:廃墟の美術史」

こんばんは。 表題の展覧会を見て、思ったことを書いていきます。 渋谷区立松濤美術館という、中々ディープなところで開催されている、 ニッチなテーマの展示会。 気にな…

S.Toma
5年前
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水戸芸術館 霧の抵抗について

水戸芸術館で行われている展示、 『霧の抵抗』by中谷芙二子さん について書きたいと思います。 ※展示期間は本日までとなっております。 中谷さんといえば、霧を発生させ…

S.Toma
5年前
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フォーエバー現代美術館

WACOL STUDYHALL KYOTOで行われている、 「神楽岡 久美 個展 身体と世界の対話 vol.2」に行くつもりが、 タイミングが合わず、代わりに、 2019年2月28日(木)をもって、…

S.Toma
5年前
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展覧会を観に行く

年末ですね。。 京都で行われているこの展示、 https://www.wacoal.jp/studyhall/gallery/event/article88482 に行ってきたいと思います。 後ほどレビューいたします!!

S.Toma
5年前
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番外編 セミナーレポート#3

【セミナーレポート】 六本木アートカレッジ2018「自分と、アートと、ビジネスと。」 第2回セミナーテーマ ビジネスがアートから学ぶべきこととは? こんばんは。 表題の…

S.Toma
5年前
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美術の時間〜聖母マリアの好きな服の色は青〜

美術の時間〜聖母マリアの好きな服の色は青〜

美術を楽しむためには、
・理屈抜きに、感覚的に楽しむ部分(右脳)
・知識を使って、ロジカルに楽しむ部分(左脳)
の両面がある。

余談になりますが、
美術高校や、美術大学に進学する学生は、
小さいときに美術が好きだった人が多いため、
右脳として美術の楽しさに気づいた人が多く、
“感覚派”の人が多い。

一方、大学院になると、後天的に美術を好きになった人が多くなり、
“理論派”の人が多い印象でした。

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六本木クロッシング2019展:つないでみる #2

六本木クロッシング2019展:つないでみる #2

前記事に引き続き、
六本木クロッシング2019展:つないでみる
のレポートです。

《景体》by目
について。

作家曰く、
「私たちは海の景色そのものに近づくことはできない。
 近づけば波になり、さらに近づけば水になる」

たしかに、その通りだ。
海というのは、景色であるから、
実は、海というイメージに物理的に近づくことができない。

こういう現象って、結構他にもある。

例えば、雲。
山登

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六本木クロッシング2019展:つないでみる

六本木クロッシング2019展:つないでみる

表題の展覧会を見てきたので、
そちらのレポートをします。

僕が面白かった作品は2つ。

1つ目は、
《デコレータークラブ―ピンクの猫の小林さん―》by飯川雄大。

一言でいうと、超巨大な猫の置物。

キャプションには、
「この猫は写真に全身を収めることができませんよ」という意味の記載がある。

試してみたが、たしかにうまく収まらないサイズ。

鑑賞者自身が感じた驚きを、写真に収められない、
とい

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未来を創造するテクノロジーカルチャーの祭典「Media Ambition Tokyo 2019」

未来を創造するテクノロジーカルチャーの祭典「Media Ambition Tokyo 2019」

表題のこちらのレポートを。

私が気になった作品は、
ビジュアルデザインスタジオ WOW
『YADORU』。

作品を一言で言うと、
こけしにプロジェクションマッピングを施した!
というもの。

こけしの形をした像に、
こけしの表情が映され(怒ったり、笑ったりする)、目まぐるしく変わる。
(中には、高速に回転しているものも!)

ポイントは、実際の人間の顔(こけしの本場、山形の方々か、来場者の方)

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不確実性の時代にアート思考をどう活かすか #2

不確実性の時代にアート思考をどう活かすか #2

さて、前回に引き続き、
不確実性の時代にアート思考をどう活かすか
のセミナーの続きを。

前回だけを見ると、
「アート思考の何がいいの?(笑)」
という印象しか持たないと思います。

ずばり、アートがデザインとロジックより強力な部分は、
情動力だといいます。

ここで、Amazonの事例を。

Amazonは、今でこそ日用品から家電や自転車なんてものまで、
幅広く商品を取り揃えていますが立ち上げ時

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不確実性の時代にアート思考をどう活かすか

不確実性の時代にアート思考をどう活かすか

原宿駅からほど近い、
THINK OF THINGSというスペースにて開催された、
表題のセミナーについて、私見交えてレポートいたします。

モデレーターは、
uni'pue代表:若宮和男さん。

ゲストは、
メディアアーティスト:市原えつこさん。
資生堂 R&D戦略部 R&D戦略G マネージャー:中西裕子さん。

まず、アート思考を考える前に、
アートについて、整理したい。

よく引き合いに出さ

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CES2019について

CES2019について

CES報告会に参加したので、その中で面白かった事例を1つ共有します。

そもそも、CESってなんだ?
という方もいらっしゃることかと思いますので、概要です。

ラスベガスで開催される家電製品中心の業界向けの見本市。
展示会には多くの新製品が出品され、プロトタイプ(試作品)も多い。
つまり、最先端の家電が発表される場所なんですね。

さて、その報告会の中で、個人的に一番気になった事例をご紹介。

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『UNDERTALE』というゲームについて。

『UNDERTALE』というゲームについて。

前回記事にて、ゲームにて書いたこともあり、
先日クリアしたゲームについて書いていきます。

『UNDERTALE』とは、2015年に、アメリカのインディーズゲームが発端で、
100万本以上の売り上げを記録。
爆発的人気(日本でいう、ポケモンぐらい売れた)を誇り、今では、任天堂スイッチに移植版が発売されているほど。
資金はクラウドファンディングで調達し、
ほぼ1人で制作したというのも驚きです。

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In a Gamescape
〜ヴィデオ・ゲームの風景、リアリティ、物語、自我〜について

In a Gamescape 〜ヴィデオ・ゲームの風景、リアリティ、物語、自我〜について

ICCで開催されている、表題の企画展を観てきた。

展覧会概要としては、ヴィデオ・ゲームは現代の社会のありようを見出すもの。
ということらしい。
ヴィデオ・ゲームがもたらす世界観について考えることが、展覧会の狙い。

流行としても、ゲーム文化は、今脚光を浴びている。
文化庁メディア芸術祭においては、度々ゲームの姿を見るし、今年、
東京芸大の大学院映像研究科に、「ゲームコース」が新設されたことからも

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落合さんと同世代から見た、 『質量への憧憬〜前計算機自然のパースペクティブ~』について

落合さんと同世代から見た、 『質量への憧憬〜前計算機自然のパースペクティブ~』について

先日、滑り込みで表題の展示を見てきた。
展示タイトルは、質量への憧憬。
展示テーマを簡潔にいうと、、

「あらゆるものがデジタルになっているが故に、デジタルの世界からものを見ていると、
 アナログの世界にあった小さな違和感とか、ふだん僕らが見てこなかった美しさとかが
 見つかるんじゃないかと。それを探しているんですよね。」という落合さん。

確かにその感覚はあるし、私と同世代の落合さんの感じる美し

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アナログとデジタル、どちらが尊いか

アナログとデジタル、どちらが尊いか

こんにちは。
アナログとデジタルの話を『描く』という行為をテーマに書き始めたいと思います。

最近、打ち合わせでよくみるiPad。
正直、1万円の『Apple Pencil』にはひるみますが、、、なんだか使い勝手がよさそう。
一方、紙でもいいんでないかなぁ、とか思ってしまう自分もいる。

先日、こんな記事を見つけました。

iPadに落ちた水滴が、まるでアナログの紙ににじむインクのような
効果を生

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「終わりのむこうへ:廃墟の美術史」

「終わりのむこうへ:廃墟の美術史」

こんばんは。
表題の展覧会を見て、思ったことを書いていきます。

渋谷区立松濤美術館という、中々ディープなところで開催されている、
ニッチなテーマの展示会。
気になってしまったので、足を運びました。

テーマはずばり、廃墟の絵。

時代は、大きく言うと2つ。
ジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージという、
16世紀の版画家の巨匠の作品と、
現代の廃墟の画家、元田久治氏の作品。

「古代アッピア街道

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水戸芸術館 霧の抵抗について

水戸芸術館 霧の抵抗について

水戸芸術館で行われている展示、
『霧の抵抗』by中谷芙二子さん
について書きたいと思います。
※展示期間は本日までとなっております。

中谷さんといえば、霧を発生させる作品で有名(霧の彫刻)です。

大阪万博から始まり、世界各地で霧の彫刻を発表されている巨匠の一人。

展示は、屋外のインスタレーションから始まり、
霧の彫刻のスケッチなどの制作プロセスや、プロポーザルが展示されています。

アーティ

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フォーエバー現代美術館

WACOL STUDYHALL KYOTOで行われている、
「神楽岡 久美 個展 身体と世界の対話 vol.2」に行くつもりが、
タイミングが合わず、代わりに、
2019年2月28日(木)をもって、閉館してしまう、
京都は祗園にある、フォーエバー現代美術館(https://fmoca.jp)へ行って参りました。

こちらでは、草間彌生「永遠の南瓜展」が開催されておりましたので、
そちらのレポートを

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展覧会を観に行く

年末ですね。。

京都で行われているこの展示、
https://www.wacoal.jp/studyhall/gallery/event/article88482
に行ってきたいと思います。

後ほどレビューいたします!!

番外編 セミナーレポート#3

【セミナーレポート】
六本木アートカレッジ2018「自分と、アートと、ビジネスと。」
第2回セミナーテーマ
ビジネスがアートから学ぶべきこととは?

こんばんは。
表題のレポートを共有します。
六本木アートカレッジ
art.academyhills.com

モデレーターは、
スマイルズ代表:遠山正道さん。
ゲストは、
一橋大学教授:楠木健さん、
俳優:山田孝之さん。
各々、アートとビジネスの関係

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