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カクヨムにて現代ファンタジー(?)作品を投稿しました。noteに挙げているものとは少し毛色の違う話です。他人の子どもを平気で叱れる、化石のようなカミナリおやじが主人公です。よろしければ、ぜひぜひ。
『トオルおじさんの電撃的な日々』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881660180
つい最近のことですが、『こちらあみ子』を読んで衝撃を受け、でも著者の今村夏子さんはWikipediaで「半引退状態」と書かれていて、新作は読めないのかなあと消沈していたところ、芥川賞候補のニュースが。ここ数日で一番興奮しました。
ミスターバッカルコーンズ
黒いシルクハットをかぶった口髭の紳士はミモザの咲き乱れる彼の庭に白いテーブルを置いてお茶を楽しんでいた。
細く長い足を組み、カールさせた髭をときおりピンと伸ばし、離してくるっと元に戻る様子を眺める遊びに興じていたが、しばらくしたら飽きてしまいポケットから鎖のついた懐中時計を出した。
時計の針をしばらく眺めた後、紳士はふぅと溜め息をついてお茶を一口すすった。
すると小さな羽虫がどこからか飛んで