杉本賢治

札幌で人文社会系のインタビュー活動をしています。自由と社会を軸に考えつつ、最近は道外にも取材に行っています。インタビューサイトURL https://www.kenjisugimoto.net/

『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』感想

あらすじ

大ファンであるブレイディみかこさんの新刊がこのところ立て続けに出た。岩波書店からは『女たちのテロル』。そして本日紹介したい新潮社からの『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』である。

内容はブレイディさんの息子さんのセカンダリースクール(11歳から16歳まで通う日本の中学校に該当するもの)でのさまざまな体験を綴ったもの。乳幼児期はブレイディさんが働くいわゆる「底辺託児所」に通い

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百年安心ラジオと革命的端末時代

去年秋の地震で2日近くに渡る長時間の停電の際、情報源として大きな力になってくれたのはラジオだった。
それまではラジオ単体で聴く機会が本当になかったので、いざ震災後の停電の際、たまたま大昔の小型ラジオが見つかり、電池も消耗していなかったのは偶然の幸いだった。(そもそも停電が40時間も続くとは思わなかったので、見つかって使えると気づいても最初はごくごく、「ああ、良かった」程度だった)
それにしてもその

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日本の面影

母校の大学で最近、もぐりとして日本の近代、近代の黎明期の精神の発展性と失われゆく精神、とでもいうべき講義を聴講しています。とりわけ小泉八雲による日本人の近代化への向かいかたへの危惧と、失われゆく日本人の感性についての愛惜ある記述は興味深く、とても考えています。

思うに小泉八雲の目にし、耳にする日本の音や自然、のみならず人々の風景は、雄々しさもゆかしく見ていたと思いますが、それ以上にはるかに、研ぎ

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Interesting drug  Morrissey

悪い奴らがのしてきている

悪い奴らがのしてきている

他の人間の生活を脅かして

自分の身を守っている

悪い奴らがのしてきてる

借金を抱えた新婚夫婦は

本当に物を持った気がしたことなんてあるのだろうか

借金を抱えた新婚夫婦は

本当に物を持った気がしたことなんてあるのだろうか?

こんな みんなの夢を叩き壊して回るような政府の政策のもとじゃ

ああママ ああパパ

はじめ貧けりゃ一生貧し

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映画『記者たち』を観てきた

●国家的な嘘の大手振り

映画『記者たち』を観てきた。
内容はイラク戦争においてアメリカ政権が最初から911テロに乗じてイラクに戦争を仕掛ける目的でイラクのサダム・フセインがビン・ラディンとつながっているという嘘、大量破壊兵器を隠し持っているという嘘に対して地方新聞への配信ネットワークの記者(主に二人)と編集長が真実を追求し、アメリカ政府の嘘でイラクへと戦争に仕向けられる方向に対して疑義の取材をし

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平野直己さんインタビュー(北海道教育大学札幌校教授) 生涯発達の心理を語る

●このインタビューはもともとは思春期、青年期の発達に関する「自立」について、その際に起こるつまづきなどの問題などを含めて伺うのが主目的でしたが、当時から自分が老いた両親を看ている過程で「自立とはそもそも何だったのか?」という新しく湧いてきた問題意識が生じつつありました。そこで精神分析理論を軸にセラピーなどの臨床心理カウンセリングを行なっている北海道教育大学教授の平野直己先生に率直に想いを伝えてそれ

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