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好きな一冊:AN AMERICAN VISION:THREE GENERATIONS OF WYETH ART

アンドリュー・ワイエスを知るきっかけになった一冊です。

出会いのはなし

私の大好きな画家、アンドリュー・ワイエスに出会ったのは、ニセモノのおじいちゃん(わたしだけの通称、愛情をいっぱいくれた大好きなおじいちゃん)のお家の本棚だった。
母の仕事が、ニセモノのおじいちゃんの身の回りの世話だった頃、小さかった私もほぼ一緒にいて、家族と同じくらい時間を過ごしていた。
絵が大好きなニセモノのおじいちゃんの書棚には画集が沢山あった。何気なく惹かれて開いた本は、画家ファミリー、ワイエス一家三世代の本だった。英語が分からないので絵だけ見ていたら、繊細で静寂な雰囲気を持つアンドリュー・ワイエスの水彩画に心を奪われた。静かで凛とした空気、冷たいような寒いような、なのにどこか焚き火のように暖まるような。そんな世界が広がっていて大好きになった。その世界はとても居心地が良かった。
一度だけ行った回顧展は、まだ彼が生きていた時で、彼が消えてしまう前に、作品を観れたことがとても嬉しかった。

彼の、人を描いていない作品が好きだ。
漁師網を干していたり、室内の静かな窓辺、雪の残る草原、鹿のいる森など。

ワイエスの絵は、ニセモノのおじいちゃんの部屋と共に思い出される。
思い出しながら、書棚を眺めて見つけた事を思い出す。わたしの中の喪失感とワイエスの描く静けさに、親和性を感じて嬉しくなる。

思い出深い、しあわせな本なのです。

アンドリュー・ワイエスについて少しだけ

アンドリュー・ワイエスはアメリカの画家(主に水彩画)です。
わたしの中では、エドワード・ホッパーやポール・オースターの静けさと近しいイメージがあります。
彼が住んでいる場所から、その周辺を作品の対象としていおり、秋や冬のような静寂な世界をリアルな画風で捉えています。
静かで寂しく、しかし守られているような暖かい眼差しを感じる作風が大好きです。

▪️もっと詳しく:
アンドリュー・ワイエス
クリックするとWikipediaへ

あとがき

今回は、大好きな画家を知るきっかけになった
一冊を選びました。
懐かしい思い出も一緒に思い出されて、今回の記事を書く事でしあわせな時間を思い出す良いきっかけになりました。

読んでくださる方の、素敵な思い出もこの記事をきっかけに蘇ったら嬉しいな、と思います。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます!とっても嬉しいです。

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