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言の葉を書き綴っています🌸古くから愛されてきた和歌の現代語訳詩や、好きなものを自由に発…

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言の葉を書き綴っています🌸古くから愛されてきた和歌の現代語訳詩や、好きなものを自由に発信していきます。

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固定された記事

あらためまして、自己紹介。

そういえば 自己紹介を書いていなかったので、 あらためて書いてみます。 わたしはふだんは お花にかかわる仕事をしながら、 大好きな万葉集の勉強を続けています。 年齢…

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1年前
98

こちらは翁咲きの芍薬。

「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」とは、美人のうつくしい立ち振る舞いをあらわす言葉。

ただそこに居るだけで花のような存在感があって、凛としたオーラをまとっている女性が持っているもの。

やはりそれは品格でしょう。

背筋が伸びる思いがします。

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1日前
4

小説「春枕」第三章〜夕されば蛍よりけに燃ゆれども(2)〜

(つづき) 「蛍が光を発するのはね、求愛行動らしいんです。  でも、わたしはどんなに彼を想って胸の炎を燃やしても、結局届かなかった。  好きだったのは、わたしだ…

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2日前
7

小説「春枕」第三章〜夕されば蛍よりけに燃ゆれども(1)〜

夏。 熱く胸を焦がす季節。 「若菜さん、こんにちは。いらっしゃいませ」 いつものように、春花さんが笑顔で迎えてくれる。 わたし•緑川若菜と春花さんは、和歌を愛す…

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3日前
7

「小説を書いて」と頼まれた春枕の店主さんは、本当に美しい人。美しさにも色々あるが、the大和撫子で、まさにわたしの憧れを体現したような女性。

互いに響き合うものがなければ仲良くなれないのだから、私も彼女と同じ要素を持っているのだわ。自信持とう!

明日も美しく在ろう。

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7日前
7

小説「春枕」第二章〜郭公(ほととぎす)鳴くや五月のあやめ草(2)〜

(第二章つづき) 「この桜の木は、輪っかのような木目が2つ、向かい合っています。まるで、2つの魂が引きあっているように見えませんか。  このような材木を『出会い杢…

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7日前
7

小説「春枕」第二章〜郭公(ほととぎす)鳴くや五月のあやめ草(1)〜

初夏。 青々とした緑が広がり、生命力に溢れる季節。 わたし笹原小百合は、ここ「春枕」の常連だ。 しばらく体調を崩して入院していて、半年ぶりにお店に顔を出した。 …

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11日前
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私のお友達はいつも「あなたの文章は上品」と褒めてくれる。

そして、「一朝一夕には身につかないものだよね。生き様が現れている」と言ってくれたのが、本当に嬉しかった。

今まさに執筆している物語を「清らか」だと言ってくれた方もいた。

この言葉たちは、きっと私の芯を支えてくれる。

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13日前
6

小説「春枕」第一章〜春ごとに花の盛りはありなめど(2)〜

(つづき) わたしの頭の中で、満開に咲き溢れた桜の木が風に揺られている。 「美咲ちゃん、また会えたね」 桜が歌うようにささやく。 わたしは思わず、声をあげた。 …

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13日前
9

小説「春枕」第一章〜春ごとに花の盛りはありなめど(1)〜

春。 百花繚乱の美しい季節のはじまり。  「あ、さくら」 東京•銀座駅の出口に立ったわたし、二条美咲の目の前に、ひとひらの花びらが舞い降りてきた。 思わず花びら…

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2週間前
12

小説「春枕」プロローグ

わたくしは、桜。 奈良県吉野に自生していた山桜。 山里の集落のはずれに咲いていた、一本桜だ。 集落の人や、吉野を訪れた人たちの心を癒やしてきた。 しかし、100年以…

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2週間前
17

銀座の隠れ家「春枕」

お友達のお店 「春枕」にお邪魔してきました♪ 銀座の街中にあるお店ですが、 都会の喧騒をまるで感じない静かな空間です。 「春枕」は一日一組予約制。 店主さんは お…

lily
2週間前
13

合言葉は「美しくしとやかに」

わたしは、 若い世代に大和魂を伝えたい。 古典に習い、美しい日本語を使い、 花を愛で、自然と季節を感じて生きる。 日本人が大切にしてきた心を後世に残したい。 その…

lily
3週間前
8

大和魂を伝えたい

つい先日「子どもたちに、日本語の美しさを伝えることが夢」だと書きました。 もっと掘り下げると、 「子どもたちの大和魂を育みたい」というところに行き着きました。 …

lily
3週間前
5

めぐる季節

あっというまに桜は散り、 八重桜も葉っぱが目立ってきた。 桜の儚さを惜しむ暇もなく、 萌え出した緑のきらめきを見て、 優雅に笑う牡丹と薔薇に魅了される。 季節はど…

lily
4週間前
9

わたしの夢

わたしは、美しい日本語をこよなく愛しています。 暦や季節にまつわる言葉、素敵な言い回しが、日本語には溢れています。 本で調べて新しく知った言葉を、さくらのノート…

lily
4週間前
9
あらためまして、自己紹介。

あらためまして、自己紹介。

そういえば
自己紹介を書いていなかったので、
あらためて書いてみます。

わたしはふだんは
お花にかかわる仕事をしながら、
大好きな万葉集の勉強を続けています。

年齢はアラサー。

好奇心旺盛で
「好き」なものがとにかく沢山あり、
それを追いかけるための行動力は抜群(笑)

ものだけでなく
基本的に「人」が好き。
友達は歳の離れた年上がほとんど。
友達は多そうに見られますが、少ないです。
職場の

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こちらは翁咲きの芍薬。

「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」とは、美人のうつくしい立ち振る舞いをあらわす言葉。

ただそこに居るだけで花のような存在感があって、凛としたオーラをまとっている女性が持っているもの。

やはりそれは品格でしょう。

背筋が伸びる思いがします。

小説「春枕」第三章〜夕されば蛍よりけに燃ゆれども(2)〜

小説「春枕」第三章〜夕されば蛍よりけに燃ゆれども(2)〜

(つづき)

「蛍が光を発するのはね、求愛行動らしいんです。

 でも、わたしはどんなに彼を想って胸の炎を燃やしても、結局届かなかった。

 好きだったのは、わたしだけだったみたい。彼への想いがあまりに強すぎて、空回りして…彼の目は他の人を追いかけていた。すれ違った結果、わたしたちは深く傷付け合ってしまった。

 わたしはきっと、その彼を忘れることはできないでしょう。

 まるで自らの命を燃やすよ

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小説「春枕」第三章〜夕されば蛍よりけに燃ゆれども(1)〜

小説「春枕」第三章〜夕されば蛍よりけに燃ゆれども(1)〜

夏。
熱く胸を焦がす季節。

「若菜さん、こんにちは。いらっしゃいませ」

いつものように、春花さんが笑顔で迎えてくれる。

わたし•緑川若菜と春花さんは、和歌を愛する人が集う同好会で知り合ったお友達だった。

普段は他愛のないことで話に花を咲かせるが、今日はどうしても、彼女に聞いてもらいたいことがあった。

「ねえ春花さん。夏といえば、何を連想しますか。」

「うーん…青空、太陽、入道雲、向日葵

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「小説を書いて」と頼まれた春枕の店主さんは、本当に美しい人。美しさにも色々あるが、the大和撫子で、まさにわたしの憧れを体現したような女性。

互いに響き合うものがなければ仲良くなれないのだから、私も彼女と同じ要素を持っているのだわ。自信持とう!

明日も美しく在ろう。

小説「春枕」第二章〜郭公(ほととぎす)鳴くや五月のあやめ草(2)〜

小説「春枕」第二章〜郭公(ほととぎす)鳴くや五月のあやめ草(2)〜

(第二章つづき)

「この桜の木は、輪っかのような木目が2つ、向かい合っています。まるで、2つの魂が引きあっているように見えませんか。

 このような材木を『出会い杢(もく)』といって、一般的に客間に使われたりします。素敵なご縁がありますように、という願いを込めて。

 小百合さんと初恋の人が出会ったのも、きっと何かのご縁。結ばれても結ばれなくても、2人が恋に落ちたというその事実は決して消えません

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小説「春枕」第二章〜郭公(ほととぎす)鳴くや五月のあやめ草(1)〜

小説「春枕」第二章〜郭公(ほととぎす)鳴くや五月のあやめ草(1)〜

初夏。

青々とした緑が広がり、生命力に溢れる季節。

わたし笹原小百合は、ここ「春枕」の常連だ。

しばらく体調を崩して入院していて、半年ぶりにお店に顔を出した。

「ここはいつ来ても落ち着くわね」

そう言ってわたしは、扇子を出してあおいだ。

まだ五月だというのに、今日は夏日を記録していて、病み上がりの身体にこたえる。

「ねえ春花さん。今日はわたしの長いおしゃべりにお付き合い下さいね。しば

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私のお友達はいつも「あなたの文章は上品」と褒めてくれる。

そして、「一朝一夕には身につかないものだよね。生き様が現れている」と言ってくれたのが、本当に嬉しかった。

今まさに執筆している物語を「清らか」だと言ってくれた方もいた。

この言葉たちは、きっと私の芯を支えてくれる。

小説「春枕」第一章〜春ごとに花の盛りはありなめど(2)〜

小説「春枕」第一章〜春ごとに花の盛りはありなめど(2)〜

(つづき)

わたしの頭の中で、満開に咲き溢れた桜の木が風に揺られている。

「美咲ちゃん、また会えたね」
桜が歌うようにささやく。

わたしは思わず、声をあげた。

「あ!わたし、この桜を知っているわ。わたしが産まれたばかりの時に、この桜を見たことがある」

わたしが産まれて間も無くしたころ、母の里帰りに吉野へ行った。母はこよなく和歌を愛した人で、満開の桜の木の下でわたしにそっとささやいたのだっ

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小説「春枕」第一章〜春ごとに花の盛りはありなめど(1)〜

小説「春枕」第一章〜春ごとに花の盛りはありなめど(1)〜

春。
百花繚乱の美しい季節のはじまり。 

「あ、さくら」

東京•銀座駅の出口に立ったわたし、二条美咲の目の前に、ひとひらの花びらが舞い降りてきた。

思わず花びらを手を伸ばして受け止めると、それはなんと発光している。
光る花なんて、見たことがない。

あっけにとられていると、花びらはわたしの手のひらを離れ、きらきら輝きながら風に流されていった。

不思議なことに、「こっちへ来て」とまるでわたし

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小説「春枕」プロローグ

小説「春枕」プロローグ

わたくしは、桜。

奈良県吉野に自生していた山桜。
山里の集落のはずれに咲いていた、一本桜だ。
集落の人や、吉野を訪れた人たちの心を癒やしてきた。

しかし、100年以上生きたわたくしは、そろそろこの場所を出て、もっと広い世界を見てみたかった。
もっと、たくさんの人と出会ってみたかった。
だから、この木の根っこをバッサリ断ち切らせたのだ。

山の中に林道を通すため、邪魔になった木はすべて伐採された

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銀座の隠れ家「春枕」

銀座の隠れ家「春枕」

お友達のお店
「春枕」にお邪魔してきました♪

銀座の街中にあるお店ですが、
都会の喧騒をまるで感じない静かな空間です。

「春枕」は一日一組予約制。

店主さんは
お品のある楚々とした美しい方です。

心のこもった、 
おもてなしをありがとうございました^^

そして今、わたしはこちらの素敵なお店を舞台にした物語を書いています。

お店のサイトはこちら🌸

合言葉は「美しくしとやかに」

合言葉は「美しくしとやかに」

わたしは、
若い世代に大和魂を伝えたい。

古典に習い、美しい日本語を使い、
花を愛で、自然と季節を感じて生きる。
日本人が大切にしてきた心を後世に残したい。

そのためにはまず自分が、
お手本となる「大和撫子」にならないと!

大和撫子になる一歩目として、
まずは「上品」であることを目指したいです。

わたしは、
よく言えば大ざっぱ
悪く言えばがさつなところがあるので。

合言葉は「美しくしとや

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大和魂を伝えたい

大和魂を伝えたい

つい先日「子どもたちに、日本語の美しさを伝えることが夢」だと書きました。

もっと掘り下げると、
「子どもたちの大和魂を育みたい」というところに行き着きました。

わたしは日本に生まれ、
日本で育ったことに誇りを持っています。

日本人はいにしへから
季節の移り変わりを敏感に感じ、
自分たちを取り巻くすべてに「神」を見るほど、自然に対して畏敬の念を抱いてきました。

そういった日本人に流れるDNA

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めぐる季節

めぐる季節

あっというまに桜は散り、
八重桜も葉っぱが目立ってきた。

桜の儚さを惜しむ暇もなく、
萌え出した緑のきらめきを見て、
優雅に笑う牡丹と薔薇に魅了される。

季節はどんどん移り変わっていく。

それでも
過ぎゆく時に流されず、
その瞬間瞬間の美しさを見つめて、
心に留めておきたい。

空、風、雨、花、月、空気のにおいを感じて、
わたしが抱いた想いを
大切にだきしめたい。 

わたしは、
たしかに今

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わたしの夢

わたしの夢

わたしは、美しい日本語をこよなく愛しています。

暦や季節にまつわる言葉、素敵な言い回しが、日本語には溢れています。

本で調べて新しく知った言葉を、さくらのノートにせっせと書き溜めているのです🌸

いつものようにノートをしたためていたら…
「いつか子どもたちに国語を教えたいな」なんて思いが浮かんできました。

塾の先生や学校の先生みたいにテキストを使った方法じゃなくて、もっと自由に、日本語の美

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