てらけん / ブログやメルマガに書くまでもない話 (全100話)

PC1台で人生を変えたWeb起業家。SNSマーケ×自動化で月2300万、年1億を突破。…

てらけん / ブログやメルマガに書くまでもない話 (全100話)

PC1台で人生を変えたWeb起業家。SNSマーケ×自動化で月2300万、年1億を突破。ここでは、ブログやメルマガに書くまでもない日々の記録を100記事ぶん残しておきます。運営メディア一覧はこちら(https://bit.ly/380vWS4)

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散文 by億超えコピーライター

てらけんです。 事業家、コピーライターとして、家を持たず、国内外を旅しながら(2年)生きています。 情報発信、ビッグサイズアパレル、LGBT向けサービス(当事者なので)、小説家活動などやっています。 さて今回は、特にこれといった狙いや戦略があるわけではないんだけど、酔った勢いで(テキーラ3杯飲まされた…)、 ここ最近で思ったこと、気づいたこと、恋について、ワンナイトラブについて、お金の真実についてなど話していきます。 1時間ちょっとで書き綴る散文なので、「散文」とい

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    • 100記事目。ラスト

      そこにずっとあると思っていたものが、次の瞬間にはなくなっていて、慌てて見つめても、形をあてがっても、もうなにもかも遅い、ということはたびたびある。物理的にもう戻ることはできない。 時計の針を眺めていると、時おり不安になる。ぼくを、ぼくらを追いかけてひたすらに進むだけの姿を見て、もうちょっと待っててくれよ、こちらの気持ちの整理とか、事情とか、そういうのも考えてよ、とおもったりする。 すべてが流動的で、やがてなくなる。その瞬間を目撃した。詳しくは書かないが、形がなくなっても想

      • 99記事目。自分なりのケジメ

        この日が来るなんてつゆにも思っていなかった。数年越しに湧き出る感情、重なる思い出、蘇る景色。もはや言葉にならない。年内につけておきたかったケジメ。これは大きな一歩に繋がることだと思う。大好きだった元々彼と別れたあと、もう4年ほど訪れずにいた名古屋。名古屋での出来事はトラウマでしかなかったが、今ではもう思い出に昇華している。人生の財産だなと思う。 「泣きたい時に泣いておいた方がいいよ」と記者の友人は言った。電話越しで。名古屋の某所、歩道橋の上で僕は足元がふらつくほど泣いていた

        • なにをこわがっていたんだろう

          振りかえると、なにかをずっと怖がっていたようにおもう。そのなにかの正体はいまだにわからないが、多分、いやほぼ確実にずっとなにかを怖がっていた。あのころ、集団で歩き、じぶんが先頭にいたとき、ずっと背後がきになっていた。後ろをチラチラ振りかえりながら歩く。けられるんじゃないかという恐怖。おし飛ばされるんじゃないかという不安。冬、ウィンドブレーカーをきてる時は安心した。自分の外側を、すっぽり包んでくれるそれは、鎧のようなきがしていたからだ。 教室でごはんを食べるのも怖いときがあっ

          満ちていなかったり、満ちていたり

          その日はお昼すぎに起きた。路上からはひっきりなしに救急車の音がきこえていて、部屋のそとからはだれかの大声がきこえる。ここは新宿、ねむらないまちだ。ベッドのうえでスマホを開き、友人からとどいているLINEを確認する。他愛のない会話。このせかいは他愛のない会話であふれているな、と思い、しばらくぼーっとしたあとにベッドからおきあがった。夕方から仲間うちでの会食がある。 それから、かるく散歩をしたり仕事をしたりして、あっというまに夕方をむかえた。この頃は日が落ちるのはやい。24時間

          ともだちのむこうがわ

          電話越しにかれは、「おれが気になっている人、誰だかわかる?」と聞いてきた。ぼくは少しとぼけたトーンで「わからない」と答えた。内心、こういうパターン、むかしもあったな、とおもった。なんで人はすれ違うのだろう。なぜ片想いばかりなのだろう。すぐにはじまってもいい物語はそこらじゅうにあるというのに。 かれはぼくのことが好きらしい。それをぼくは気づいている。でも気づいていないフリをしている。いつからかとぼけるのがうまくなったのだ。いつからか。 かれから毎日のようにとどくLINEを横

          かくれんぼ

          彼女はいわゆるトップキャバ嬢で、LGBTである僕、つまりそういう目では一切見ない僕に対してほぼ初対面の段階で心を開いてくれた。彼女はキャバクラ以外にも多方面で活動していて、テレビにも出ているし、80万回ほど再生されているMVにも出演している。僕を見て、最初、「私はあなたとなら友達になれるってこと?」と聞いた。僕は「そうかもしれない」と返して少し笑った。彼女もかすかに笑った。それからというもの、何度か呼び出しを食らった。 彼女は明確に壊れていた。もう体も心も崩れかけており、そ

          いぬのはなし

          このいぬと出会ったのは、もう13年か14年前になるとおもう。いきなり家にきて、唐突に家族になった。ちいさくて丸くて、毛がふさふさで、わたあめみたいなだ、とおもった。ぼくは動物がすきだったから、それから毎日がたのしくなった。とにかくかわいかった。どの角度からみてもかわいくて、つい長いあいだ見つめてしまったことが何度もある。理解されていないとわかっていても、いくつものことばを話しかけた。 祖父は最初、いくら小型犬だとはいえ家で飼うのはどうかとおもうと反対した。だからたしか、最初

          うそのなかのほんと

          これは、とあるセミナーに参加していたときのはなしだ。その瞬間はたしかに救われたのだが、まさかの全てがうそだった。でも救われたのも事実なので、とてもむずかしい。真実とはなんなのか。救いとはいったいなんなのか。 SNSで目立っていたかれらのセミナーに参加しよう、とおもったのは完全におもいつきだった。当時は失恋したばかりで、とにかく救いがほしかった。むりやりでも前にすすみたかった。 そのセミナーでは登壇者がふたりいて、どちらも実績がすごい。ぼくは前のほうに座り、メモをとりながら

          とうめいにんげん

          たまにじぶんが透明人間のようだと感じるときがある。特定の条件下において、それはまれに発動する。そのあいだ、あぉ、またこれか、と、もう何十回も何百回もくりかえしてきた記憶がよびおこされる。とうめいにんげん。それはじっさいに実在するのだとおもう。 たとえば、そこまで親しくない人もまじった状態の3人、4人、5人というあつまりの中で、ぼくはどんどん言葉を発さなくなり、しだいに浮いてしまう感覚がある。あまり発言もしないから目立たないし、それによって目もあわない。そこにいるのに、いない

          いそうろう

          もうたぶん3年くらい前のはなしになるが、東京の江戸川区で、半年くらい居候(いそうろう)をしていたことがある。愛知での恋人とわかれて、ひどく傷心していて、帰るあてがなかった。実家にかえってもよかったのだが、この悲しみをかぞくとは共有できないとおもい、東京にある親友の家に転がり込んだ。もう彼とは幼い頃からのつきあいで、彼の奥さんともなかがよかった。 駅を降りてからはカメラをまわし、「いまから東京に上京します。今後新しい人生がリスタートだ…」とぎこちなく話す自分を映した。いつかの

          むだなじかん

          あれほどむだで、ゆるやかな時間がすぎていった4年間はほかにしらない。なにもなかった。自分のなかにもなかったし、外側にも、ぜんぜんなかった。 よく大学生活は人生のなつやすみとか言うけど、たしかにあれは、本物のなつやすみだったように思う。いまもやすみみたいなものだが、あのときのような独特なじかんの流れかたはしていない。まるで別なのだ。ことばにするとちっぽけになってしまうが、あれはたしかに、他とはべつの世界で、しずかでおだやかなじかんが流れていた。 ぼくらは結局、中途半端にしか

          無題 (むりやりタイトルを付けるなら:たばこ)

          その日、とりわけ用事もない一日で、昼すぎに起きたせいかあっというまに夕方になり、何かに流されるかのようにご飯をたべ、ふと気づいたときにはもうベッドのなかにいた。 ちらちら光るスマホを見ても、追加のラインはとどいていない。やることがなくて、さびしくて、そのさびしさを紛らわすためにスマホを見続ける。誰だかわからない人の動画をみて、すぐに再生ボタンを停止した。 毛布をかぶっても薄らさむくて、エアコンを手にとり、暖房をつけた。抱きまくらがベッドから落ちてしまったが、拾わずにそのま

          無題 (むりやりタイトルを付けるなら:たばこ)

          ハワイ島で、それまで一番静かだった子が服のまま夜の海に飛び込むことを決心した瞬間の、あの表情

          これは、ハワイ島に滞在していた時の話だ。 あの頃、もう起きてる時のほとんどがつらくて、 目の前の現実を受け入れられてなくて、 とにかく泣いてばかりで、ずっと葛藤していたように思う。 一生寄り添っていくと思っていた恋人を失い、 これから先、彼を喪失した世界を生きていくのが憂鬱だったし、 全てが悪い夢なんじゃないかと思っていた。 そんな時に偶然見つけた、 旅人・ベストセラー作家の高橋歩が主催のハワイ島ツアー。 当時の40〜50万は今の何倍も高く感じて、 申し込むのにも少々

          ハワイ島で、それまで一番静かだった子が服のまま夜の海に飛び込むことを決心した瞬間の、あの表情

          一度出会ってしまったら、もう出会う前の状態には戻れない

          ふと、当たり前のことではあるんだけど、 強烈な事実として自分の脳天を貫くことがある。 そのうちの1つが、例えば人との出会い。 「出会う」という行為。 それにまつわるあれこれ。 生きていると、人に会いたくなくても出会ってしまう。 そこから交流を深めたり、 もしくは一度会ったきりでそれ以降は全然会わなかったり。 色々なパターンはあるけど、 僕らは人との出会いの中でたしかに生きている。 僕も当然、その中の一人である。 で、例えばAさんという人間と何かのタイミングで会うと

          一度出会ってしまったら、もう出会う前の状態には戻れない

          辻褄合わせ、虚無な夜

          今日はローマからパリに移動し、 また別のホテルに宿泊している。 空港からは車で10分くらいで、 値段の割には広くてゆったりとした部屋だ。 ここ最近、異国で気分が晴れ晴れしてるかと思いきや 極めていつも通りで、 なんなら躁鬱の鬱が若干浮き出てしまったせいで わりとダウンしてる日もあったくらいだ。 現実はいつになっても追いかけてくる、 どこで何をしていても。 よく、「日本一周をして人生を変えようと思っている」 とか、 「世界に旅に出たら自分というものが見つかるかもしれ