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判断力と足元の技術の重要性を照らし出す16分間 GKの喜怒哀楽⑨~2018年J2第42節、松本対徳島~
ビルドアップに参画するGKに求められる、判断力と足元の技術の重要性を照らし出す時間だった。J2第42節、松本対徳島。徳島のGK梶川裕嗣は開始から約16分間に3度、ビルドアップで判断と技術のミスを犯し、ボールを失った。
まずは前半5分だ。徳島はゴールキックを前線に送り込まず、GKからDFに繋ぐ意志を示す。しかし、松本も予想しており、それを防ごうと高崎や前田、セルジーニョが動く。
それでも梶川は左
“3番手”からの挑戦状 GKの喜怒哀楽⑧〜日本代表対ベネズエラ代表〜
懐疑論を払拭した。ベネズエラ戦で抜擢されたGKシュミット・ダニエルは、PKで1点を失ったものの、長身を生かして制空権を確保するとともに、精確な配球で攻撃の始点として機能。初出場に加え、大舞台での経験が乏しく、不安視する声も少なくなかったが、堂々たるパフォーマンスで守護神の座を争う東口順昭や権田修一に挑戦状を叩き付けた。
“3番手”からの下剋上だ。197cm、89kgと世界水準の体躯を有する26歳
鹿島の宿願を叶えた「Two-time champion」 GKの喜怒哀楽⑦~2018年ACL決勝2ndレグ、ペルセポリス対鹿島~
「Two-time champion」は偉大だった。鹿島のGKクォン・スンテは、イランのペルセポリスと争うアジアチャンピオンズリーグ決勝の2ndレグを、完璧な立ち回りで完封。3度目の戴冠を果たした。
樹木が年輪を重ねて美しさを増すように、GKは経験で磨かれる。浴びたシュート、喫した失点の数が〝血肉〟となり、予測の精度が向上。いわゆる「スーパーセーブ」が増えていく。その数は、反射神経をはじめとする
蜜月終焉の足音 GKの喜怒哀楽⑥~2018年J1第32節、C大阪対川崎~
蜜月が終焉へ向かう足音が聞こえた。J1第32節、C大阪対川崎。川崎が連覇を決めた試合で目立ったのは、チョン・ソンリョンの守備範囲の狭さと攻撃への貢献度の低さだった。
チョン・ソンリョンは、典型的な「シュートストッパー」だ。欧州のトップレベルでは、高い位置に押し上げるDFの背後をカバーできるポジションを取り、攻撃時にはビルドアップの始点を担うGKが増えてきたが、彼の〝主戦場〟はゴールエリア。カバー
辛酸と不屈の闘志のコントラスト GKの喜怒哀楽③~2018年AFC U-19選手権、日本対サウジアラビア~
辛酸を嘗めながら、不屈の闘志で〝背番号1〟の価値を示した。AFC U-19選手権の準決勝、日本対サウジアラビア。同選手権で初出場となったGKの若原智哉は、自らのミスで前半29分に先制点を献上する最悪のスタートを切り、動揺から負の連鎖に陥る危険性もあったが、冷静に1つひとつのプレーに集中すると、後半6分には難しいシュートをストップ。汚名を返上した。
京都の期待を背負う俊英
若原は京都サンガに所属
好守の競演と残酷なミス GKの喜怒哀楽②~2018年10月31日、鹿島対C大阪~
J1屈指のGKによる〝好守の競演〟は、1つのミスが明暗を分けた。後半7分、鹿島の永木のCKにニアサイドで小田が頭で合わせると、ほぼ正面に回り込んだC大阪のキム・ジンヒョンはキャッチを選択するが、のけ反った身体の状態でボールを迎える形になり、勢いを殺し切れずに後逸。即座にゴールラインを越えようとするボールをかき出そうとしたが、主審は得点を認めた。この試合、筆者の判定で鹿島のクォン・スンテは2度、キム
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