記事一覧
春のような温かさがいつもある学校に… あなたのようにできる人がどれほどいるだろう 〜心の宝物194
🌷朝の教室で
コロナ機の学校
1年生の朝の会もずいぶん落ち着いてきました。荷物を整理する、提出物を出す、終えたら席に着いて待つといったルーティンをこなすことに精一杯だった子たちが、それをする過程で創意や工夫を取り入れるようになっていました。
その過程で、その子その子の思いやりや発想の豊かさといった個性が、とりどりにきらめくようになり、それを自分なりに見取って、その子や周りの子、機会があれば保
春のような温かさがいつもある学校に… 苦手に挑戦し続ける姿は一層美しい 〜心の宝物193
🌷美しいブリッジ
山に囲まれた小さな学校
この学校には、校名を冠した体操が伝統として伝わっており、全校朝会の中で取り組んでいました。柔軟性やバランス感覚を効率よく養うことができるよう工夫されていますが、個々の種目のレベルはなかなか高く、理想のフォームを表現するためには強い筋力が必要です。年齢や運動能力によって、異なる高さのハードルを越えようと、どの子も懸命に取り組んでいました。
5年生の彼女
春のような温かさがいつもある学校に…見えないものを見ようとするあなたの細やかさが誰かを救う日がきっと来る 〜心の宝物192
🌷廊下の片隅で
コロナ機の学校
秋深まるこの日も、掃除時間、子供達に敬意を伝えつつ、校内を巡回していました。
全力で床を磨く子、まだ小さな体で、重い机をよいしょとばかり運ぶ子。低学年から中学年へ。学年と共に、全校での位置づけもひとつ上がったという意識づけのおかげか、3年生の姿勢も、勢いと力強さを増していました。
そんな中、廊下の端で黙々と小ぼうきを使っている彼女の姿が目に留まりました。
春のような温かさがいつもある学校に… みんなで合わせようという思いで最後までできたらいい 〜心の宝物191
🌷ミニ運動会に向けて
コロナ機の学校
この年は、全国の学校が様々な工夫をこらし、感染予防と教育活動の充実を、できるだけ高いレベルで両立させようと努力しました。
旅行的行事、水泳の授業、運動会。それまでであれば、当たり前のように前例踏襲で行われていた活動の意義を見直し、洗練させていくよい機会になったと思っています。
この年、この学校の運動会は、「ミニ運動会」として実施するというのが、先生方と話
春のような温かさがいつもある学校に… 真っ直ぐに見つめ、率直に行動する君の伸びやかさを大切に思う 〜心の宝物190
🌷大きく手を振って
コロナ機の学校
2年生の彼は、とにかく何事も元気いっぱいに取り組みます。いつも笑顔で喜怒哀楽の感情表現も豊か。低学年らしい無邪気さで、何事も全力で取り組む、学級や学年のムードメーカーでした。
朝、校門で登校を迎える私に、坂のはるか下から「おはようございます!」と大きな声をなげてくれます。感染予防のために、登下校中のおしゃべりさえ控えることを申し合わせていたので、奨励するわ
春のような温かさがいつもある学校に… 「挨拶」という行為は、決して簡単なことでも当たり前のことでもない 〜心の宝物189
🌷笑顔に少しずつ自信が満ちて
山に囲まれた小さな学校
霜が降りることも珍しくなくなった11月ですが、身を切るような寒気も何のその、子供達は元気に登校してきます。
ガラスの扉を開け放した児童玄関は、外と全く変わらない寒さです。寒がりの私は冬のコートを着たまま、今日も子供達と挨拶を交わします。
満面の笑顔で、私が言うより先に、目を合わせて声をかけてくれる子、私の声かけに、はにかみながら小さく会釈
春のような温かさがいつもある学校に… 君が仲間と登った山の高さと険しさを想う 〜心の宝物188
🌷プライドとリーダーシップ
山に囲まれた小さな学校
秋深まるこの頃、二ツ森山から吹きおろす冷たい風がグラウンドに落ち葉を巻き上げています。そんな寒さをものともせず、たくましい子供たちは、休み時間には走り回って遊んでいます。北風に頬を真っ赤に染めて、元気いっぱいにはしゃいでいる姿を見ると、昨今はあまり言われなくなった「こどもは風の子」という言葉が思い浮かびます。
そんなある日の休み時間、6年生
春のような温かさがいつもある学校に… 見えないもの たいていの人は見ないものをとらえて離さない強靭さ 〜心の宝物187
🌷きれきれのよさこいソーラン
コロナ機の学校
運動会の、高学年の演技種目はよさこいソーランでした。
息が合えば、勇壮で見栄えがする種目ですが、その分、声を出すのか出さないのか、場面を想像しながら、全身を使って精一杯表現するのかしないのか、始めから終わりまで、一瞬一瞬の選択を問われる厳しい種目でもあります。一人一人の選択が、全体としての出来栄えに、達成感に直結します。それを理解しようとするのかし
春のような温かさがいつもある学校に… あなたが言葉や行動を選び取る基準は 外でなくあなたのうちにあるのだね 〜心の宝物186
🌷体育館の掃除当番
コロナ機の学校
4年生の掃除場所に体育館がありました。かつては全国有数の大規模校でしたが、今は学年2クラス。掃除場所の分担もなかなか難しく、体育館を担当するのは1グループ。広い広い体育館を4~5人で掃除することになります。
その子によっては、体育館の掃除はほっとするようです。校舎からは渡り廊下を経て30メートルほど離れており、少し大げさに言えば隔絶された別世界。同じグルー
春のような温かさがいつもある学校に… 仲間の命から 絶対に目を切らない 〜心の宝物185
🌷集団登校の引率
コロナ機の学校
夏休みが明けたある朝、いつものように校門で子どもたちを出迎えていました。今日は正門。西門と一日おきのルーティンでしたが、さすがにその時期には、劣化した私の記憶にも、登校班の構成メンバーは大方頭に入っていました。欠席者がいる班には何となく違和を感じたものでした。
この日はその班に目が行きました。いつもは最後列にいる、6年生の彼女が先頭で引率しています。聞けば班
春のような温かさがいつもある学校に… 君の伸びやかさが またひとつ学級を 全校を安心できる場所にした 〜心の宝物184
🌷和やかに 温かに 誠実に
山に囲まれた小さな学校
秋深まるこの日、この学校の全校朝会、「山びこ集会」では6年生が合唱を披露していました。少し太くなった一部の男子の声と美しいソプラノ。思いの溶け合った素晴らしい歌声です。それを指揮するのは彼女。
自ら歌いつつ、優雅にタクトを振る彼女を、しかし私は、少し意外な気持ちで眺めていました。個性豊かな6年生の集団の中で、一歩引いたところで優しく微笑ん
春のような温かさがいつもある学校に… そうだよ、君が君だからいいんだよ 〜心の宝物183
🌷素直な目で、真っ直ぐに
山に囲まれた小さな学校
秋もすっかり深まりました。冷たい風が吹き込む廊下を、5年生の彼は黙々と掃除していました。
注意深く、丁寧すぎるほど丁寧に、廊下と壁の交わる際のほこりを取り除いています。唇を引き結び、その場所に正面から対峙する集中力が、背中から伝わります。気のゆるみ、自動車のハンドルに例えるなら、あそびと言われる揺るぎのようなところを感じさせない彼の姿をしばらく眺
春のような温かさがいつもある学校に… その人の心に届く言葉や行動を選び取る優しさが伝わったよ 〜心の宝物182
🌷そっと肩をたたいて
コロナ機の学校
10月に入り、朝夕を中心にすっかり過ごしやすくなりました。すがすがしい風が柔らかく教室に吹き込み、子供達の心を癒してくれます。集中力も高まり、活気ある授業に学びの秋を実感する季節です。
とはいえ、心が活性化すれば友達とのおしゃべりも楽しく活発になります。この日の朝、5年生の教室でもそんな場面に出会いました。先生の話が始まっていましたが、何かよほど楽しい話
春のような温かさがいつもある学校に… あなたの素敵なあなたらしさに出逢わせてくれてありがとう 〜心の宝物181
🌷くーちゃんの小屋で
コロナ機の学校
昼休み。今日も3年生の子たちが校地の一角に集まってきます。くーちゃんの小屋の前です。
この学校では「くーちゃん」と名付けられた孔雀が、大切に飼育されていました。お世話は代々3年生の仕事となっており、昼休みには当番のグループが、小屋の掃除やえさや水の補充をしてくれていました。
呼び名こそ「くーちゃん」と子どもたちに親しまれていますが、あくまでクジャクの成
春のような温かさがいつもある学校に… 気づくことと、行動することの距離を、怯まずに跳び超えた君を尊敬する 〜心の宝物180
🌷家へ帰る人波に逆らって
コロナ機の学校
帰りの会が終わりました。
校舎の2階から、学年下校の集合場所に急ぐ、2年生の子供たちの波が、階段を埋めます。
「ソーシャルディスタンス!」と呼びかける声に交じって、「トイレのスリッパが乱れているよ」という声が響きました。きっと多くの子が、心の中では立ち止まったことでしょう。しかし、階段を下に向かう人の流れには抗いようもありません。
心に響くことと、行動
春のような温かさがいつもある学校に… 挑戦とは、成長とはそういうことだと、君は示してくれた 〜心の宝物179
🌷行進で退場?はぁ?何で…?
山に囲まれた小さな学校
5年生の彼は、外遊びが大好きで元気いっぱいのスポーツマン。他の子より早く思春期に差し掛かり、前向きであることに照れて素っ気ない態度を取り、少し斜めから物を見たりするようなところも出てきましたが、ユーモアあふれる、クラスのムードメーカーでした。
この学校では、定例で行われる全校朝会を「山びこ集会」と呼び、終了後は、学級ごとに行進で退場すると