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ワーシーマガジン

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2019年2月の記事一覧

1人用の復讐

ワシ太は家に帰るなり叫んだ。

「ワシエモン!!またワシアンにいじめられたよ〜!」

ワシ太は殴られ過ぎて痙攣を起こしていた。

「やれやれ、ワシ太くん。もうこれ以上悲惨なワシ太くんの姿を見ていられないよ。今こそ仕返しをしよう。」

「法的な手段を取るってことかい?」

「ワシ太くん、甘過ぎて朝ドラのあまちゃんかと思ったよ。ワシアンはもう自分の地位とか気にしてないから、後先考えずまた暴れるよ。いく

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SNSセンス

ワシはSNSでバズりたくて生きている男の子。

毎日タイムラインでバズっている人を見つけては悔しさで顔を歪ませている。

5万いいねくらいされると一生遊んで暮らせるらしい。

ワシは毎日生まれる富豪に仲間入りしたくて面白いことを思いつこうとするが、センスがないのでだめだ。

ある夜、ワシは深夜のコンビニバイトに向かって家を出た。

バズりてぇなぁ…と夜空に浮かぶ月に呟いた。

月は表情を変えない。

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病院アンコウ

仕事中、ワシがレーザーポインタを少し遠くの席にいる課長の顔に当てて遊んでいると、上司が「何してる!」と取り上げてきた。

何だこれは?と上司がレーザーポインタのボタンをカチカチ押していると、たまたま課長の目に当たってしまったようだ。

課長は「うわっ!」と言って片目を押さえながらこっちの方を見ると、レーザーポインタを持った上司を見つけた。

課長は怒って上司に詰め寄ると、説教部屋に連行してしまった

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無才のロウソク

ワシは都内のサラリーマンだ。
なんとなく生きて、なんとなく大学に進み、就活をし、地元を離れてなんとなく、都内の企業に就職した。
これまで何かを特別に頑張ったという自負はなく、大学や就職も受け身の範囲で叶う程度のところだった。将来の計画だとか、そんなものは特に考えていなかった。

ワシは現在、妻と二歳の息子と共に暮らす。
妻とは仕事で知り合った。
無才なワシに優しく寄り添ってくれる、正直なところ自慢

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既読の夢

最近では誰もが利用しているチャットアプリには「既読」という機能がある。

メッセージを送り、相手が開封したら既読となる。

大抵ワシが誰かにメッセージを送っても、なかなか既読はつかない。

ワシのやつだけ壊れておるんかいなと思ってお月様に問いかけるも、お月様は呆れて首を振るだけだのだ。

現代人の大半は暇さえあればスマートフォンをいじっているのに、ワシのメッセージには気づかないフリをする。

その

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コーヒーぼっち

ワシは仕事中にコーヒーを飲みすぎて頭がおかしくなってきた。

とりあえず頭を冷やそうと思い、暖房の効いたオフィスから外へ出た。

ワシはふとエレベーターに目をやると、あることが気になった。

エレベーターの中で感じるフワッとした違和感は、ジャンプとかしたら消せるんだろうか。

オフィスのみんなは一生懸命に仕事中だけれども、ワシは迷わずエレベーターに乗った。

中に入った直後、トイレ休憩にオフィスか

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服従三つ

ワシわギャルぞ。

ワシわイケないコ。

ワシわコンビニの店員さんに恋をした。

でもダメなの。

考ぇちゃダメなの。

コンビニの店員さんわ、お仕事なノ。

ワシに優しい笑顔を見せてくれるのわ。

ワシに素敵な声を聴かせてくれるのわ。

お仕事だからなノ。

はかってる。

はかつてわいるノ。

でも、でもね。

ぉつりをもらうときに手が触れると。

忘れられなくなる。

はざとぉっりが出るよぅ

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